2017年6月定例会 議案に対する会派の討論

 
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 2017年6月議会 議案に対する日本共産党盛岡市議団の討論を紹介します。
6月議会会派の討論

  日本共産党盛岡市議団を代表し意見を述べます。
 今議会に上程された追加も含むすべての議案について、以下の意見を付して賛成します。

 最初に、議案第49号「平成29年度盛岡市一般会計補正予算(第1号)について、太田地区土地区画整理事業に係る予算が計上されています。今回の保留地処分の単価が、現計画(平成24年)の事業計画と比較して約半分近くに下落しています。下落幅が大きすぎるのではないでしょうか。前回事業計画の見直しが妥当だったのか、今回の見直しにおいては検証し、そのことが及ぼす事業実施への影響を最大限に少なくしつつ、財源を確保して事業を早急に実施するよう求めます。

 議案第63号専決処分につき承認を求めることについて(盛岡市市税条例等の一部を改正する条例)は、国民健康保険の低所得者に対する保険税軽減の対象世帯が拡大されます。5割軽減については新たに116世帯、2割軽減については新たに64世帯が拡大になりますが、さらなる対象者の拡大について検討されるよう求めます。また、国民健康保険が来年4月から「広域化」となりますが、今でも負担の限界を超えている国保税が、これ以上の引き上げとならないよう、国保の財政調整基金や県が創設する予定の財政安定化基金などを活用しながら負担の軽減に取り組むよう求めます。合わせて、国に対して財政支援の強化を、引き続き、強く求めて頂きたい。

 その他の意見として、「ひとり親世帯の子どもの貧困生活実態調査」結果から、改めて教育支援、生活支援、就労支援、経済支援など総合的、包括的な支援の必要性が問われています。しかし、市の子どもの貧困問題への認識は、直接の担当部と他の部との温度差が大きいことも明らかになりました。庁内各部の横断的な連携を強化し、統一した見解のもとに実のある支援施策の策定を求めます。
特に緊急の課題として、ひとり親世帯の子供の実態調査において、医療が必要であっても医療機関にかかれなかったという理由の3割が経済的理由であったことを踏まえ、医療費助成事業については、中学生までの拡大とともに、少なくとも小学生への現物給付化を急ぐよう求めます。また、本会議の質問で鈴木礼子議員が「『野球部に入りたい』と言った息子に、必要な用具を購入するお金がないと言ったら『僕の人生を勝手に決めないで』と泣かれた」という母子家庭の母親の声を紹介しました。市はこうした声を受け止め就学援助のクラブ活動費の早期支給を実施いていただきたい。合わせて母子世帯の住宅確保への支援を具体化するよう求めます。
 
 認知症高齢者の見守り対策としてのGPSの端末購入補助については、徘徊者の早期発見や介護者の不安軽減に効果があるものであり、八幡平市でも今年の5月から補助事業が実施されています。当市においても早期に実施をするよう求めます。

 ごみ処理広域化について、市は、ごみ処理広域化計画の新焼却施設の建設候補地を4カ所に絞り、今年度中に候補地一カ所を決定するとしています。
その判断基準として、最重要課題としている「住民合意」については、①現クリーンセンター周辺住民との間に結んだ「覚書」を遵守すること ②住民説明会の対象範囲は、焼却施設から排出されるガスに含まれる有害物質の飛散によって影響を受ける範囲(1~3キロメートル)の住民を対象に行うこと ③有害物質の影響はたとえ「排出基準」をクリアしたとしても総量は無視できず、特にも病気の方、子どもや高齢者など「弱者」への影響を極力避けるという配慮をし、病院や福祉施設などが近接する場所を避けるなどの配慮を行うこと。
 
 今回のごみ処理広域化計画では、8市町間で大きな差がある分別収集や資源化対策などの統一方針も定かではなく、先進事例にみるようにそのことによって分別・資源化が後退することが懸念されるものです。検討の過程で「『3施設の長寿命化』による集約」という基本構想「骨子」が最終報告で「1カ所新設による集約」に変更された経緯が不透明です。

 盛岡・紫波地区環境施設組合の施設の長寿命化工事が行われていますが、40年度で廃炉にすることが果たして妥当なのか、同じ形式の焼却炉が、横浜では43年間、足利市でも40年間稼働させる計画であることとの比較において、盛岡市のクリーンセンターの稼働可能期間について真剣な吟味がなされていたのかということも新たな疑問点として浮かび上がってきました。丁寧に使えば、まだまだ使える炉を廃炉にするということは無駄遣いではありませんか。広域化で一本化しなければ国の交付金が出ないとした根拠が事実上崩れていることも含め、広域化の唯一最大の根拠とした「コスト」論が根底から崩れてしまいかねないのではありませんか。
改めて、広域化計画について立ち止まって吟味し、見直しをするよう強く求めます。

 請願「安全・安心の医療・介護実現と夜勤交代制労働の改善を求める請願」については、賛成します。