2016年6月定例会 髙橋和夫議員の一般質問

 
質問項目 (クリックするとジャンプします)
再雇用職員の同一労働・同一賃金について
福島原発による放射能汚染の現状
玉山地域振興会議について
教育に関連する問題について
 ▼ことばの教室
 ▼学校給食について
交通対策について 

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 質問  答弁
≪髙橋和夫≫最初に再雇用職員の同一労働・同一賃金について質問いたします。

 毎年、年度変わりに退職職員の再雇用があります。平均年齢が80歳代になっているとき、60歳定年はあまりにも早すぎると考えます。しかも60歳で退職しても年金は出ず、年金を得ようとすれば減額年金になるのではないでしょうか。

 私も減額年金を受けている一人ですが、減額年金は途中回復することはなく、死ぬまで減額されたままであります。減額年金を活用しないと退職金で生活しなければならず、日に日に減っていく退職金を見ればなんのために働いてきたのかという疑問を持つのは当然です。
退職時、人それぞれに状況は違うわけですが、遅く結婚した人はまだ子供が一人前になっておらず、退職金から子供の授業料を払うような状況になれば、それこそ大変であります。
こういう問題は盛岡市に限っての話ではなく、国政の場で解決しなければならない問題ですが、地方から声をあげてゆかないと解決は難しいと考えます。
いずれにしても60歳定年は早すぎで、定年延長と年金は退職と同時に支払うよう制度改革を国に働きかけるべきと思いますがいかがでしょうか。

 また、長年働いてきた職員が再雇用された場合の賃金の基準はどのようになっているでしょうか。長年働いてきたベテランですから、それ相応の賃金を支払っていると思いますが賃金の基準を明確にしていただきたいと思います。

 また、残業等の取り扱いはどのようになっているのか、サービス残業はあるのかも併せてお知らせください。
国は「一億総活躍社会」を目指し、「同一労働・同一賃金」を主張しておりますが、私の理解とはかなりの格差があるように見えます。

 正規職員、非正規職員の処遇改善の問題もあります。それこそ同一労働・同一賃金であります。この改善はどうする考えでしょうか。

 この項の最後に、盛岡市では女性職員の再雇用はありますか、お尋ねして次の質問に移ります。
≪柴田総務部長≫定年延長を国に働きかけることについてでありますが、平成25年3月に閣議決定された「国家公務員の雇用と年金の接続について」において、「年金支給開始年齢の段階的な引き上げの時期ごとに、段階的な定年の引き上げも含め、雇用と年金の接続のあり方について改めて検討を行う。」とされておりますことから、国における今後の動向を注視してまいりたいと存じます。
次に、再雇用職員の賃金の基準についてでありますが、市の再任用職員の給料につきましては、国及び岩手県の例に準じ、条例で給料表の職務の級ごとに単一の額としており、再任用された職務の級に応じ、条例で規定された額を支給することとしております。
次に、残業等の取扱についてでありますが、再任用職員におきましても、一般の職員と同様、勤務実績に基づき時間外勤務手当を支給しており、サービス残業は無いものと存じております。

 次に、正規職員、非正規職員の処遇改善についてでありますが、市における臨時職員及び非常勤職員の賃金、報酬は、職種や職務に応じて、常勤の一般職の勤務表に基づき算定しており、職員の給与改定や他団体の状況等状況等を勘案し、改定を行ってきているところであります。なお、同一労働同一賃金の考え方につきましては、現在、国の検討会で検討されており、今後、ガイドラインが示される予定であることから、動向を注視してまいりたいと存じます。

 次に、女性職員の再雇用についてでありますが、男女の区別無く、定年退職者のうち希望する職員については、再任用を行っております。なお、平成28年度における女性職員の再任用は7名となっております。
 ≪髙橋和夫≫福島原発による放射能汚染の現在の状況について質問いたします。
 2011年3月、東日本大震災津波が発生し、東京電力福島第一原子力発電所で水素爆発がありました。あれから5年3か月経過しました。

 福島原子力発電所爆発当時、盛岡市内でもその影響を受けたわけですが、牧草の処理はどのようになっているのでしょうか。
 
 当時、梱包した乾燥牧草を玉山地域の市営牧野や民地の牧草地に一時保管しておりましたが、時間の経過とともに梱包している資材が劣化し、中身が出ている状況にもなっています。 中には平成25年9月の台風18号の大雨で流出し、川岸などで崩れているものもあります。
放射能成分は半減期が長いものと短いものがありますが、
 現在のまま放置して置いて良いものか、あるいは焼却処分をしなければならないものなのか、はっきりしなければならないと思います。 市ではどのような対策を取られる考えか伺います。
≪谷藤市長≫福島原発による放射能汚染牧草の処理についてでありますが、現在、市営山谷川目牧野に一時保管しておりますが、議員ご指摘のとおり、時間の経過とともに、シートが破損している状況を確認いたしましたので、改めて修復したところであり、今後とも適切に管理してまいります。
次に、放射線に汚染された牧草の処分についてでありますが、玉山地域の汚染牧草につきましては、岩手玉山環境組合において、今月から試験焼却を開始し、平成29年9月までに焼却処分を終了する予定となっておりますほか、盛岡地域の汚染牧草の処理につきましては、今後、焼却等に向けて協議を行ってまいりたいと存じます。
≪髙橋和夫≫ 第3点は、玉山地域振興会議について質問いたします。
 今年3月31日をもって盛岡市と玉山村が合併して設置されていた地域自治区「玉山区」がなくなりました。これに伴い玉山区に設置されていた玉山区地域協議会もなくなり、これに代わるものとして玉山振興協議会が新たに設置されました。委員は15名で、うち2名が公募委員です。
構成を見ますと、以前とメンバーの変更もあるようですが、選考基準がいまひとつわかりません。どのような基準によるものかお知らせください。
≪玉山総合事務所長答弁≫玉山地域振興会議委員の選考基準についてでありますが、委員は、条例の区分により、「公共的団体が推薦する者」については、玉山地域振興協議会の例を踏まえ「農林」、「商工」、「福祉」、「住民」、「教育」、及び「女性」の分野を代表する団体から推薦のあった6人を「知識経験を有する者」については、玉山地域の事情に精通し、地域活動・社会活動での貢献、職歴、年代及び性別を勘案した7人を選考したところであります。
「市長が必要と認めた者」については、玉山地域の振興に関心を持ち、様々な角度から意見や提言ができる方を公募することとし、「会議への参加意欲」や「まちづくりに対する考え方」、「社会参加活動の状況」などの視点から2人を選考したところであります。
≪髙橋和夫≫第4点は、教育に関連する問題について質問します。

 その1つは、言葉の教室の現状と対策であります。
私は玉山村時代、ことばの教室設置にかかわってきた一人です。ことばの教室は子供たちにとってとても大切なものと思っておりますが、盛岡市内の各小学校でどのくらいの対象児童がいるものでしょうか。
そして、ことばの教室がどのくらい設置され、指導教員は十分足りているのか伺います。できるだけ早く言葉を直さないと「いじめ」にもつながる心配があります。
また、小学校入学前に対策が取られていればさらに良いわけですが、その対策は取られているのでしょうか伺います。













 二つ目は、学校級食の状況についてであります。
古い話になりますが、戦後学校給食が始まったころは脱脂粉乳ミルクでした。
それがだんだん改善され、今はパン、麺、米飯と以前に比べればバランスも栄養も格段の違いがあるように思われます。

 昔は「学校給食でパンを食べさせ、子どもたちをパンに馴染ませ、日本のコメからパン嗜好にし、麦を輸出しようとしているのではないか」などという話もあったものです。
 最近ではコメを食べる人よりもパンを食べる人の方が多くなったのではないでしょうか。
 ところで、最近読んだ本で気になることがありました。
それは、今、アメリカでは小麦を使用しない食品「グルテンフリー食品」が注目されているということです。

 それはなぜか。 小麦はアレルギーを起こすほか、血糖値を急上昇させ、肥満や糖尿病、アレルギー、がん、うつ、関節痛など様々な病気の原因になっていることが分かってきたからだと言います。
 ではなぜ小麦は様々な症状をもたらすのか。それは小麦の行き過ぎた品種改良にあると指摘をされているのです。
 テニスの四大大会を完全制覇したセルビアのノバク・ジョコビッチ氏は、グルテンと乳製品をやめてから驚くほど絶好調になり、その体験をまとめた著書が注目されているということです。

 さて、学校給食のパンに問題はないでしょうか。
千葉県の学校給食パンは2011年から100%国産小麦になりました。
 埼玉県では2000年度から100%県産小麦を使用。
北海道では2008年から道産小麦を100%使用に。
青森県は、2011年度から青森県産小麦と米粉50%ずつの米粉パン使用。
 秋田県では2002年度から県産小麦100%に県産白神酵母4%を使用。
 愛知県は2008年から愛知県産小麦100%に。
この外にも地元産の米粉を使用した自治体が全国に広がっています。

 当盛岡市の学校給食パンはどのような状況でしょうか。また、ぱん、麺、米飯などの給食は平均してどのような状況でしょうか伺います。
≪千葉教育長≫ ご質問にお答えいたします。
はじめに、市内各小学校のことばの教室の対象児童数についてでありますが、平成28年度は、小学校29校に113名の対象児童がおります。
 次に、ことばの教室の設置状況及び指導教員についてでありますが、小学校6校に9教室を設置しており、各教室に1名ずつ計9名の教諭を配置し、充足している状況であります。各教室では、個別の指導、少人数による指導など、対象児童一人一人の実態に応じ正しい発音ができるよう、工夫しながら取り組んでおります。
さらに、対象児童一人一人に応じた、よりきめ細かな指導を行うためには、配置教員を増やすことが望まれますので、今後も県教育委員会に働きかけてまいりたいと存じます。
 次に、小学校入学前の対策についてでありますが、保護者の不安に対応できるように、各学校の特別支援教育コーディネーターや教育委員会担当者が、様々な相談に対応しており、ことばについての専門的な対応が必要な幼児については、各小学校のことばの教室や盛岡市で設置している幼児ことばの教室で相談ができるようにしております。幼児ことばの教室は、市内小学校に2教室設置しており、幼児についての相談に加え、正しい発音ができるように指導し、就学前に改善を図ったり、また、ことばの教室の指導も継続して受けられるように、保護者との相談を進めたりしております。

≪教育部長答弁≫ 市の学校給食用パンの状況についてでありますが、米粉パンは、県産小麦50%,カナダ産小麦50%を配合した学校給食用小麦約70%と、県産米粉約30%を使用しております。
また、米粉パンの提供は、単独調理場が平均で3回、都南学校給食センターが年2回、玉山学校給食センターが年10回、選択制給食が年9回程度となっております。

 次に、パン、麺、米飯等の給食の状況についてでありますが、単独調理場が平均で週に米飯4回・パン1回、都南学校給食センターが週に米飯3.5回・パン1.5回、玉山学校給食センターが週に米飯4回、パン1回、選択制給食が週に米飯4.5回・パン0.5回となっております。
なお、麺については、主食として提供している調理場が少なく、提供している調理場でも、年数回程度であります。


 ≪髙橋和夫≫最後に交通対策について質問します。
その1つは旧国道4号線の信号機見直しについてであります。
昨年の議会でもこの問題を取り上げましたが、いまだ改善はされておりません。
国土交通省や県に対して要望はされていると思いますが、具体的対応はいつのことなのか伺います。現在、芋田地区の信号機は車が3~4代曲がれば赤信号になってしまいます。
もう一つは、国道4号線桝沢橋の横断歩道の設置であります。
桝沢橋は先日5月18日、谷藤市長、菊田市議会議長のご出席をいただき盛大に完成祝賀会を開催することができました。地域住民とともに心から感謝申し上げます。
早速19日から供用開始され、地元住民から喜びと感謝の気持ちを市長に伝えてほしいといわれておりますので、この場所をお借りしてご報告いたします。ありがとうございました。
さて、この橋は、市長のご挨拶にもありますように新市建設計画に位置付けされ、巻堀地区と好摩地区を結ぶ生活道路であり通学路でもあります。
交通量の多い国道4号線を横断するにはなかなか難しい状況にあり、信号機や横断歩道が必要な場所でもあります。ご検討の上対策を講じられますようお願いいたします。
 ≪谷藤市長≫ 次に、渋民バイパス全線開通に伴う、旧国道4号の信号機の見直しについてでありますが、以前にご質問をいただいた際には、所轄の盛岡東警察署におきまして、交通量の減少に伴い改善に向けて検討中である旨ご答弁いたしましたが、改めて確認いたしましたところ、議員指摘の芋田地区の感応式信号機については、平成27年度に盛岡東警察署で開催された交通規制対策協議会において信号機の廃止について協議し、岩手公安委員会に上申した結果、28年度中に廃止する予定であると伺っております。

 次に、升沢橋付近の国道4号への信号機や横断歩道の設置などの安全対策についてでありますが、所轄の盛岡東警察署にご要望をお伝えしたところ、信号機や横断歩道の設置については、今後、交通量や歩行者横断の実態を調査の上、必要性を検討してまいりたいとのことでございます。
当該箇所につきましては、通学路として横断している実態はございませんが、生活道路としての横断実態があることから、市といたしましては、交差点の安全対策として、信号機設置の実現に向け、引き続き要望を行ってまいりたいと存じます。