質問 |
答弁 |
≪鈴木努≫国民健康保険についてお伺いします。
国保広域化~県と市の役割・保険料の見通し
国保の広域化については、昨年3月に県では、広域化に関わる「運営方針等検討ワーキンググループ」を立ち上げ、今年度中に運営方針を作成する予定としていましたが、具体的にどのように検討がされてきたのでしょうか。また運営方針作成後、県と市町村の役割分担など具体的な協議が進められることとなりますが、その市町村の役割について具体的に示されるのはいつぐらいになるものでしょうか、見通しについてお知らせください。
今年2月の衆議院予算委員会で塩崎厚生労働相は、都道府県ごと一律の国民健康保険料になれば大幅な保険料アップにつながるとの指摘を受け、「一律の保険料水準を求める仕組みとはしていない」と述べました。2018年度以降も市町村の条件に合わせて保険料を決めることができるとの認識を示したものでありますが、このことを受けて当市における保険税の算定についてはどのような見通しとなるものでしょうか、お伺いします。
子ども医療費助成のペネルティ見直し
厚生労働省は、昨年末までに結論を得るとしていた健康保険の減額調整措置いわゆるペナルティーの見直しについて、2018年の4月1日から未就学児までの医療費助成については減額対象としない方針を示しました。
同省は、昨年12月17日に第6回国民健康保険制度の基盤強化に関する国と地方の協議において子ども医療費助成にかかる健康保険減額調整措置についての(案)を提示し、その中で「2018年度より、未就学児までを対象とする医療費助成については、国民健康保険の減額調整措置を行わないこととしたい」とし、当初、社会保障審議会医療部会では一部負担金や所得制限を設けている場合に限定するといった案も示されていたものの、このような制限を設けないこととしました。調整措置関する検討結果については都道府県あてに見直し方針を通知し、今後国民健康保険の事務負担等の交付額等の算定に関する省令等の一部改正が行われることとなっています。
これまで全国の多くの自治体からペナルティーの廃止の声が上がっており、見直しがされることは評価できるものの、しかしながら未就学時までの医療費助成にとどまっています。国に対しては、すべての現物給付についてのペナルティー廃止を強く求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、市長のご所見をお伺いします。また未就学児までの医療費助成におけるペナルティーの廃止について当市で影響額はどの程度となるものでしょうか、お伺いします。
一部負担金助成制度の改善を
国民健康保険の一部負担金助成事業についてお伺いします。この制度は、低所得者世帯に対して、一部負担金を助成する事業であり、病状悪化に伴う医療費の支出を抑制する目的で当市独自の事業として平成25年から実施されています。昨年の10月に助成対象の要件や助成回数などの見直しがなされる等、改善が図られてきましたが、そのことにより利用者の状況はどのようになったのでしょうか。これまでの実績と今年度の見込みについてお知らせください。また私ども市議団では、この制度の助成対象の拡大を求めてまいりましたが、対象の拡大についてどのように検討がされているものでしょうか、お伺いします。 |
≪細川市民部長≫
運営方針等検討ワーキンググループで具体的にどのような検討がなされてきたのかについてでありますが、、ワーキンググループでは、都道府県が作成する国保の運営方針における必須項目である「国保の医療費、財政の見通し」、「市町村の保険料の標準的な算定方法」、「保険料の徴収の適正な実施」、「保険給付の適正な実施」のほか、任意項目として「医療費適正化」、「事務の効率化、広域化」、「保険医療サービス等に関する施策と連携」、「施策の実施に必要な市町村相互の連絡調整」について協議が行われており、今年10月に運営方針を決定する予定となっております。
次に、市町村の役割について具体的に示される時期についてでありますが、広域化においては、都道府県が財政運営の責任主体となり、市町村は、従前どおり地域におけるきめ細かい事業を行うこととなっておりますことから、市町村の役割は現在と変わらないものと考えておりますが、県との連携などの詳細につきましても、本年10月に決定する運営方針に盛り込まれる予定となっております。
次に、本市における保険税の算定見通しについてでありますが、現在、納付金及び標準保険料率の仮算定のために必要なデータを、順次県に提供しているところでございます。
県では、今年10月に開催される連携会議において、仮算定結果を公表する予定としておりますことから、本市におきましても、それを受けて必要な検討を進めてまいりたいと存じております。
≪谷藤市長≫ 国に対してすべての現物給付について、ペナルティ廃止を強く求めるべきではないかについてでありますが、議員ご指摘のとおり、国では未就学児までの医療費助成におけるペナルティの減額措置を平成30年度から行わないとしており、これまでの国への要望活動に一定の成果があったものと存じておりますが、ペナルティの全廃に向けまして、引き続き全国市長会等を通じて、強く要望してまいりたいと存じます。
≪細川市民部長≫未就学児までの医療費助成のペナルティ廃止における平成30年度以降の本市の影響額についてでありますが、平成29年度の予算ベースで算出いたしますと。未就学児分約1千100万円、妊産婦分約243万円合わせて約1千343万円と見込まれます。
次に、一部負担金助成事業における実績と今年度の見込みについてでありますが、事業を開始した平成25年度が8件、14万4,140円、26年度が8件、11万2,220円、27年度が5件4万4,420万円となっております。
今年度につきましては、昨年10月に助成回数、預貯金額等の要件緩和及び支給期間の短縮の改善を行った結果、利用が増え、今年度は14件、約44万円と見込んでおります
次に、対象の拡大についてどのように検討がされているかについてでありますが、当面は、生活保護受給者並を対象とする考え方を踏襲してまいりたいと存じておりますが、今年度中から行った改善の効果を見極めながら、対象拡大の必要性も含めて検討してまいりたいと存じます。
|
≪鈴木努≫保育についてお伺いします。
待機児童の解消対策
昨年12月、2016年の新語・流行語大賞のトップ10に「保育園落ちた 日本死ね」が選ばれました。保育園の待機児童に対して改めて注目が集まっています。この待機児童の問題については、政府が2001年に待機児童解消を目指して「待機児童ゼロ作戦」(2002~2004年)、08年には、「新待機児童ゼロ作戦」を打ち出しており、10年以上前から重要な政治課題だったことがわかります。
しかし、これまでの政府の待機児童対策は、認可保育所の施設整備ではなく、既存施設への定員超過入所や、企業参入を容認する保育所設置主体の制限撤廃など、規制緩和や最低基準の弾力化、民間活用と称する保育の市場化などが中心となっていました。
これらは共働き家庭の増加や若年層の貧困化などの問題ともリンクした保育需要の増大に対応できるものではなく、未だ待機児童の問題は解決されていない状況にあります。
そして2016年2月、「保育園おちた」の匿名ブログに触発されて、保育園に落ちた当事者が全国各地で声を上げ、厳しい「保活」の実情を告発し、その声に多くの人が共感したことにより、待機児童の問題が一気に社会問題化し、政府も改めて動かざるを得なくなったというのが実態ではないでしょうか。
当市においては、この間、待機児童ゼロを達成することができましたが、それでも尚保育園に入所を希望しているが空きがないという保護者の声があります。そもそもの待機児童の定義が保育のニーズに合ったものとなっていないのではないかと思いますが、いかがでしょうか。保育ニーズに見合った待機児童の把握と対策をしていくべきですが、いかがでしょうか、お伺いします。
保育士不足の解消・・給与の改善対策は
待機児童が解消できない保育園の不足に加えて、保育士不足と保育士不足の要因となっている処遇の問題もクローズアップされています。
保育士不足は、都市部だけでなく全国共通の切実な問題となっています。地方では給与の高い都市部へと人材が流出しているため、新卒の保育士が地元に定着せず、都市部では量の拡大に保育士確保が追い付いていない状況があります。当市においても保育園を新たに開園する予定となっている中で、「保育士がなかなか集まらない」と保育関係者の方からも話が出されます。
ただし、保育士資格者がいないのではなく、資格があっても保育士として働かない、保育士のなり手がいない、というところに本質的な問題があると思います。
保育士として働かない理由として「給料の低さ」があげられますが、2015年の公定価格では、保育士の賃金を19万9920円としていますが、この額は10年前とほとんど変わっていません。さらに問題なのが、国の公定価格には昇給財源が十分見積もられておらず、経験給の加算が11年でストップしてしまうことで、常勤者でも手取り給与があまり変わらないのはそのためとなっています。現在の公定価格は保育数が最低基準通りの配置とみなして算出されており、保育の現場の実態からすれば大きな問題があると思います。本当に必要な保育士数によって公定価格が算出されることが求められておりますが、市長のご所見をお伺いします。
国は2017年度予算において、全職員にたいして2%(月額6千円程度)の処遇改善に比べて、おおむね7年以上の経験者に月額4万円、おおむね3年以上の経験者に月額5千円の賃金の上乗せをすることとし、予算として国が500億円を充て、国が2分の1、自治体が2分の1負担するとしています。しかし、内容を見るとこの制度は、キャリアアップ研修とセットであり、現場を離れての研修の受講が前提となっています。月額4万円の配分については、施設の裁量で技能・経験を有するその他の職員に配分することができるとされており、確実に処遇改善につなげるには実行性が乏しいように思いますが、処遇改善が確実に行われるよう、当市ではどのように取り組まれていくのでしょうか、お伺いします。また従前から実施されている保育士の処遇改善については、この間保育園で働いている保育士の方からお話を伺う機会がありましたが、園によって処遇改善の実施の仕方にバラツキがあるようでした。適正に処遇改善がされるよう当市では、それぞれの園に対してどのような指導をしてきたのでしょうか、お伺いします。
奨学金返還支援の内容は
来年度の予算に、「保育士確保事業」として保育士の奨学金返還支援に関わる予算が計上されました。私ども市議団としても保育士の定着を促す事業として早期の実施をもとめてまいりましたが、市長の英断を高く評価するものです。新採用から3年目までを対象に、月々7000円の補助を行うとの説明がありましたが、対象者はどれくらいを見込んでいるのか、また対象者の拡大について今後検討なされていくものでしょうかお伺いします。
保育料の軽減対策~国の施策の盛岡市への影響
保育料については、国の2017年度の予算では、多子世帯やひとり親世帯への軽減策が拡充される見通しとなっています。多子世帯への軽減として、国はこれまで市町村民税非課税世帯第二子の保育料は第一子の半額、第三子以降は無償としてきましたが、2017年度から市町村民税非課税世帯の第二子に限りすべて無償化されるとのことです。
また一人親家庭については、第一子の保育料が市町村民税所得割課税額4万8600円未満の階層と所得割課税額7万7101円未満の階層で現行7750円から1万8400円でありましたが、さらに引き下げられることになります。しかし対象となるのが年収360万円程度となっており、適用される世帯が限定的となっていますが、国の施策を受けて当市では、保育料の軽減についてどのように拡充してくつもりでしょうか、お伺いします。また拡充される国の施策の対象となるのは当市ではどのくらいの方が対象となるものでしょうか、お伺いします。
|
≪村上保健福祉部長≫ 待機児童の定義についてでありますが、市では、国の定義において、含めなくてよいとされている育児休業中の場合も、待機児童に含め判断しておりますが、国では、現在、待機児童数調査に関して、定義の見直しを行っていることから、その動向を注視してまいりたいと存じます。
また、対策につきましては、引き続き、幼稚園の認定こども園へ移行や認可保育所、地域型保育事業所の整備などに取り組むとともに、企業主導型保育事業の導入につきましても、民間事業者に働き掛けてまいりたいと存じます。
保育士の処遇改善についてでありますが、これまで、各保育所から「賃金改善実績報告書」を提出していただき、加算の算定額に相当する賃金改善が、確実に、かつ適正に行われているか確認するとともに、「非常勤職員換算表」により、保育士一人ひとりの処遇改善の状況についても確認しており、29年度の処遇改善加算分につきましても、同様の方法で確認することになるものと存じます
また、キャリアアップ研修につきましても、対象となる保育士が確実に受講できるように、各保育所等に働き掛けてまいります
次に、従前からの処遇改善の適正実施への指導についてでありますが、年度始めに、各保育園から「賃金改善計画」を提出いただいており、その内容をチェックし、適正な処遇改善が行われるように指導しているところであります。
≪谷藤市長≫保育所の公定価格についてでありますが、国の基準は、毎月の児童の受け入れ人数から、配置基準による保育士の数で算出されており、基準以上に保育士配置しても、その分の上乗せが無いため、主に人件費で調整されるなど、保育士の給与が抑えられる要因に一つであると存じております。
市といたしましても、このことを受けまして、全国市長会の「平成29年度の国の施策及び予算に関する提言」におきまして、「公定価格について、全ての施設が安定的に運営できるよう、また、都市自治体や利用者の負担増を招かないよう、地域の実態を十分に踏まえ、適切に設定すること」を要望しているところであります。
≪村上保健福祉部長≫ 奨学金返還支援補助金についてでありますが、市内の保育施設に新規に雇用されてから3年間を支援することとしており、28年度に実施した調査に基づき各年23~24人程度を見込んだところであります。
また、対象者の拡大についてでありますが、新しく始める事業であり、申込件数の動向を見て、検討してまいりたいと存じます。
多子世帯やひとり親世帯の保育料の軽減についてでありますが、国では幼児教育無償化について段階的に進めており、市といたしましても、同様に取り組んでまいります。なお、保育料の軽減につきましては、今までも国の保育料徴収基準額より、33.2パーセント軽減しており、その軽減率は維持してまいりたいと存じます。
また、拡充される国の施策の対象者についてでありますが、市町村民税非課税世帯の第2子無償化の対象者は約110人、ひとり親世帯の軽減対象者は約130人と推計しております。 |
≪鈴木努≫介護についてお伺いします。
介護制度改正法案について
政府は、2月7日に介護サービス利用時の自己負担割合を現在の2割から3割に上げることなどを盛り込んだ介護保険制度の改正案を閣議決定しました。
3割負担の対象となるのは、年金収入のみで単身の場合344万円以上の収入がある人ら約12万となっています。介護保険の自己負担は原則1割負担となっていますが、2015年8月から年金収入のみの場合で年収280万円以上の単身者などを対象に2割負担に引き上げたばかりであり、制度維持を口実に負担増を強いるものとなっています。
また40歳から64歳までの現役世代が支払う保険料に新たな計算方法を導入し、2017年8月から18年度に保険料の半分、19年度に4分の3、20年度に全額を適用します。 大企業社員ら約1300万人が負担増になる一方、全面導入後には国は協会けんぽへの補助約1450億円を削減できることになり、国の負担を国民につけ回しするものです。ほかにも長期療養の高齢者が入院する介護保険適用の療養病床17年度末に廃止し、代わりに「介護医療院」を設け、病床削減を進めることも盛り込まれています。
これら政府が示した改正案についての市長のご所見をお伺いします。また、当市における2割負担の影響についてどのように実態を把握されているものでしょうか、サービスの利用抑制になっていないものでしょうか、お伺いします。
介護職員不足の解消について
厚生労働省の介護職員の需給推計によると、2025度には、介護職員が約253万人必要になるとされています。それに対し、供給の見込みは約215万人で、約38万人の介護職員が不足する見込みとなっています。2025年は、団塊の世代が75歳以上になる年であり、要介護者も確実に増加することが推測されます。
介護保険制度が施行された2000年以降、介護職員の数は年々増加し、55万人だった介護従事者は、2013年には171万人と3倍近くまで増えていますが、それでも人手不足が解消されていません。当市においても人手不足が要因となって、休止、あるいは廃止となった事業所が出てきている中で、将来介護の職に就きたいと思えるような施策を行っていく必要があるのではないでしょうか。先日ある介護の現場で働いている人からお話を聞きましたが、「自分が通っていた市内の学校も定員割れが続き今ではその学校も廃校となってしまった」とのことです。介護職員不足の当市の現状について具体的にどの程度の職員が不足しているのかその状況を把握し、合わせて将来介護職員になりたいと思えるような人が増えるように当市でも対策を講じていくべきと思いますが、いかがでしょうか、お伺いします。
日常生活支援総合事業
次に総合事業についてお伺いします。2014年の6月「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」の成立により要支援認定者への訪問介護と通所介護を予防給付から外し、地域支援事業の「新しい介護予防・日常生活支援事業(総合事業)」に移行することになりました。来年度から全国すべての自治体がこの総合事業へ移行することになっており、当市でもこれまでその準備が進められてまいりました。
実施を予定している当市の取り組みついては、現行の介護予防訪問介護・通所介護に相当するサービスの提供、現在のホームヘルプサービスで認められた範囲を超える自宅の草刈りや大掃除などの生活支援ニーズにおける地域住民の支えあいによるサービスの提供、退院直後など要介護となるおそれの高い高齢者に対して、保健・福祉の専門職が生活機能の改善を図るための運動器の機能向上などのプログラムを短期間で集中して実施し、要介護への移行を防止するためのサービスの提供、すべての高齢者を対象とした一般介護予防事業を実施することとしていますが、これらについて何点か質問させていただきます。
筋力アップなどの介護予防教室を行う一般介護予防事業については、現在市内4か所で実施されており、それを市内9つすべての日常生活圏域において実施するとのことでありますが、来年度一斉にすべての日常生活圏域において実施となるものでしょうか、お伺いします。またそうであれば、市内のどの地域で実施をするものでしょうか、お伺いします。
従来の2次予防事業は、介護予防健診(生活機能評価)の受診結果から把握された虚弱高齢者に対し、地域包括支援センターの職員が訪問ないしは電話で事業の説明をして、医学的見地を踏まえてケアプランの作成、介護予防事業の参加につなげています。総合事業ではこの2次予防事業は、介護予防・生活支援サービス事業へと再編されるようでありますが、介護予防健診で把握された虚弱高齢者に対し、従来通りのサービスが提供されるものでしょうか、お伺いします。
最後に現行相当の訪問型サービス及び通所型サービスについての報酬の取り扱いについてお伺いします。これまでの介護予防給付では、サービス利用者が月に何回サービスを利用しても同額とする月額包括報酬としていましたが、当市の総合事業ではこれを利用回数に応じた単価払いを導入するとのことであり、事業所の方からは、「従来の報酬単価よりも下がるのではないか」との懸念する声がありますが、利用回数による単価払ではなく従来通りの報酬の取り扱いができなかったものでしょうか、お伺いします。 |
≪谷藤市長≫次に、介護保険制度の改正案についてでありますが、改正案は、地域包括ケアシステムの深化・推進を図るとともに、制度の持続可能性を確保することに配慮し、介護保険サービスを必要とする方に必要なサービスがされるようにすることを目的としてまとめられたものと存じておりますが、介護保険の利用者の負担割合の引上げや第2号被保険者保険料の負担方法の見直しなどによる市民生活への影響もあると認識しております。
次に、2割負担の影響についてでありますが、2割負担となった方の平成28年6月と比較しますと、サービス利用が1割以上減った方が20%、同程度の方が40%、1割以上増えた方が40%となっており、サービス利用に影響があったものと存じております。
市では、全国市長会を通じて、昨年11月に、「介護保険財政の持続的かつ安定的な運営のため、都市自治体の個々の実態を考慮しつつ、将来にわたって都市自治体の財政負担や被保険者の保険料負担が過重とならないよう、国費負担割合を引き上げること」について決議し、国に対して要請したところであり、今後におきましても、機会を捉えて、国に要望してまいりたいと存じます。
≪村上保健福祉部長≫介護職員不足の現状の把握についてでありますが、全ての介護サービス事業所の現状について把握していないものの、平成28年7月に行った、介護サービス事業所を対象とする抽出調査により、回答のあった112事業所のうち、66事業所が「介護職員が不足していると感じる」と答えており、介護サービスを安定的に提供するためには介護職員の確保が課題であるものと認識しております。
次に、介護職員になりたいと思う人を増やすための対策についてでありますが、国では、介護職員の負担の軽減を図るため、介護施設における入所者の見守りや介助者のパワーアシストなどを行う介護ロボットの導入支援を行うとともに、平成29年度からの介護報酬の改正により、月額平均1万円相当の処遇改善を実施する予定としているところであります
市といたしましても、新人職員の早期離職防止や定着促進のため、管理者や中堅職員を対象に新人職員の資質向上のための研修会を開催しているところであります。
引き続き、介護の仕事への関心を高める取組みについて検討してまいりたいと存じます。
一般介護予防事業を実施する圏域についてでありますが、平成29年度から、仁王・桜城地域、山岸地域、緑ヶ丘地域、中野・加賀野・杜陵地域、青山地域、みたけ・北厨川地域、仙北・本宮地域、都南地域、玉山地域の9つの日常生活圏域全てにおいて、65歳以上の高齢者を対象とした筋力アップ教室を実施することとしており、実施会場は、各圏域内にあります老人福祉センター、地区活動センター、公民館などを予定しております。
次に、これまで行ってきた介護予防2次予防事業についてでありますが、同等の事業を「短期集中予防サービス」として実施する予定としており、28年度の介護予防健診において把握された虚弱高齢者についても、参加していただく予定としております。
次に、サービス報酬の取り扱いについてでありますが、国の地域支援事業実施要項には、月額包括報酬と単価払いの両方が示されており、今回選択肢に単価払いが新設されましたのは、利用回数の少ない利用者にとって、費用負担の軽減が図られるほか、月額報酬の性格上認められなかった複数の介護事業者の利用が可能になるなど、利用者のニーズに応じたサービス提供へつなげることを目指したものであり、市といたしましては、利用者へのサービス向上を重視し、単価払いを選択しようとするものであります。
|