2017年3月定例会 神部伸也議員の一般質問

 
質問項目 (クリックするとジャンプします)
障がい者(児)福祉について
 障がい児の保育所受け入れを
 学校における障がい児教育の充実を
都市計画道路整備プログラム見直しについて
 厨川元村線(滝沢市穴口)
 梨木町上米内線
市立図書館の整備について
 耐震診断と整備計画との関係
 図書館協議会の位置づけ
 市民アンケート
● 旧競馬場跡地整備について
 保健福祉ゾーン
 公園ゾーンの位置づけ
みたけ老人福祉センターについて

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 質問  答弁
≪神部伸也≫  障がい者(児)福祉について

 障がいのある子を持つ親御さんから、進路について相談を頂きました。結論的に言えば、たとえ障がいを持っていても、希望に沿った保育園や学校に進学できる、他の子と変わらない普通に暮らせる社会、盛岡市になって欲しいということでした。私も同感です。不勉強ながら、そうした立場でいくつか質問させて頂きます。

 まず、保育所入所についてです。障がいを持つ子どもが、保育園に入所できるかどうかの基準は、集団での保育が可能かどうかということだと思いますが、現在、保育士不足により一般の子どもも入所が難しくなっている中で、よりきめ細かに見なければならない、具体的に言うと1人で1人を見なければならない場合がある障がい児は、より入所が難しくなっているのではないでしょうか。過日、テレビ番組で自閉症の子を持つお母さんのことが紹介されていました。一度は入所が決まって、入所説明会に行くと子どもがあまりにも落ち着きない。

 その後、保育料を納めに行くと「うちでは預かれない」と断られ、その後、十数カ所の保活を行った後、何とか入所できたとういう内容だったと思います。盛岡市の実態はどうなっているでしょうか。昨年の8月議会の教育福祉常任委員会でも待機児童の問題をとりあげた際に、「公立保育所についても、園長会などでなるべく多く受け入れてほしいという話はしているが、・・障がい児を多く受け入れていただいているとか、そういう事情があってなかなか定員を超えて受け入れられないところもある」との回答で、その時は、そういう事情だから公立保育所での定員弾力化は難しいのかという認識にとどまっていましたが、振り返ってみると、それだけ公立保育園が頑張って障がいのある子も受け入れているということになるのではないかと、認識を新たにしました。

 現在、当市では公立と私立の保育所での障がい児の受入れはどうなっているでしょうか。お知らせ下さい。障がい児を受け入れると人件費に跳ね返ります。私立園にとっては、経営に直結する死活的問題になるのではないでしょうか。だから、なかなか受け入れられないのが実態ではないですか。私立保育園が障がい児を受け入れた場合の人件費補助などはどうなっているでしょうか。あるとすれば、障がい児の受け入れに本当につながっているのでしょうか。お伺いします。

 盛岡市は、障がい者福祉計画の基本理念で「障がいの有無によって分け隔てられることなく共に生きる地域社会の実現を目指して・・」としていますが、保育分野で、この基本理念をどのように担保していくのか、とりわけ来年度から「子ども未来部」が設置されますが、今後どのように展開していくお考えなのかお聞かせ下さい。
盛岡市は、現在、全園民営化を進めていますが、障がいのある子が保育所にも入れないということになってしまうのなら、やはり全園民営化は撤回すべきと思いますが、いかがでしょうか。お伺いします。

 次に、学校についてです。平成28年度時点で小学校は43校ありますが、そのうち特別支援学級がない小学校は7校あります。中学校は23校中、9校です。
 自分の住む学区の小中学校に特別支援学級がない場合は、別の学区に行くしかないのでしょうか。学区内の小中学校に通わせたいという親の願いは、近所のお友達と一緒に通って学びたいということではないでしょうか。実態についてお知らせ下さい。

 また、教育長挨拶で「スクールアシスタントの配置、特別支援教育チーム委員による巡回相談により、各学校の支援体制をサポート」するとありました。私たち日本共産党市議団は、スクールアシスタントの増員を求めてきたところですが、平成29年度ではどうなったでしょうか。支援を必要とする児童生徒が増加傾向にあるようですが、カバーしきれているでしょうか。また、「特別支援教育チーム委員による巡回相談」について、メンバーと取り組み内容についてお知らせ下さい。
≪村上保健福祉部長≫ 
 
 保育所における障がい等のある児童の受け入れ
についてでありますが、市における入所調整後、各保育所において集団保育が可能かどうかを「健康状態等調査票」や「お試し保育」を基に検討することとしており、平成28年4月入所では、検討の対象となった児童のうち9人が入所し、1人が入所保留となりましたが、3歳になるのを待って、幼稚園に、入園しております。
市といたしましては、できる限り入所が可能となるよう、保護者の意向を聴きながら入所調整を行うとともに、障がい等のある児童を療育する専門機関を紹介するなど対応しているところであります。

 次に、28年度に市内の保育所で受け入れている障がい等のある児童は、3月1日現在で、公立10園で40人、私立28園で60人となっております。

 次に、障がい等のある児童の受け入れにあたっての人件費に対する補助についてでありますが、市では、必要の都度開催している「発達支援保育入所審査会」におきまして、保育所から提出される「行動観察記録表」や療育支援センター等の心理判定書等から、発達支援児と認めた場合は、保育士を加配できるよう、市単独の発達支援保育費の補助を28園に行っておりますし、また、障がい等のある児童を3人以上受け入れている保育所に対しまして、発達支援保育円滑運営費の補助を行っており、28年度は5園に対し補助したところであります。

 次に、「盛岡市障がい者福祉計画」の基本理念に基づく保育についてでありますが、国が定めた「保育所保育方針」においても、「障がいのある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう、指導計画の中に位置づけること」が示されており、「子ども未来部」になりましても、引き続き、障がいのある子どもの保育に取り組んでまいります。
 また、障がい等のある児童の受け入れは、公立と私立の区別なく進めているところであり、民営化によって生み出される財源を、延長保育の拡充などによる保育サービスの向上や、地域子育て支援センターなどの在家庭の児童に対する育児支援策の拡充など、子育てに関する背策全体の充実に活用しているところであり、民営化を進めてまいりたいと存じます。













≪千葉教育長≫
 学区の小中学校に特別支援学級がない場合の就学についてでありますが、市教育委員会では、毎年、教育支援委員会において、障がいのある子どもの、望ましい就学先について審議を行い、その結果に基づき、保護者と相談して、就学先を決定しております。
就学先については、対象児童生徒が在籍する学校に、特別支援学級がない場合は、保護者の意向を受け県教育委員会に、必要とする特別支援学級の設置を要望しており、平成29年度におきましては、要望通り、小学校6校に7学級、中学校2校に2学級を設置できる見通しとなっております。

 なお、保護者の中には、学区外の特別支援学級を希望する方もおり、その場合は保護者の意向に沿い、学区外の就学先を決定しているものであります。
次にスクールアシスタントの29年度の配置についてでありますが、スクールアシスタントの人数を、28年度の56名から3名増の59名を配置する計画であります。

 次に、支援を必要とする児童生徒の実態と支援についてでありますが、市教育委員会において、隔年で実施している実態調査によりますと、支援を必要とする児童生徒の人数は、24年度は964人、26年度は、1059人、28年度は1151人と増加傾向となっております。
29年度は、スクールアシスタントの配置を希望する小中学校は59校でありますが、希望する全ての学校に配置できる見通しとなっております。

 次に、「巡回相談」のメンバーと取組内容についてでありますが、特別支援教育チームは、医師や大学・特別支援教育の専門家により構成されております。
巡回相談において取り組む内容は、「児童生徒の観察や個別検査等による実態把握」、「教育的対応に関する指導・助言」、「校内で行われる支援検討会に出席しての指導・助言」となっております。
市教育委員会といたしましては、今後とも、児童生徒にとって、望ましい就学先となるよう、適切に教育支援を行ってまいりたいと存じます。
≪神部伸也≫ 都市計画道路整備プログラムの見直しについて

 厨川元村線(滝沢市穴口)について。
今回、新たに位置づけられました。その根拠をお示し下さい。さて、12月議会でも触れましたが、住宅密集地の拡幅工事が必要となっており、昨年の11月末に地域での住民説明会が行われました。木賊川(ゆずり橋)から北陵中学校までを1区間、木賊川(ゆずり橋)から家畜改良センター岩手牧場に隣接する区間、住宅密集地の3区間に分け優先順位をつけて事業着手するとのことでした。改めて、優先順位と事業着手時期のメドなどお示し下さい。
 
 道路の標準断面図では、両側に植林升付き歩道3.5m、同じく自転車走行帯1.5m、そして車道部分で6mの総幅員16m、市道稲荷町谷地頭線との交差点の部分は右折レーン付の19mの案であるが、植林升をなくして2.5mに、自転車帯も1mに縮小することで3mまで圧縮できるとの案も示されました。全体として、私の受け止めとしては、反対論は出ず、「仕方なく受け入れる」といった雰囲気だったのかなと思いましたが、説明をした市側の所感をお聞かせ下さい。12月に境界確認を住民立ち合いのもとで実施していると思いますが、その時に何か意見は出たでしょうか。差支えない範囲でお知らせ下さい。

 道路の幅員は、住宅用地の買収に関わってきますし、道路の拡幅の設計によっても移転を余儀なくされる方が分かれます。住民説明会でも、「高齢となり、出来れば早く知らせて頂き、早く準備をしたい」との声が出されました。道路の幅員の決定は、住民の意見を伺いながら決定したいとしていますが、今後、意見をどのように集約していくのかお知らせ下さい、また、どこの部署でいつ頃決定するのか、合わせて、道路の設計図はいつ頃示されるのか、お示し下さい。今後の住民説明会の実施の見通しについてもお知らせ下さい。

 木賊川にかかる橋は、「ゆずり橋」と言われる通り、1台しか通れず文字通り譲り合いながら渡った橋ですが、平成18年にもう一つの橋(法誓寺橋)が架かり、スムーズに交通できるようになりました。これらの部分はどうなるのか、お示し願います。


















 梨木町上米内線について。地域の方から、「計画期間はとっくに過ぎているが、まだ完成しない。なぜか」と聞かれました。改めて、この路線の計画と今後の完成予定時期、なぜ工事が遅れているのか要因についてお知らせ下さい。また、地域住民への説明はどのようになっているでしょうか。お伺いします
≪古山建設部長≫ 都市計画道路厨川元村線を都市計画道路整備プログラムに位置づけた根拠についてでありますが、「みちのく盛岡広域連携都市圏ビジョン」を踏まえ、滝沢市との一層の交流促進や産業振興、防災などのネットワークの強化を図ること、また、通学路の安全確保のため、市道月が丘一丁目谷地頭線交差点から北稜中学校までの区間を新たに位置付けたところでございます。

 整備の優先順位と事業着手時期につきましては、通学路の安全確保の視点で、優先順位は高いと存じておりますが、事業区間が約1㎞と長く、かつ建物が多い地域でもありますことから、全断面での整備には長期間を要することが想定されますことから、全断面での整備には長期間を要することが想定されますので、事業効果を早期に発現するよう、通学児童など歩行者の安全確保を優先させ、家畜改良センター岩手牧場部分からの整備について検討しているところでございます。

 事業着手時期につきましては、今後、測量設計や用地測量等もありますことから、工事着手は平成31年度以降を見込んでおります。

 次に、事業説明結果についてでありますが、平成28年11月30日及び12月1日の説明会では、事業の進捗を図るため、都市計画道路の歩道や路肩幅員の見直しによる幅員縮小について提案したところであり、参加者からは自転車が通行する路肩は縮小してほしくないという意見がございましたが、全体の幅員構成を見直す方向性については概ねご理解をいただいたものと存じております。
また、早期着手、早期完成など事業の進行を望む声が多くあったことを踏まえると、地域における事業への期待が大きいものと存じております。

 境界確認の立ち会い時の意見につきましては、道路用地幅についての問合せや、通行の安全確保、除雪も考慮した幅員についての要望があったところでございます。
次に、道路の幅員に対する意見集約についてでありますが、平成29年度に測量及び概略設計を予定しており、その中で住民意見を踏まえた幅員案を作成し同年度内に改めて意見を集約してまいりたいと存じております。また、担当は建設部道路建設課であり、必要により、都市計画変更の手続きを経て幅員等を決定してまいりたいと存じております。

 また、具体的な構造や個々の用地に対する影響等につきましては、平成30年度に実施する詳細設計で検討することとしており、その後、地域の方々に説明してまいりたいと存じております。今後の説明会の実施につきましては、幅員の案をとりまとめ、平成29年秋頃の開催を予定しております。

 また、「ゆずり橋」と「法誓寺橋」についてでありますが、「ゆずり橋」については現在とりまとめている橋梁点検の結果を踏まえながら、整備方法を検討してまいるとともに、「法誓寺橋」につきましては、供用後10年程度の経過でありますことから、活用する方向で今後の設計の中で検討してまいりたいと存じます。

 次に、梨木町上米内線の計画と完成予定時期についてでありますが、全体計画は、国道4号交差点から中央通り交差点までの約1.4kmであり、現在は最後の区間となる踏切前後300m区間について事業に取り組んでいるところでございます。
事業完了年度につきましては、平成28年度で用地補償が完了することから、今後は踏切周辺の電線共同溝や街路築造工事等を実施し、平成30年度の完了を目標としているところでございます。
工事が遅れている要因につきましては、東日本大震災の影響によりJR施工の踏切拡幅工事が遅れたことや、支障となる建物の移転に時間を要したこと、また、社会資本整備総合交付金の内示額減額や入札不調の多発に伴い、予定していた工事を実施できなかったことなどでございます。
また、説明会につきましては、関係地権者や町内会関係者などに工事の周知と協力をいただくよう、概ね1年に1回開催しているところであり、平成29年度は5月の開催を予定しているところでございます。
≪神部伸也≫ 市立図書館の整備について

 2月9日の教育福祉常任委員会で、市立図書館の耐震診断の実施について示されました。

 耐震診断を行う理由として、「情報化・バリアフリー化に対応した新図書館の建設を目指してきたが、平成28年3月に策定された『盛岡市公共施設保有最適化・長寿命化中期計画』で、『今後の在り方について検討を行い、方向性を定める』と位置づけられたことから、今後の方向性が定まり、図書館が整備されるまでの間、市民が安全に施設を利用できるようにするために耐震診断を実施する」とし、施設の状況を把握した上で、必要な安全対策を講じるとしています。

 今後のスケジュールとして、平成29年度は、耐震診断の実施、図書館の在り方の検討、平成30年度は、整備の方向性の検討となっています。まず、耐震診断について、何月に実施していつ頃に結果が出る予定なのかお示し下さい。図書館の在り方の検討については、どこが検討するのでしょうか。 最終的に誰がどの部署が判断を下すのでしょうか。

 現在、私も委員として出席させて頂いておりますが、盛岡市図書館協議会があります。例年2回の開催ですが、「盛岡市公共施設保有最適化・長寿命化中期計画」の説明での協議会が1回追加され、今年度は3回の開催となりました。ここでも何度か意見が出されていますが、図書館協議会の意見はどれほど尊重されるものでしょうか。図書館協議会の位置付けの「そもそも論」も含めてご説明願います。また、何よりも一番利用している方々の声こそ尊重されるべきものと考えますが、利用者へのアンケートの実施については考えていないのでしょうか。お伺いします。

 公立図書館は、住民から求められた資料や情報を提供することを目的に、自治体が設置し、教育委員会が管理する「教育機関」です。図書館の管理を規定した「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の第30条では、「地方公共団体は、法律で定めるところにより、学校、図書館、博物館、公民館その他教育機関を設置する・・」とあり、その「教育機関」については、「教育、学術、および文化に関する事業・・を行うことを目的とし、専属の物的施設および人的施設を備え、かつ、管理者の管理の下にみずからの意思をもって継続的に事業の運営を行う機関である」としています。
 図書館は、教育委員会の管理のもとに、みずからの意思をもって自立して運営することが求められた機関として、単なる施設とは違うのではないでしょうか。
 「財政が厳しいから・・」が出発点ではなく、「教育機関としての役割」から考えるべきものではないでしょうか。図書館協議会でも、「図書館をなくすのは、社会的資源の損失だ」との声も上がっています。ご所見も含めて「在り方の検討」についてのプロセスをお伺いします。

 話が行ったり来たりで申し訳ありませんが、耐震診断結果が一つの「在り方」の判断基準にもなるのではないでしょうか。そうなると、年度内に結論を出すのは、少し拙速ではないかと思います。早く方向性を出さなければならなし、年度初めから検討すれば1年あるじゃないかということになるのかもしれませんが、耐震診断の結果が大きな判断材料になるものと考えると、時期については柔軟性を持たせる必要があるのではないかと思いますが、ご所見をお伺いします。
≪教育部長≫ 市立図書館の耐震診断についてでありますが、平成29年6月に着手し、30年3月までには結果が出るように取り組んでまいりたいと考えております。
次に、「図書館の在り方」の検討と、最終的な判断についてでありますが、教育委員会が検討してまとめ、その後、市長部局と協議して、最終的に「図書館の在り方」を、取りまとめていくこととしております。

 次に、図書館協議会の位置付けについてでありますが、との図書館法第14条第2項において、「図書館協議会は図書館の運営に関し館長の設問に応ずるとともに、図書館の行う図書館奉仕につき、館長に対して意見を述べる機関とする」との定めがあり、盛岡市におきましても、図書館協議会を設置し、ご意見をいただきながら図書館の運営を行っているものであります。「図書館の在り方
」につきましても、協議会の皆様のご意見を伺ってまいりたいと存じます。

 次に、利用者へのアンケートの実施についてでありますが、利用者のご意見を聴くために、アンケートの内容や実施時期について、検討してまいりたいと存じます。
次に、図書館は、自らの意思をもって自立して運営することが、求められた機関であるということへの所見と、「在り方の検討」のプロセスについてでありますが、図書館の役割や重要性については、議員ご指摘のとおり、十分に認識しているところであります。
「在り方の検討」のプロセスにつきましては、図書館協議会等の方々からご意見をいただき、「盛岡市公共施設保有最適化・長寿命化中期計画」との整合性を図りながら、関係部局とも協議を行い、その在り方を検討してまいりたいと考えております。

 次に、方向性を定める時期についての所見でありますが、市立図書館は、昭和46年の開館から45年が経過し、施設の老朽化が著しく、迅速な施設整備が求められておりますので、平成30年度には市立図書館整備の方向性を定めるよう、取り組んでまいりたいと考えております。
≪神部伸也≫ 旧競馬場跡地整備について

 この度の全員協議会で、旧競馬場跡地の土地利用計画の見直し案が示され、現在、ミニバスターミナルゾーンを予定している約0.35haの土地について、「保健・福祉ゾーン」として利用することに変更し、具体的に障がい者福祉の充実図る観点で土地利用したい旨が示されました。「保険・福祉ゾーン」については、当初から保健福祉機能として、老人福祉施設、障がい者(児)施設、地区保健施設を導入する計画となっており、「障がい者が安心して生活できる環境づくりとしてデイサービスや生活機能の充実」が述べられていたと思いますが、その認識でよろしいでしょうか、確認します。バスターミナルゾーンの土地利用計画の変更が示されてから複数の議員から「保健・福祉ゾーン」への変更や具体的に障がい者のための施設として活用する旨の質問が出されています。また、わが会派の鈴木礼子議員も当初から、平成13年12月議会では、「福祉作業所、通所施設の設置を検討すべき」と求めてきました。

 今回、見直しにあたって、2月中旬から3月6日にかけてパブリックコメントが行われ、3月下旬には見直し案の決定とのことで、全協の説明でもこれまで複数の事業者から土地利用に関する要望が寄せられているとのことでしたが、社会福祉協議会、社会福祉事業団などをはじめ障がい者支援に取り組む方々からの意見についてはどのようになっていますか。
 今盛岡市内で必要とされている施設が何なのか、そのことをしっかりと明らかにして施設整備がされることを望むものですが、パブリックコメント後の検討についてどう進めるのか伺います。(教育福祉常任委員会の市内調査で、施設関係者の方から「グループホームと生活介護が必要だ」との訴えがありました。)

 また、地域住民の方から、「高松老人憩いの家がなくなるようだ。高齢者の方が結構利用している。なくなったら上田か緑が丘の老人福祉センターの利用となるだろうが遠すぎる。旧競馬場跡地に何か整備できないものか」との声が寄せられました。盛岡市公共施設保有最適化・長寿命化中期計画を見ましたら、平成38年度以降に「譲渡 高松地区保健センターに移転」とあります。具体的にどのように考えているのか説明を求めます。また、地域住民への説明はどのようになっていますか。お伺いします。

 旧競馬場跡地は、子どもたちの遊び場としても活用されています。公園ゾーンの多目的芝生広場では親子でボール遊びをしたり、エントランスからの見晴らし台も子どもたちがすごく喜びます。遊具広場にも数台の遊具があります。しかし、何か物足りない感じがします。御所湖のファミリーランドや町場地区園地には、盛岡市からも結構子ども連れで遊びに来ています。そこを参考に充実できないものでしょうか。お伺いします。
≪熊谷市長公室長≫ 旧盛岡競馬場跡地利用計画における「保健・福祉ゾーン」の保健福祉機能の認識についてでありますが、平成11年6月に策定した同利用計画におきまして、保健・福祉機能の導入にあたっては、高齢福祉及び障害福祉、保健サービス等の機能を想定しており、「障害者が安心して生活できる環境づくり」の分野においては「デイサービスや生活支援機能の充実を図る」ことが掲げられており、議員ご指摘のとおり、認識しております。
次に、障がい者支援に取り組む方々からのご意見についてでありますが、利用計画見直し案について2月15日から3月6日まで、パブリックコメントを実施いたしました。
その結果、1名の方から1件のご意見をいただいたところでありますが、障がい者支援に取り組む団体からのご意見はなかったところであります。
次に、旧盛岡競馬場跡地利用計画の見直し案に係るパブリックコメント後の検討についてでありますが、パブリックコメントに寄せられたご意見や3月下旬に開催を予定する「上田・緑ヶ丘振興懇談会」でのご意見などを踏まえ、利用計画の見直し案を決定する予定としております。

≪村上保健福祉部長≫ 高松老人憩いの家についてでありますが、「盛岡市公共施設保有最適化・長寿命化中期計画」における具体の方向性として、平成38年度以降に、高松地区保健センターの修繕のタイミングに合わせて、センターに機能移転することとしております。
また、地域の皆様へは、計画の時期を見計らいながら、具体的な説明を行ってまいりたいと存じます。 

≪船水都市整備部長≫ 公園ゾーンの御所湖ファミリーランドや町場地区公園地を参考にした施設の充実についてでありますが、高松公園は自然的環境を享受する風致公園として整備を進め、旧盛岡競馬場跡地の公園ゾーンについては、平成26年度に整備を完了し、多くの方々にご利用いただいているところであります。施設の充実につきましては、市内全域の既存公園の遊具更新計画を勘案しながら、公園利用者のご意見等も参考にしてまいりたいと存じております。
 ≪神部伸也≫ みたけ老人福祉センターについて

 「みたけ老人福祉センター」は、盛岡市で28館目となる老人福祉センターで、当初計画では、平成29年4月に供用開始の予定でしたが、今年の6月1日に開館・供用開始予定という運びとなっています。
 平成20年に観武ヶ原開拓農協様から土地が盛岡市に寄付され、地元町内会長等で構成された「観武ヶ原農協会館跡地を有効活用するための協議会」と市との協議により、「老人福祉センター」として活用することが決まり、その後、整備が進められてきました。解体工事の入札では不調・不落が連続し、一時はどうなるのかと心配された時期もありましたが、何とか落札されて解体工事が始まったら、今度は予定外の地下埋設物が出てくるなどで工期延長が必要となり、完成は、平成29年の夏頃になるだろうと言われた時期もありましたが、お陰様で、谷藤市長をはじめ関係各位の皆様のご尽力によりまして、今回のような運びとなりました。改めて、感謝と敬意を表するものです。

 さて、「みたけ老人福祉センター」の指定管理者募集の際の「仕様の概要と運営状況」には、目指す施設の姿に、「地域福祉の活動拠点として、老人クラブをはじめとする地域福祉組織や地域住民との連携を密にし・・(中略)・・管理運営を行う。また、介護予防プログラムを実施し、元気な高齢者を育成する」とあります。「みたけ老人福祉センター」は、「津志田老人福祉センター」を参考に、面積こそ違いますが、集会室、機能訓練室、生活相談室、健康相談室、展示スペースなど同じ内容の部屋が設けられ、職員配置も所長1名、補佐1名、有資格者の運動指導を担当する職員1名、他に休日当番職員など同じ人員配置基準となっています。唯一違うのは、小学校付近の施設ということと寄付者の意向もあり、放課後児童をみることができる児童厚生員の資格あるいはそれに準ずる者を所長か補佐のどちらかに充てるということです。

 この「津志田老人福祉センター」は、他の老人福祉センターと違う役割をもっているとことですが、改めてどういう役割なのかお知らせ下さい。また、「みたけ老人福祉センター」については、どのような位置づけとなるのかお知らせ下さい。

 現在、みたけ地区活動センターでは、独自の主催講座として、年12回のエクササイズをはじめ、陶芸教室、ペタンク大会、手芸講座、音楽講座、手編み、やすらぎヨーガなどが行われ、それに加えて、福祉推進会の事業としてシルバーメイト事業推進会議、医療講座、親睦交流球技大会、高齢者ふれあいの集い、介護教室、三世代交流輪投げ大会など様々な事業を行っています。これまで、こうした事業に参加してきた高齢者の方が、さらに老人福祉センターの事業に参加する余力があるのかとの声もあります。これまでの事業と老人福祉センターで新規に行う事業とどのように住み分けをしていくのか、地区活動センターとの事業の調整などは誰がどのように行うのかお知らせ願います。また、地域の声を聞くような組織を新たに作るのか、それとも現在ある「みたけ地区活動福祉推進会」が運営協議会のようなものになるのか、それとも地区の老人クラブが担うのか、構想があればお知らせ下さい。

 地域の課題として、包括支援センターが地区外にあるという問題があり、「みたけ老人福祉センター内に設置できないか」と要望してきたこともありますが、結論は「難しい」とのことです。しかし、常設は難しいにしても老人福祉センターを活用して何かできないものでしょうか?やはり月が丘まで行くのは遠いとの声もあります。どのように検討されているのか、何かお考えがあればお知らせ下さい。
 ≪谷藤市長≫津志田老人福祉センターの役割についてでありますが、津志田老人福祉センターは、市内27施設の老人福祉センターの中で、介護予防プログラムを提供するための機能訓練・運動室を備えた、第1号の施設であり、地域の介護予防の拠点と位置付けているところであります。

 また、新しく整備するみたけ老人福祉センターにつきましても、同様の機能を備えた施設として、地域の介護予防の拠点と考えているところであります。
市といたしましては、大規模修繕などの際に、介護予防プログラムを提供しやすい施設へと改修し、地域で気軽に介護予防に参加できる環境整備に努めてまいりたいと存じます。

 また、事業の調整につきましては、バリアフリーの面からの使い勝手の良さから、高齢者の利用が老人福祉センターに移ってくることが予想されますが、まずは、それぞれのセンターの事務局の間で調整を図るものと存じます。
次に、地域包括支援センターとして活用することについてでありますが、地域包括センターでは、介護や健康などの相談ごとについて、来所のほか、各家庭に出向いて対応しておりますが、みたけ老人福祉センター開所後は、老人福祉センターを会場として相談会を行うことなどを検討しており、地域の包括支援センターとして、地域住民にとって、より身近に感じられるよう、積極的に老人福祉センターを活用してまいりたいと存じます。