2018年3月定例会 髙橋和夫議員の一般質問

 
質問項目 (クリックするとジャンプします)
1、住宅宿泊事業法について
2、再生可能エネルギーについて
3、過疎地域と農業振興について
4、障がい者対策について

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 髙橋和夫議員の質問  答弁
住宅宿泊事業法につい

 最初に本年6月15日から施行の「住宅宿泊事業法」について質問します。

 この法律の目的は、戸建て住宅、マンション、アパートなど居室及び一棟丸ごとを、宿泊料を取って旅行者を泊める民泊事業について定めた法律であります。この法律は、賃貸・不動産業界や海外資本、富裕層の投機対象として大規模な規制緩和を行うことを目的としているといわれております。

 民泊は、2000年代後半からインターネット上で民家の空き室・空き家を貸したい人と旅行者をマッチングさせるサービスが登場し、個人レベルで気軽に始めることができることから世界的に急速に拡大しました。
「民泊」マッチングサイト世界最大手のAirbnb(エアビーアンドビー)は、2008年にサービスを開始し、日本法人設立は2014年ですが、昨年2017年の訪日外国人の利用者数は見込みで400万人、国内物件数は55,000件と急成長しています。

 「民泊」で心配されることは、海外からの旅行者の場合などでは、伝染病などの媒介となる可能性や、火災や地震などの災害に直面した際に、慣れない建物で避難路がわからず被害が拡大する恐れや、騒音、ごみ出し、あるいは犯罪に利用された場合に捕捉しにくいなどの問題が生じる懸念があります。

 こうした問題があることから周辺住民と旅行者の生命・財産を守る責任が自治体にあると考えます。

 本来、旅行者を宿泊させて対価を得る行為は、旅館業法上の「許可」を得ることが必要で、無許可で宿泊事業を行うことは法律で禁止されています。
しかし、現実には「許可」を得ず営業している「違法民泊」が増えているといわれています。

 先ほど述べたAirbnb(エアビーアンドビ―)が京都市内での登録施設数は約5,500とされていますが、うち少なくとも3,000以上が旅館業法の許可を得ずに事業を行っている「違法民宿」と言われています。
 2020年は東京オリンピックとパラリンピックが開催されます。

 「国は4,000万人の外国人観光客を誘致する」としていますから、この盛岡にも外国人が多数見えられると思います。

 外国人観光客が安心して盛岡で宿泊できるようにするために、そして地元住民も安心して迎えることができるようにするために、住宅宿泊事業法の不足部分を整備する必要があると考えます。

 そこで質問です。
一つは、盛岡市内で「違法民宿」なるものが確認されていますか。

 あれば件数及び対策についてお知らせください。
二つには、盛岡市内にはマンション・アパートが多数建設されておりますが、入居状況はどのようになっていますか。
マンション・アパートなどを所有しても空室があれば「違法民宿」に利用されないとも限りません。

 「民泊」施設の多くで公衆衛生上の規制を規定した旅館業法、建物の安全基準を規定した建築基準法、火災が発生した際の避難経路の確保を定めた消防法などの法律に違反するケースが後を絶たないと言われています。
現実問題として、常駐スタッフが不在の「民泊」では、火災時の避難誘導が考慮されていない実態もあるといわれます。
人命尊重の立場からも自治体が独自に規制条例を作る動きもあると聞きますが、盛岡市ではどのような対応をされますか市長のご見解をお伺いいたします。
《市長答弁》
高橋和夫議員のご質問にお答え申し上げます
はじめに、住宅宿泊事業法に係る規制条例についてでありますが、住宅宿泊事業法では、民泊サービスに起因する生活環境の悪化を防止する区域を定め、事業を実施する期間を制限することができるとされております
県では、環境の維持及び防犯の観点から、学校・保育所の近隣や住居専用地域において、通常、家主が不在となるアパートやマンションを使用する民泊サービスの区域や時期を条例により制限する方向で検討を進めており、当市では同意する旨、回答しております

《保健福祉部長答弁》
市内の違法な民泊についてでありますが、県がインターネット上の「民泊」マッチングサイトを定期的に監視しており、これまでに市内で旅館業法に抵触していると思われる施設8件について情報提供いただいております。うち4件につきましては、後日、事業者から旅館業の営業許可申請があり、許可したところであります。残り4件につきましては、施設を特定するには至ってはおりませんが、県と情報共有を図りながら、平成30年6月15日に施行される改正旅館業法に基づく立入監視指導により、市内での違法な民泊の解消に努めてまいります

《商工観光部長答弁》
マンション等の入居状況についてでありますが、市で把握している3階以上の分譲マンションの棟数は、昭和48年から平成27年までに173棟、11,130戸が建設されており、平成28年は1棟44戸が増加し、合計は175棟11,233戸となっておりますが、正確な入居状況については把握しておらないところです
なお、市内不動産業者数社に、現在の状況についてお聞きしたところ、マンション建築等の動きは活発でありますが、物件の供給は過剰ということはなく、新築及び中古物件の売買や賃貸物件への入居状況は堅調に推移していると伺っております

 再生可能エネルギーについて
  
 昨年2017年4月に思想や信条を問わず、原発ゼロや自然エネルギーの推進を志す全国の団体や個人の結集を目指して原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟(原自連)が結成されました。元首相の小泉純一郎氏や細川護煕氏が顧問を務めています。
この団体の基本理念は、すべての原発の「即時廃止」。
基本方針は、
① 現在運転されている原発は直ちに停止
② 停止している原発は今後一切稼働させない。
③ 停止した原発は廃炉計画を策定する
④ 原発の新増設は認めない

その他、自然エネルギーの電力比率目標を12年後の2030年までに50%以上にすることや、32年後の2050年までに100%にすることを掲げています。
日本は資源が少ないといわれておりますが、アメリカのエネルギー学者エイモリー・ロビンズ氏によると、日本はドイツの9倍豊かなエネルギー資源があると言われています。
ドイツは今、日本の9倍もの自然エネルギー発電量があります。ですから単純に計算しますと日本は現在の81倍の自然エネルギーの能力があるといえます。
日本の原発は使用済み核燃料の処理方法も処分地も決まっていません。
処理方法も処分地も決めないで原発稼働してきたこと自体が大問題です。
さて、昨年12月議会でも渋民字山屋地区に整備されると言われている太陽光発電について、昨年12月11日、会社側から地元自治会に説明会があったようであります。
また、今年に入って1月31日に開催された第10回玉山地域振興会議において盛岡市としての対応を求める審議がなされております。
地元住民としては良い意味でも悪い意味でも一大関心事であります。
風力発電については北海道の自治体で条例等を作っているところもあるようですが、太陽光発電の場合、条例等定めている自治体はありますか。
事業開始にあたり、道路、水路、災害、公害、景観、事業終了後の処理など、どのような協定書を結ぶ考えか伺います。

 《部長答弁》 太陽光発電の場合、条例等を定めている自治体についてでありますが、環境省の「太陽光発電事業の環境保全対策に関する自治体の取組事例集」などを基に確認したところ、太陽光発電のみを対象とした条例は10自治体で、太陽光発電、風力発電なだの再生可能エネルギーを対象とした条例は37自治体で合わせて47の自治体で制定されております

 次に、事業開始にあたり、どのような協定書を結ぶかについてですが、「盛岡市再生可能エネルギー発電設備の設置に関する指針」に基づき、事業者と市又は地域との間において、法令遵守、自然環境への影響考慮、周囲の景観との調和、土砂の敷地外への流出防止、騒音や汚水等への留意のほか、設備に異常が発生した場合には、速やかに現地を確認し、市に連絡することや、常に敷地内を適正に管理することなどを強く求めることとしております。さらに、周辺の施設等に損害を与えた場合の補償を行うこと、事業の中止及び終了後に太陽光発電設備等の適正かつ迅速な解体、撤去、整地等を行うことなどについても盛り込む内容とし、地域住民の方々と相談しながら、地域の不安の解消に寄与し、環境と調和した事業となるよう努めてまいりたいと存じます

 過疎地域と農業振興について

 今から22年後の2040年には単身世帯が1994万人に上り、一般世帯全体の4割近くになるという調査結果を厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所が明らかにしました。

 これは1980年代以降に未婚が珍しくなくなった世代が高齢期に入るためで、高齢者の独居率が高まるためです。少子高齢化などと言っている場合ではありません。このままでは社会が崩壊してしまいます。
そうなれば体力的に働けず、医療費と介護など人手がかかる高齢者は邪魔者扱いされることは明らかであります。利益だけを求めて進んできた社会をバランスの取れた社会に戻すために人口問題は重要であると考えます。
こういう状況になかで身近にある問題は過疎地域の問題であります。

 若者は働く場所を求めて都市や町場に出てしまい、残るのは高齢者のみ。

 若い人が地域に住み続けるためには、その地域の産業=身近な農業で暮らしが成り立つ政策・仕組みが必要です。そのためには一定の資金を投入して農業を発展させなければ過疎地域は消滅してしまいます。
国はTPPとかEPAとか農協つぶしを進め、コメ農家に対しては直接支払い交付金の廃止など、農業つぶしが進められております。

 海外と対等に渡り合うには食料自給に余裕があることが強みになります。
他国に食料を依存することは自国の滅亡につながります。

 そういう意味で、農業に力を注ぐことが地域を守り国を守ることになります。

 今、国がコメの所得補償制度をやめるとき、地方自治体がこれに代わって農家を支援することが必要ではないでしょうか。

 市長挨拶、そして「もりおかの食と農・バリューアップ推進戦略」を進めるためにも5年、10年という時間をかけた農業支援が必要ではないでしょうか。

 例えば、市が農業団地を造り、農業法人を作り、各種の農産物の生産、そこで働く若者を募集、給与及び住宅あっせん、雇用期間5年で継続可能というような形での事業展開はできないものでしょうか。

 この施設のそばに太陽光発電や風力発電を併用しハウスを使った温室栽培も可能と考えます。
福岡県みやま市では市が主導して3年前に新電力会社みやまスマートエネルギーという会社を設立。4000軒が同社の電力を利用。余った電力は周辺自治体やJR九州、東京都にも売り、雇用が50人増えたという事例もあります。

 盛岡市の基幹産業である農林費の割合が余りにも少ないと感じます。この予算では農業の再生はできません。庁内にプロジェクトを作って農業再生を考えるべきだと考えますがいかがですか。伺います。
 《農林部長答弁》 国が米の所得補償をやめることに対し、地方自治体が代わりに支援する必要についてでありますが、国におきましては、平成30年度以降も、主食用米から飼料用米や麦、大豆などへの転作を引き続き促すため、「水田活用の直接支払交付金」の30年度予算を増額しているほか、農家の収入減少分を保障する収入保険制度を31年1月から開始することとしております

 本市といたしましても、29年度に策定した「水田農業の推進方針」に基づき、米と転作作物の最適な組合せによる体質の強い水田事業を確立するため、市独自の支援策であります「水田農業構造改革事業」により、転作の奨励補助を継続し、国の「水田活用の直接支払い交付金」を活用するとともに、食と農のバリューアップ推進事業により、農家所得の向上を目指すこととしておりますことから、今後におきましても、総合的に農家の支援に努めてまいりたいと存じます

 次に、「もりおかの食と農バリューアップ推進戦略」を進めるためにも5年、10年という時間をかけた農業支援が必要ではないのかについてでありますが、戦略に示した目指す姿を実現するためには、中長期的に取り組んでいく必要があるものと存じておりますが、TPP11、日欧EPA等に伴う農業情勢の変動や、国の政策変更等が見込まれる中で、戦略に基づく集中取組期間は平成31年度までで、最終年度には3年間の検証を行い、それ以降における、より実効ある取組内容を検討することとしております

 また、本市が、農業団地や農業法人をつくり、農業生産や若者雇用、住宅あっせんを事業展開することについてでありますが、市といたしましても、多様な事業展開は、有効であると考えておりますことから、他都市の事例等も調査しながら、効果的な施策について研究してまいりたいと存じます

《市長答弁》 庁内にプロジェクトを作り、農業再生を考えていくことについてでありますが、総合計画の戦略プロジェクトに「もりおかの食と農バリューアップ推進事業」を位置づけ、副市長をトップに月に1度のペースで、庁内の関係部長が集まり、進捗状況や課題を確認し、全庁的に事業の推進に努めているところであります
また、平成30年度予算におきましては、農林費は対前年比7.6パーセントの増とし、本市の農業施策の充実を図ったところであります。今後におきましても、事業の実効性を高めるべく、庁内の連携を密にし、断続的な取組を積極的に執り進めてまいりたいと存じます。

 障がい者対策について
  
 最近、電車等で障害があると思われる若者に会うことがあります。

 障害がある人たちが働ける場所ができてきたからだと思います。大変良いことだと思います。
昔は、家族に障がいのある人がいると外に出さない傾向がありました。
しかし親が高齢化して子供の面倒を見られなくなったとき、いろんな問題が出てくることが想定されます。
盛岡市内ではこのような人たちの問題は出ていないものでしょうか。

 引きこもりや障がい者の実態をお知らせください。
学校に関しては「不登校」という話を聞きますが、不登校の子供たちは卒業年齢に達したとき、どのような扱いを受けるのでしょうか。

 不登校の子どもたちも広い意味では障がいのある子どもかもしれません。

 市内には障がいのあるこどもがどれだけ居て、障がい児を教育する学校が何か所あって、定員はどれだけでしょうか。

 障がいがある子供も平等に教育を受ける権利があります。問題点を明らかにし、対策を取るべきと思いますが、現在の問題点、対策について質問します。

《保健福祉部長答弁》  親の高齢化により問題が生じた引きこもりや障がい者の実態についてでありますが、「引きこもり」については、これまで調査を行っておりませんが、主に生計を維持していた親が死亡した場合に残された引きこもりの当時者が地域から社会的に孤立するとともに、経済面で生活困窮に陥ることが想定されます
なお、平成30年度に、岩手県が引きこもり関する実態調査を行うと伺っており、その結果を注視してまいりたいと存じます
また、障がい者については、地域で安心して暮らすことができるよう、グループホームなどの居住の場が必要になるものと存じており、28年度は3箇所、29年度は2箇所の整備がなされており、今後とも。整備に向けた支援に努めてまいります

次に、市内には障がいのある子どもがどれだけいるかについてでありますが、平成29年12月末現在で、身体障害者手帳や療育手帳、精神保健福祉手帳を所持している18歳未満の人数は、合計で818人となっております

《教育長答弁》 不登校の子どもたちが卒業年齢に達したときの扱いについてでありますが、不登校の子供たちの中には、時々登校できる子ども、適応指導教室等、学校以外の場で指導を受けている子ども、ほとんど家庭で過ごしている子ども等、様々な態様があります。
各学校においては、不登校の子ども一人一人の状況に応じながら、家庭訪問をしたり、面談したり、学習の課題を与えたりしながら、子どもたちと関わり、その状況を把握し、最終的には、校長が卒業について、総合的に判断しているところであります

 次に、障がいのある児童生徒を教育する学校についてでありますが、平成30年1月末現在、市内の特別支援学級を設置している小学校は、39校あり、定員656名に対し328名が在籍しております
 中学校は、14校あり、定員280名に対し147名が在籍しております

 また、29年5月末現在、市内には、県立及び国立の特別支援学校が、7校あり、定員846名に対し667名が在籍しております

 次に、現在の問題点や対策についてでありますが、問題点というより課題といたしましては、年々増加している、特別支援学級が望ましいと判断される児童生徒が、遠距離で、通学が困難であるため、居住地にある学校の特別支援学級に入級していることがあげられます
対策といたしましては、学習や生活の支援を行うための、スクールアシスタントを配置したり、保護者や学校の要望に応じて、県に、特別支援学級新設を申請したりするなど、一人一人の障がいに応じた教育の推進を図っているところであります

 また、県が、31年度に、盛岡南地区に特別支援学校を開設する計画である、と伺っておりますので、市内の児童生徒が通学しやすいように、スクールバスの運行などについて、県に要望してまいりたいと存じます