2017年12月定例会 髙橋和夫議員の一般質問

 
質問項目 (クリックするとジャンプします)
1、公共施設保有最適化・長寿命化計画」について
2、「渋民字山屋地区の太陽光発電」について
3、たまやま振興株式会社について
4、生出地区農業用水確保対策」について
5、玉山地域の近年の大雨災害災害修復状況

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髙橋和夫議員の質問  答弁
公共施設保有最適化・長寿命化計画」について
 
 盛岡市公共施設保有最適化・長寿命化は、平成26年12月に長期計画として策定されています。
この長期計画は20年間で、計画を円滑に推進するために平成28年度から平成37年度までの前期10年間の具体的個別施設計画として中期計画が策定されました。
これに基づき、好摩地区の中期計画を見てみますと、盛岡市役所巻堀出張所、就業改善センター、好摩公民館の3施設が建設から40年となり、大規模改修の時期になっています。

 これまで平成27年11月に渋民公民館で、同年12月には好摩地区で関係自治会長等から意見を聞く説明会を開いていただきました。

 好摩地区公民館は、旧巻堀村を範囲とする公民館でありながら、その面積はわずか46.12平方メートルで、公民館としての機能を果たしていません。

 現在は就業改善センターを活用して我慢をしておりますが、会議に使う場所は二階で、高齢化の進んでいる状況では二階に上れない人もあり、またホールがないため老人大学など人の集まる場合は渋民公民館まで場所を変えなければならない状態です。

 これでは公民館としての役割が果たせないと思いますがいかがですか。

今年8月7日開催の「好摩地区まちづくり懇談会」などでも住民の声は十分にわかっていると思いますが、どのように理解されておりますか。

この3施設の大規模改修を前に、耐震調査がされたと聞いておりますがその結果についてお知らせください。

就業改善センターは国の補助でできた施設と思いますが、 建設から40年経過しています。就業改善センターはその目的を終わっているのではないでしょうか如何ですか。

 施設改修は問題ありませんか。 補助金返還が出てくるのでしょうか。もし補助金返還が出るとすればどの程度になるかお知らせください。

 場合によっては補助金を返還して新規に計画を作成する方法もあると思いますがいかがでしょうか。 

《教育部長答弁》 好摩地区公民館の面積が狭いために、公民館としての役割が果たせないのではないか、についてでありますが、社会教育法では、公民館の目的を「住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与すること」とし、具体的な役割として、「定期的な講座の開催や講演会、展示会などの事業を実施すること」や「公民館施設を住民の集会その他の公共的利用に供すること」などと定めております

 好摩地区公民館は、会議室のみの施設でありますが、併設されている就業改善センターの施設も活用しながら、各世代を対象とした様々な講座を開催するほか、自主的サークル活動や地域団体に公民館の事業情報や、活動場所を提供するなどしており、公民館としての役割は、果たしているものと存じます





















《市長答弁》
就業改善センターの大規模改修計画に係る住民の声についてでありますが、就業改善センターに隣接し、一体的に利用されておりました旧好摩体育館が解体、新築されたことから、これに代わる集会ホールの増築や、高齢者や身体障害者に配慮したエレベーターの設置、トイレの洋式化、冷房の設置などの要望があると承知しているほか、新築による新たな地域拠点施設の整備を望む声もあるものと存じております。

《玉山総合事務所長答弁》
就業改善センターの耐震診断の結果についてですが、1階及び2階とも構造体の耐震性能を表す指標値が判断基準となる目標値0.6を上まわっており、耐震性が期待できる結果となっておりますが、一部には0.61の指標値の結果もでております

次に、就業改善センターの設置目的は終わっているのではないか、についてですが、旧玉山村が誘致したアルプス電気(株)盛岡工場や岩手製靴(株)等企業への農業従事者の就業が多く見込まれたことから、農業と工業等との均衡ある発展に資するとともに、地域福祉の増員を図るため、就労者への研修、レクレーション等の場を提供するため、国の農村地域工業導入特別対策事業を活用し、昭和51年2月に整備した施設であります。地域の公民館的な利用も可能な施設であったことから、昭和51年4月から好摩公民館として、誘致企業従事者の利用のはか、地区の団体等からも多く利用されてきており、昭和63年9月に巻掘支所を移転しました。一部の誘致企業等が撤退した後は、地域の各種同好会や団体等が利用しているほか、公民館事業として各種教室等を実施しているほか、公民館事業として各種教室等を実施しておりますことから、就業改善センターとしての当初の利用形態が変化してきている状況にあり、平成28年度は全体で1万人を超える利用者があったことからも、地域の活動拠点としての機能を有しているものと存じております

 次に、補助金返還を行う場合の返還金額についてですが、昭和51年2月に総事業費7千635万2千円で整備し、国及び県から合計5千105万5千円の補助金を受けております。平成29年度末で42年経過しますが、国の基準で試算してみますと、未償却額に係る補助金相当額は、約732万円と推計されます

次に、補助金を返還して新規に計画を作成することについてですが、市の公共施設保有最適化・長寿命化計画では、人口の減少や限られた財源の中で、施設を適正に維持管理することを目的として、活用できる既存施設については、大規模改修等により長寿命化を図ることとしております。このことから、耐震診断の結果を踏まえ、また、地域や利用者の意向などを確認し、関係各課等とも調整を図りながら現在の施設の大規模改修による整備に努めてまいりたいと存じます

「渋民字山屋地区の太陽光発電」について
 
 先日、東北電力株式会社岩手支店電力ネットワーク本部用地センターからの回覧で、渋民字山屋地区に太陽光発電所の建設計画があることが分かりました。
工事件名は「姫神線18太陽光支線新設工事」という名称で、「予定基数」17基新設・1基建て替え、距離約4.6Km、「電圧」15万4000ボルト。
鉄塔の高さ 約40~50m。工事期間:着工予定 平成32年1月、運用開始予定 平成32年9月というものです。
この作業開始の前に、樹木の伐採や作業道路の新設などが予想されますが、これらの許認可はどこで行うものか、そして今後について問題はないのでしょうか。
また、発電事業者は何処の誰で、鉄塔が建設された場合、鉄塔の所有者は誰で、鉄塔の補修・管理は誰が行うのか伺います。
《玉山総合事務所長答弁》 次に、太陽光発電に係る樹木の伐採や作業道路の新設についてありますが、事業予定地は民有地であることから、森林法に基づく林地開発許可が必要となり、岩手県において必要な手続きが行われるものと存じております
次に、今後について問題がないかについてでありますが、平成24年の固定価格買取価格制度の施行以来、全国で太陽発電事業の開発が急速に進んでいることに伴い、周辺環境等へ及ぼす影響が懸念されますが、林地開発許可の手続きの中で適切に指導されるものと存じております
次に、発電事業者についてでありますが、東京都港区に本社を置く特別目的会社「株式会社玉山メガニッコウ」であります。新たに新設される鉄塔の所有者についてでありますが、補修・管理も含めて東北電力株式会社となると伺っております
「たまやま振興株式会社の経営」について

 たまやま振興株式が運営する総合交流ターミナル「ユートランド姫神」は、平成9年9月5日、旧玉山村民の希望がかなってオープンしました。

 今年で20年になり、現在「ユーランド姫神」は国の地方創生拠点整備交付金と盛岡市の支援によりリニューアルに取り組んでいる最中です。

 11月6日から来年3月31日までは食堂・宿泊部門は休業になり、売店部門は12月18日から休業、クアハウス部門(温泉施設)は12月18日から3月31日まで全館休業になります。 4月からのリニューアルオープンが楽しみであります。

 さて、たまやま振興株式会社の経営状況を見てみますと、企業努力で赤字は減っているようでありますが、毎年赤字経営のようであります。

 地方自治法第243条の3第2項の規定に基づき議会に提出する法人の経営状況説明書によれば、10年ぶりとなる給与改定・昇任・県最低賃金改定などで人件費が増加とあります。

 10年ぶりの給与改定とか県最低賃金改定による人件費増など言うことは、およそ考えられない状況であります
社員数、非正規社員数(臨時・パート・委託)を明らかにされたい。
 また、それぞれの給与・時給金額についてもお知らせいただきたい。併せて、ボーナスの時期にもなってきましたが、ボーナスの状況についてもお知らせください。

 恐れ多くも盛岡市長が代表取締会長をしている会社ですから、労基法等の違反はないと思いますが確認いただきたいと思います。

 労働条件が他に比べて悪い場合、来年4月のオープン時には従業員が集まらないなど重大な問題になりかねません。十分な配慮が必要と考えますがお答えを頂きたい。

 この項の最後に、20周年記念事業の中身が決まっておりましたらお知らせください。
《玉山総合事務所長答弁》 「たまやま振興株式会社」の社員数、非正規社員数についてでありますが、平成29年10月31日現在、正社員7人、パート・アルバイト23人の計30人となっております
次に、それぞれの給与・時給金額、ボーナスの状況についてでありますが、正社員の月給は、約15万円から28万円となっており、パート・アルバイトの時給は、750円から850円の範囲で支給しているほか、深夜帯勤務は、時給1050円となっております。また、賞与いわゆるボーナスは、平成19年8月から支給しておりませんでしたが、平成26年度以降は、経営状況に応じて夏季及び冬期に5千円から5万円の範囲で支給しております
次に、労働基準法等の違反についてでありますが、現在まで労働基準監督署から是正勧告や改善指導は受けていないと伺っております

《市長答弁》 ユートランド姫神の来年4月のオープンに向けての労働条件への配慮についてでありますが、平成28年度に新たな支配人を迎え、顧客の新規開拓や新規イベントの開催、郷土食メニューの改善などに取り組んでおり、売上が増えたものの、依然収支均衡に至っておらず、平成29年度から指定管理料を支出することとしたところであります。議員ご質問の通り、適正な給与水準の確保は、従業員の動く意欲と直結するものと存じております。現在「たまやま振興株式会社」で策定している経営改善計画においても重要な課題と位置づけ、定期的な職員研修や全従業員での経営状況の共有などに一層取り組み、売り上げ増を目指すこととしており、4月のリニューアルオープン時には、安定して従業員を継続雇用できる体制となるよう万全を期してまいります

 次に、20周年記念事業についてでありますが、これまでの「ユートランドまつり」や「ビールまつり」を拡大するほか、新たなイベントの開催、リーフレットの更新などを検討しており、具体的には今後「たまやま振興株式会社」と協議を重ね、施設のPRと集客につながるよう取り組んでまいります

生出地区農業用水確保対策」について
 
 9月議会に陳情第3号として「農業用水の保全を求める陳情」が出され、11月22日の建設常任委員会で参考人から意見を聞いたところであります。
関係者にはそれぞれ意見のあるところでありますが、水不足は事実のことだと思われます。
特に来年度から戸別所得補償(定額)もなくなり、農家経営は困難になります。玉山地域の米作はこの地域の基幹産業であり、支援は行政として当然のことであります。市はこの水不足対策をどのように対応するのか伺います
《市長答弁》 生出地域の農業用水不足への対応についてでありますが、生出地区には、湧水を活用する複数の水利組合や養殖事業者があり、これまで各々の水利組合の代表などから現状をお聞きしてまいりましたが、全体の調整には至っておらないことから、改めて関係する水利組合代表者等と一同に会して、今後の対応を検討して参ります。
また、水利組合が農業用水確保のために行う、新たな井戸・ポンプなどの施設整備につきましても、国の制度活用の可能性などについても検討してまいります
玉山地域の近年の大雨災害による災害修復状況

 近年の降雨は、嘗てないような降水量になっており、1級河川はもとより中小河川等にも大きな影響が出ておりますことはご案内のことであります。
年を追うごとに河川・道路・崖崩壊など被害件数は増え続け、担当部課が努力しても予算の関係で改修できていないところが増え続けているように思います。
山村部は鉄砲水のような影響で、被害も出ております。
近年の大雨による災害で、改修できていない件数は年度ごとにどの程度になるかお知らせください。
 この問題は玉山地域に限ったものではありません。
旧市の場合、どの程度の件数があるのか。また、費用の概算も明らかにしていただければ幸いです。

 また、国の災害査定はどの程度時間がかかり、国の予算が付くのはおよそどの程度の時間がかかっているのかも併せてお知らせください。

《玉山総合事務所長答弁》 次に、玉山地域の近年の大雨災害による災害復旧状況についてでありますが、初めに平成25年の台風18号災害に係る被害件数は、市道好摩生出線古川橋たもとの流出など83件となっており、翌平成26年度までにすべて復旧が完了しております
次に、平成29年7月・8月の大雨災害及び10月の台風災害につきましては、市道・農業・林道など件数120件となっており、未実施となっている箇所は90件、概算復旧費166,043千円となっており、平成29年度及び平成30年度の復旧を予定しております

《市民部長答弁》
旧盛岡市域の近年の大雨災害による未改修箇所についてでありますが、スポーツ施設につきましては、平成29年7月23日の大雨(豪雨)と8月24日の大雨により太田橋上流の太田橋野球場のA、B、Cグラウンド3面が被害を受け、未改修となっております
概算費用につきましては、災害復旧費用として約1億7百万円を見込んでいるところです

《農林部長答弁》
農林部が所管する農林道、農地等の災害復旧状況についてでありますが、25年度の大雨による被害件数は、139件となっており、28年度までに全ての復旧が完了しております
また、29年7月及び8月の大雨による被害件数は、路面洗掘・法面崩壊等16件となっており、復旧費は約900万円で12月6日現在、11件の復旧が完了しており、残りの箇所についても年内の復旧を予定しております

《建設部長答弁》
旧盛岡市域の近年の大雨災害による道路、河川の災害復旧状況についてですが、平成25年8月及び9月の大雨による被害件数は316件となっており、平成27年度で全ての復旧が完了しております
また、猪去地区につきましては、大沢川及び舘沢川の氾濫により甚大な被害をもたらしましたが、現在、被害を軽減するため、上流部に沈砂池設置の工事を進めているところであり、平成30年度に完了する予定としております
平成29年7月及び8月の大雨による被害件数は、11件となっており、うち10件の復旧が完了し猪去地区の既設枕砂池への土砂堆積の撤去1件が未実施であり、概算費用は約100万円で、平成29年度内に実施する予定としております
次に、国による災害査定までに要する時間についてですが、平成25年8月9日の大雨災害の場合においては、被災から約2か月半後の10月下旬に災害査定を実施し、事業費を決定しており、その事業費に対する国家負担金については、12月市議会補正予算の議決を経て、交付申請を行い、平成26年2月末に交付決定されております
なお、災害復旧工事については、ルール上、災害査定後に発注は可能でありますが、当該災害においては、入札不調等が多発したため3月末の着工となっております

《都市整備部長答弁》

旧盛岡市域の近年の大雨災害による公園の被害についてでありますが、平成25年度につきましては、河川敷にある広場等の施設被害が3件となっており、翌平成26年度までに全ての復旧が完了しております
平成26年度につきましては、平成25年度と同じく、河川敷にある広場等の施設被害が5件、概算費用は約10,093千円となっており、平成29年度内に全て完了する予定としております
次に、民間宅地の被害への対応についてでありますが、平成25年度の災害で、住宅被害の応急復旧が7件、宅地等への堆積土砂の運搬が13件で、いずれも平成25年度に全ての対応が完了しております

《市民部長答弁》
国の災害査定に係る所要時間と予算措置までの時間についてでありますが、災害発生後の9月1日に被災状況報告書を、県を通じて国土交通省に提出し、11月1日~2日にかけて国土交通省及び財務省による現地査定が行われ、11月2日に国庫支出金の内示を受け、国の補正予算により今年度内に措置される予定と伺っております
また、災害復旧工事は、平成30年度に実施になるものと考えております