質問 |
答弁 |
市の施設20周年記念事業で「1世帯100円の寄付」を集めたのは妥当か
≪髙橋和夫≫市長あいさつについての質問をします。「誰もが芸術文化に親しみ、豊かな生活を送るまちづくりをめざし、全国的にも珍しい文士劇を来年1月に東京で公演する」とあります。その予算を350万円を計上していますが、関東地方や、特に関西以南の方には盛岡市の位置がよく分からない方もいることから、文化を通じて盛岡市を知ってもらうことは良い方法だと思います。
ところで、玉山村が盛岡市と合併して10年。1月9日には盛大な祝賀会をしていただきました。2月の11日には市の施設であります姫神ホール開館20周年記念の記念行事がありました。玉山区内の芸術文化団体の方々がいつもより大勢参加したわけでありますが、この記念事業は玉山区内の全39自治会に1世帯100円の寄付を求め、その総額はおよそ45万円、実行委員会方式で行われたようでありますけれども、このようなやりかたは問題がありませんかどうかお尋ねいたします。
かりにも市の施設の記念事業であれば、市の予算を計上しその予算でやるのが当たり前と思いますが、この事業に市ではではいくら予算計上していたかお答えください。
また市は「一体感の醸成」とよく言われますが、旧市でもこのような「1世帯いくら」というような方式を進められるのかどうか、お答えをいただきたいともいます。
≪細川市民部長≫姫神ホール開館20種年記念事業ですが、こちらの方は玉山区芸術文化団体連絡協議会創立50周年記念事業と併せて行われたものでございまして、実行委員会も合わせた実行委員会になっています。実行委員長は芸術文化団体連絡会長がお勤めになりました。この事業は2月11日の事業も含めて取り組んでいただいておりますけれども、自校委員会方式につきましてはこれまでもキャラホール、盛岡劇場、それぞれでもやられておりましたので、問題ないものと思っております。事業の実施に当たりましては文化振興事業団を通じて補助金を出しているわけですけれども、分解振興事業団から15万円の共催負担金、岩手県の文化振興事業団からも23万円の補助金が盛岡市を経由して、実行委員会の方に歳入として入っております。
その他には入場料、協賛負担金を募っております。実行委員会から地域への要請については、一世帯100円というよりも、各自治会へ、趣旨を理解していただいてご協力を願いたいということで、金額の設定もしていないものでございました。
市としては、今回の取り組みは特段の問題があるという認識はありません。
旧盛岡市域でも、平成25年の盛岡劇場開場100周年記念事業の際には実行委員会を組織していましたし、ここには地域の個人、事業者からも寄付をいただいて実施していただいておりました。また、都南文化会館、キャラホールの20周年記念事業では市の方から補助金は拠出していなかったもので、キャラホールでは利用団体が中心になった実行委員会を作っていくつかの事業に取り組んでいただいた 財源には文化振興事業団からの財源の入っていたということです。
≪髙橋和夫≫ いろいろおっしゃいましたけれども、ここに領収書があるのですよ。金額のほかに、ただし姫神ホール20周年記念協賛金としてと書いてあるのです。市側がやる事業であるとするならば、自治会に負担させるということは、仮に文書をどう書こうとも、おかしいんではないですか。自治会で強制的に集めるということは問題があるのではないですか。
≪細川市民部長≫ 各自治会の方で、実行委員会からの要請を受けて、皆様方にどのように訴えるかということは、市としてはそれぞれの自治会の判断であろうと認識しています。自治会の方でこの事業のために一世帯いくらということを目標額にして取り組むということについては、私どもの方では問題があるという認識ではないところです。 |
今年の自衛隊入隊者は? 自衛隊員の安全のために戦争法廃止を!
≪庄子春治≫最初に自衛隊募集事務について伺います。 今年、28年度の盛岡市民の入隊予定者は何人でしょうか。入隊予定者に対する激励会がおこなわれたと思いますが、市長は、どのような激励を行ったでしょうか。
≪柴田総務部長≫ 今年、盛岡市出身者でこの4月に自衛隊入隊・入校する予定の方は、2月28日現在で自衛隊盛岡募集案内所から伺ったところによりますと、25人であるということでございます。
≪谷藤市長≫ 平成28年の2月18日には、盛岡出身の入隊入校予定者25人のうち激励に参加した19人に対して、また、3月の6日に、国会議員や広域8市町の首長が出席した激励会があり、各市と町の首長を代表して、各市町から出席した入隊入校予定者60名に対してあいさつをさせていただいたところです。
その際に、自衛隊は我が国の平和と独立を守るなどの重要な使命を担っているほか、東日本大震災をはじめ林野火災や台風などによる水害などの大規模な災害発生時においては人命の救助や復旧作業に全力で当たられており、また冬季国体でのコースづくりや各市町の地域のお祭りなどのイベントへの応援協力など、各市町とも多大な貢献をしていただいていることから、災害などから住民の生命財産などを守り地域の振興を図る立場にある自治体の長として、自衛隊に入隊入校する皆様の今後の活躍におおいに期待している旨の激励をしたところです、
≪庄子春治≫ 従来の法制であれば、今の激励は力強いものだと思いますが、昨年9月に強行された安保法制、その下で今現実に進んでいるのが南スーダンPKO部隊への「駆けつけ警護」の任務付与です。南スーダンは「内戦」状態が続いているのが現実です。他国の部隊や民間人を救出する「駆けつけ警護」で、自己防衛以外に任務遂行のための武器使用を拡大すれば確実に戦闘行動となり、殺し殺されることになる。そういう分野に自衛隊の任務が拡大されるというのが今度の安保法制です。
この危険について市長はどのように認識していますか。安保法制はこのまま施行してもよいとお考えか、激励して送り出した命を守るためにも、この件についてははっきりとした態度表明をしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
≪谷藤市長≫ 南スーダンについてですが、自衛隊の活動領域は任務が広がっており、自衛隊のリスクが拡大されることが懸念されますが、南スーダンでの国連平和維持活動、PKO活動を行う自衛隊に対して「駆けつけ警護」の任務を与えることについては、政府は安全に配慮し、慎重の上にも慎重を期すとの方針を示しております。私としても政府の責任において、自衛隊のいかなる活動においても自衛隊員の安全の確保について万全の対策を講じることが必要だと感じております。
安保関連法制に関してですが、法案成立後の世論調査でも、「国会の審議が尽くされたとは思わない」という意見が8割に上るなど、法案成立後においても国民の間に様々な議論がありますことから、引き続き国民に対して丁寧な説明がなされるとともに、この法律の施行に当たっては国民の不安や懸念を十分に踏まえて慎重な運用に努める必要があるものと存じております。
≪庄子春治≫ 自衛隊員の安全確保に万全を、ということですけれども、安保法制の施行をストップさせることが最大の安全確保だということを申し上げておきたいと思います。 |
市出資の公社における「事務局長解任事件」の顛末と、その教訓は?
≪庄子春治≫100%出資の公社における事務局長解任事件について。12月議会の私の質問に対して、地方自治法244条2項の10に基づく調査中だと答えました。今議会ではその調査結果を報告し、「2月の理事会で事務局長の解任を取消し、執行体制の刷新を図った」とお答えになりました。どのような調査結果だったのか。「解任の妥当性や責任の所在などについて反省すべき点があった」と述べましたけれども、どういうことなのか、詳しくお示しください。
≪東堂市長公室長≫
まず、調査結果の内容についてでありますけれども、
1点目といたしまして、事務局長の解職の妥当性についてですが、法人が事務局長に交付した退職証明書における退職事由を「解雇」としたことは、個人の名誉や経歴を棄損するものであることを認識し、解雇を決定する前に対象となる職員への適切な注意や、原因者側と被害者がわの双方の主張と事実の確認を公正に行うべきであったが、使用者側として事実関係の把握が十分であっとはいえず、さらに解職の妥当性については、必要な手続きを経たうえで慎重に判断すべきものであったと言わざるを得ない、というものであります。
2点目として、「パワハラ」の存在と病気休暇の因果関係についてですが、通常法人等で「パワハラ」が発覚した場合、法人は関係者双方の言い分を公平な立場で判断する必要がありますけれども、市が当調査の中間報告により、「原因の究明のためにはさらに調査の継続が必要と考えられる」という旨を理事会に報告しましたが、調査の結果を待たず、また、事務局長に弁明の機会を適切に与えず一方的に解職の決議に至ったことについて妥当性は見出しがたい、というものであります。
一方事務局長の「パワハラ」の存在につきましては、業務の適切な対応の範囲を超えるものが対象となるが、調査結果からは、事務局長の言動が業務の適切な範囲を超えたと断定することができない反面、その事実が全くなかったと立証することも困難だったということです。
3点目としては、組織運営等についてでありますが、事務局長の解職に関し、理由も示さずに理事会で決議していることにより、法人は労働基準監督署等から、法令違反に伴う是正勧告やあっせんの通知を受けるに至ったことは極めて遺憾である、としています。また、職員体制につきましては、事務局長不在の状態をもってそれが直ちに法人運営に支障をきたしているとは認められないものの、新たな事務局長が任用されるまでの間、代表理事が事務局長を兼務しているが、必要にして十分な勤務時間を確保しているとは言い難い、としております。
次に、解任の妥当性や責任の所在について反省すべき点についてですが、代表理事におきましては、事務局長の解職辞令の交付や公的機関から是正勧告を受けた行為、職員相互の信頼回復ができなかったこと、および職員の職務の固定化による弊害が発生したこと等の事案が発生したことについて当該事務局長とともに協力し法人運営の正常化に真摯に取り組むべきであったにもかかわらず、その責任を果たしていたとは言い難いということです。
一方、事務局長におきましては、代表理事とのコミュニケーションができない状況の解消を積極的に行わなかったことや、役員に対して状況を説明するという努力を行わず、役員の心証を悪くしたことは事実であり、また職員の心身の健康管理に十分に気を配っていたとは言い難く、職員へのパワハラスメントの有無について、断定することはできないが、職員個々に対する接し方等について全く問題がなかったとはいえない、という反省点です。
≪庄子春治≫私は、今回の一連の事案から、2つの教訓を指摘したいと思います。
一つは、このような、後で是正しなければならない、「人権侵害」にもつながるような決定を理事会がなぜ強行したのか。そこには理事会体制の中に問題があったのではないか。はっきり言って、理事会の中にワンマン体制があったのではないかということが懸念されています。どう是正するのか。何らかの措置が必要ではないか。
もう一つは、12月議会でも触れましたが「長年、この職場における様々な業務運営上の問題点があったのではないか」という疑問を呈しました。
最終報告ではそのことに関して、何が明らかになったのか。私は、メンタル疾患を生み出すような職場環境が以前からあったこと、不適切な事務処理、公金管理、公文書の取り扱いが行われていたこと、適用していた給与表にも問題があったのではないか、ということを聞いておりますけれども、どのようにご認識でしょうか。
こうした問題を本当に解決していってこそ、この団体の健全な発展、この団体が目指している住民サービスが可能になるのではないか。
私が示した二つの教訓について、どのような見解か。
≪東堂市長公室長≫ いま、議員から「二つの教訓」ということでご指摘をいただいております。
一つ目として、理事会のワンマン体制であったのではないかという指摘についてですが、代表者が長年にわたって同一人物であったということは事実でございまして、法人と役員との関係においても適正なけん制機能が働かなかったということが見受けられると認識しています。理事会では市選出の理事が拙速ともいえる、当該事務局長の解任決議につきまして何度も慎重な取り扱いをするべきとの発言をしておりますけれども、出席理事の賛成多数による決議が強行されたものでございます。
この理由といたしましては、出席した理事が詳細な調査を行わず、一方からの情報のみを受け入れまして法人を正常な運営に戻すには、一刻も早い当該事務局長の解任が必要だと判断したという事情があったと認識しています。
このことを教訓といたしまして、当面は市からの選出の理事が代表理事となり執行体制の刷新を図ったところであります。さらに、4月以降新たな事務局長のもとに、適切な運営が行われるよう代表理事への権限の集中を回避し、理事会および評議員会の相互けん制機能を有効に機能させるとともに、業務執行の効率化を図るために事務局長に業務執行権を有する理事の資格を与えることも検討しているところであります。
二点目の、法人の職場において様々な業務上の問題が生じたことに係る是正についてですが、パワハラによる職員の疾患があったということにつきましては、当該事務局長の就任以前から発症していた職員もいたことから、当該事務局長の言動のみがメンタル疾患の原因であるとは断定できませんがまったく影響がなかったと断定できない状況であります。その他の、議員からご指摘いただいたことにつきましては、不適切な事務取り扱いがあったことは事実でありまして、発覚してから平成27年10月までに適正な状態に改善し、現在は適正に運営されているものと存じております。この原因としては、事務局体制において同一人物が長期化の名児業務を担当し、事務引き継ぎが行われず、チェック体制が機能しなかったことによるものと存じております。
これを是正するために、法人内の事務のマニュアル化が必要であると考えておりまして、それとともにチェック体制の確立が必要であると考えております。
以上の事から、市といたしましては、指定管理者である団体に対しまして、より適切な指導監督が可能となるよう市所管課によるモニタリングや年度評価の実施とともに、定期的な業務報告の徹底、市の施設所管課による定期的な現地確認などにより、指定管理の実態把握に努める必要があると存じております。
≪庄子春治≫ ぜひこれを教訓にして乗り越えていくようお願いしたいということです。 |
公共施設最適化基金10億円積み立ての根拠、学校施設の優先整備の考えは
≪庄子春治≫ 次に、公共施設基金に10億円積み立てる予算だが、その根拠は何でしょうか。合わせて、今度の予算の中に 「学校施設防災対策事業」に2つの学校の計画が計上されていますが、この事業の内容はどのようなものか。全体で必要な学校は何校で、概算事業費はどのくらいと見込んでいるでしょうか。
≪藤澤財政部長≫ 公共施設基金への積み立てについてお答えいたします。今回10億円を積み立てる根拠でございますが、年度末までに策定する予定の公共施設保有最適化長寿命化の中期計画の事業の財源として、この額を財政調整基金から公共施設等整備基金に積み替えようとするものでございます。
37年までの10年間に長寿命化の関連事業に対して543億円を見込んでおります。このうち、補助・起債を除いた一般財源が126億円と見込んでおり、財源不足が見込まれる20億円の半分を財政調整基金から移し替え、残りは今後の財政運営の中で生み出そうとするものです。
≪鷹嘴教育部長≫ 「学校施設防災対策事業」についてですが、小中学校施設の構造体の耐震化工事にについてはすべての工事の発注が完了したところですが、児童生徒の安全安心の教育環境の確保のため、非化構造部材の落下を防止する等の地震対策に着手するものです。
工事内容としては、屋内運動場等の非構造部材のうち、つり天井は撤去を基本とし、照明器具やバスケットボール等は落下防止ワイヤーを設置するなど施設の状況に応じた対策を講じることとしております。
平成28年度は、29年度に工事を行う予定の乙部中学校、見前南中学校屋内運動場に係る設計業務委託を660万円で実施してまいります。
対象とする学校は先ほどの2校のほか9校、上田中学校、見前中学校、飯岡中学校、北松園中学校、玉山中学校、玉山小学校、巻堀小学校、生出小学校、好摩小学校、合計11校であります。事業の完了を平成32年度、概算事業費は現時点では、3億8千5百万円を見込んでおりますが、総合計画に位置付けながら進めます。
≪庄子春治≫ 学校施設については「修繕計画」もあります。28年度は屋根塗装が2校の予算計上に見ましたが、25年度策定の計画があったはずですが、その計画での28年度までの計画と、28年度までの実績(見込み)の比較はどうか。この計画の見直しをするとのことだが、どのように見直したでしょうか。
≪鷹嘴教育部長≫平成25年度から28年度までの4カ年では、小学校で12校、2億400万円で計画したところです。
実績としまして、14校、1億900万円の実績です。25年度に策定した維持管理計画は、平成25年度から30年度までの計画期間としたものですが、学校施設の状況を見ながら実施時期を平準化するよう見直しを行っています。
計画期間は平成28年度から37年度までの10カ年とし、盛岡市公共施設長寿命化最適化中期計画と整合を図って策定をするものです。
≪庄子春治≫ 学校施設の安全対策などは、他の公共施設に優先して行われるべきではないかと思うものです。小学生は6年しかいないわけです。そういう状況の中で、安全対策が必要だと言いながら、それを先延ばしにしたまま学ばせるというのでは、よろしくないのではないかと思います。
適正化中長期計画に整合させると、繰り返し言うが、学校施設や子どもの施設の整備・安全対策は、何にも優先して行うべきではないか。「財政」の顔色をうかがって決めるのではなく、教育委員会の計画に沿って「財政措置」をする、という考え方に立つべきではないかと考えます。そういうことも含めて、防災対策では32年までの計画を前倒ししてやっていただきたいのですがいかがでしょうか。
≪鷹嘴教育部長≫ 学校は子どもたちが一日の大半を過ごす施設です。安心安全な学校施設の整備は何よりも大切なものと存じております。先ほど申し上げました「盛岡市立小中学校維持管理計画」の策定後には、大規模改修に至るまでの老朽化対策として、この計画に基づき必要な修繕ができるよう、教育委員会が主体性をもって説明を行うことにより予算確保に努めて参りたいと存じます。 |
生ごみ処理をどうする?・・ゴミの分別、減量計画のないごみ処理広域化計画は見直しを
≪庄子春治≫ 次に、ごみ処理広域化計画について伺います。
この間の議論の中で、広域化がごみの減量資源化に資するかという問題提起をしてまいりましたが、最初は、大型化しても資源化は進むと言って、沿岸南部の実例を部長は胸を張って述べました。
ところが、この間の本会議(代表質問)で私が指摘したように、沿岸南部の「資源化」というのは、燃やせば燃やすほど資源化になるという仕掛けになっている、こういう方向を目指すのか、と聞きましたらば、今度はそうではなくてブロック内の構成市町が、分別収集に取り組んで一番高い分別区分に統一するよう調整を図ると。こうやって減量化を図るのだと答弁しました。
そこでうかがいますが、管内8市町で、最も水準の高い分別区分はどこでやっていますか。
≪伊藤環境部長≫ どこが一番高い水準かということは一概には言えないと思いますが、考え方がいろいろありまして、盛岡であれば3地区、都南であれば生ごみも分別収集しているということもあります。葛巻では生ごみを資源化して発電まで持って行っているというところもございますので、いろいろな形での取り組みがなされているという状況でございます。
≪庄子春治≫ 「一番高いところに合わせる」と言って、どこが一番高いのかわからないのですか
≪伊藤環境部長≫ 答弁で私たちの方でお話した趣旨でございますが、現在それぞれの組合、市、町で取り組んでおります分別のレベルをそれぞれ後退するということがなく、水準の高いほうの区分に統一するように図っていくということでごみ減量資源化に努めていきたいという趣旨でございます。
≪庄子春治≫ では、具体的にお聞きしますが、生ごみはどのように統一する予定ですか。
≪伊藤環境部長≫ 生ごみについては先日いろいろお話させていただきました。紫波環境施設組合では収集の上に分別処理しているし、葛巻町の例もあるという状況です。生ごみの施設につきましては、施設建設問題、収集の問題、地域の問題等難しい問題がございますけれどもできるだけ、収集できるような形に、どういう風に持っていくかということをこれから考えていきたいと思います。
具体的には、おそらく全域では生ごみをやるということになりますと新しい焼却場の中に生ごみの処理施設をつくるということになりまして、相当な規模になると思いますし、そこまでの収集手段等、いろいろあると思います。
今の考え方の中には、今の大きな施設のほかに、途中に中継施設を設けるということになりますので、そこでの施設処理が可能かどうか、ということもこれからの判断材料になるのではないかという風に思っております。
≪庄子春治≫生ごみも処理するという計画ですか。もしそうだとすれば、盛岡市が今焼却処理をしているごみの成分分析をいたしますと、仲介類は全体の約50%になっていますね。これを焼却処理から外せば、燃やすごみの総量は半分になります。そうすると500t(焼却能力)はいらないのではないですか。施設規模が大幅に縮小されることになります。これらの整合性はどのように検討されていますか。
≪伊藤環境部長≫ 施設規模の関係でございますが、今の段階では、450t+災害分の50tで500tで想定していますが、施設規模はこれからの検討ということになります。盛岡市域の生ごみを処理するということになりますと施設に規模も縮小されることになりますが、先ほどの様々な問題がクリアできるか、というあたりを検討しながら施設規模も含めて検討してまいりたいと思います。
≪庄子春治≫それでは伺いますが、生ごみをどうするかは決まっていないということですね。であれば、450tの炉で燃やすごみは何々何で、450tという規模を決めたのですか。
≪伊藤環境部長≫ 今の8市町で焼却している処理量を将来的な人口等の動きも勘案しながら決めていったということです。
≪庄子春治≫ 8市町バラバラでしょうよ。分別を徹底して燃やすごみを減らす努力をしているところも、そうではないところもいっしょくたにして、それでどうして統一して減量化が進むのですか。言っていることが矛盾していませんか。
いま廃棄物行政を行うにあたっては、環境基本法という最上位の法律に加えて循環型社会形成推進基本法、さらにはその下に、各種のリサイクル法が整備をされています。特にもリサイクル法では、容器包装に係る収集及び再商品化に係る法律、容器包装リサイクル法では、市町村の役割も明記されています。食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律・食品リサイクル法では、市町村がああしろとかこうしろとかは触れてはいませんが市町村においても状況に応じてリサイクルのために措置するという規定があるわけです。そういう点からいえば、分別・減量・資源化の方向にこそあるべきだと、いうことです。
そこで、廃棄物処理と清掃に関する法律では、第6条で「市町村が区域内の一般廃棄物の処理に関する計画を定めなければならない」ということになっています。広域でやるのですから、市町になるのか、一部組合が該当になるのかということがあります。上位法の循環基本法やリサイクル法などを加味しながら、廃掃法による廃棄物処理基本計画が前提にあって、その中で何を燃やすのか、どれぐらい燃やすのか、これが決められなければならない。今度の協議会ではどのように検討して、一か所にこういうものをつくるということに到達したのか。一般廃棄物処理基本計画に示しているところの、(廃掃法)第6条の2には、5項目の事項を定めなければならない、となっていますね。これらについては全く配慮しないで、とにかくコスト安だから、とどこで燃やすかとこれしか考えていないのではないですか。廃掃法による「一般廃棄物処理基本計画」との関係をどのように整合をもって今度の計画になっているのかお示しください。
≪伊藤環境部長≫ 廃掃法によります基本計画については、盛岡市においても28年度までの計画となっており、次の計画をつならなければいけない状況です。
予定では、今後3市5町で組合を設立する予定です。その中で計画を作っていかなければならないという形になります。現時点では、焼却施設の設置が若干先行しているところがあるのですけれども、これにつきましては、それぞれの施設がだいぶ老朽化が進んでいる状況で、大分厳しいところもあるというところで、整備までには10数年あるというところがございます。現時点では候補地の選定作業を選定委員会で行っているところでございますけれども、来年度までには3カ所から1カ所に住民の皆さんの意見を聴きながら進めていきたいと思っております。
整備候補地が決まった後に組合を立ち上げまして、その組合のなかで次は基本計画を定めていくということを予定しているところでございます。
≪庄子春治≫ 私が指摘しているのは、ごみ処理行政全体をどうするのか、という検討がなく、まず焼却処理施設を450tで1か所で燃やすんだという、このことだけが先行しているとなると、後の計画はそれに従属することになるのです。逆でしょうよ。基本計画があって、そのうえでどういう焼却をするのか。
逆ではないですか。先ほども言いましたが、生ごみを燃やさなければ焼却する量が半分になるのですよ。それをですね、まず、燃やす量を決めればどうなるか、減量もなにもなしでしょう。分別も。それが実態ではないですか。大型化しているところは。
そういう意味で、私は、市長も答弁し、部長も繰り返し答弁されましたが、「高いほうに合わせる」ということは何を根拠に行っているのですか。全く根拠のないことを、説明もできないようなことを、得意顔して言うんじゃないですよ。どうですか、部長。
≪伊藤環境部長≫ 一つは、分別区分についてですが、現時点では3市5町のなかでは「基本構想」を作っておりまして、基本構想に置きましては分別区分につきましては、統一化に向けた検討を行うという記述にとどまっております。これ以降の具体的な区分につきましては、これからの協議ということになっておりその中で決めていかなければならないと考えております。
基本的な考え方をどのように定めているのかということでございますが、これも基本構想の中で「3Rの推進、環境負荷の軽減、効率的な廃棄物処理システム」という大きな基本方針を掲げながら基本構想を策定しそれに基づいて、現移転で場所の選定を行っている状況で、最終的には、廃掃法の計画を定めなければなりませんので、その中では処理の方法、施設の規模も含めて決めていかなければならないということです。
≪庄子春治≫ 廃掃法の6条の2では、何を決めなければならないか、のなかに、「一般廃棄物の排出の抑制のための方策に関する事項」「分別して収集するものとした一般廃棄物の種類及び分別の区分」を計画で定めなさいとなっているわけですよ。これがあって、の焼却施設の規模でしょ。全く逆転しているのではないですか。そういう点で基本構想全体は、もう一度、廃掃法の、この規定の視点に立って見直してほしい、と思いますがいかがですか。
≪伊藤環境部長≫施設の規模につきましては先ほど答弁した通り、各市・町の焼却量をもとにして推計をかけて、500tという想定で考えておりますけれども、これから計画を策定していくことにしており、各市町の事務方で協議会の幹事会を作っており、その中で鋭意検討していくわけですが、その中で分別や具体的な施設規模、現在500トンを想定していますが、場合によってはそれよりも地位足規模でもいいのではないかという検討も出てくると思います。それも含めて検討してまいります。
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