2015年3月定例会 3月補正予算に対する会派の討論

 
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 2015年3月13日、追加議案(3月補正予算)に対する日本共産党盛岡市議団の討論を鈴木努議員が行いました。
 (鈴木努) 日本共産党盛岡市議団を代表し、議案第34号平成26年度盛岡市一般会計補正予算(第6号)から議案第45号平成26年度盛岡市病院事業会計補正予算(第2号)までの補正予算12議案及び他の2つの議案含め全議案に賛成の立場から意見を述べます。

 今回の補正予算では、国の「地域住民生活等緊急支援のための交付金」を活用した事業が具体化されています。この交付金は、第一に、消費税8%への増税、アベノミクスによる貧富の差の拡大という元で個人消費が冷え込み景気が後退したことから、消費刺激のための対策としてのものです。そもそも、景気を落ち込ませた原因である消費税の増税路線をそのままにしての対策ではなく消費税増税そのものをやめるべきです。また、この交付金は、安倍内閣のいわゆる「地方創生」を推進するための交付金でもあります。安倍政権の「地方創生」には、人口減少時代への対応を口実にした「選択と集中」などによる地方再編を進める狙いもあるものです。サービス拠点の集約化などの「選択と集中」は身近な住民サービスの低下と周辺部の切り捨てを進め、地方の衰退を加速させるものです。私たちは、この道を転換し、本当の地方再生の道を開くことが必要だと考えるものです。

 同時に、今回の交付金については、当市において、地域消費喚起・生活支援型が4億4585万8千円、地方創生先行型が1億4千444万2千円予算化されています。これまで手の届かなかったソフト面について活用できることから私ども市議団としてこの財源を活かし、市民生活を応援する施策に取り組むよう求めてきたところです。
交付金の「地域消費喚起・生活支援型」を活用し、地域経済の活性化や生活困窮者や被災者の生活支援のために、生活支援型、プレミアム型、被災者支援型の商品券の発行事業が行われることは、評価いたします。
同時に、地域消費喚起と生活支援へ同時に効果がある事業としては盛岡市も2カ年にわたって取り組んだ住宅リフォーム事業~「個人住宅改良支援商品券発行事業」の実績によってその効果は試され済です。残念ながら今回は具体化されませんでしたが、ぜひ盛岡市において、住宅リフォーム事業を復活されるよう求めるものです。
「地方創生先行型」の交付金を活用して各事業予算が計上されました。
まず、盛岡市まち・ひと・しごと創生総合戦略策定事業については、この戦略が国の総合戦略の政策分野を勘案して定めることとされていますが、この盛岡市の実情に合った地域産業の振興、若者の雇用拡大、結婚・出産・子育てへの応援などで、市民願いに答えた計画を具体化するよう求めます。
また、「先行型」として具体化された事業には、地域経済好循環事業やまちなかマッチング事業のように市内の中小企業者あるいは、飲食店と農林漁業者、生産者の連携を支援する事業などの予算が計上され、おむね賛成できるものであり、その成果に期待します。同時に、地域経済と雇用確保に大きな役割を果たしている市内の小規模企業の実態について、悉皆調査を行い事業所のニーズを的確につかみ市の施策に活かすこと。市として中小企業振興条例を作り系統的な支援を行うなど産業政策が一部に偏ることなく市全体の産業の底上げにつながるような施策を進めていくよう求めます。

 また、子育て支援事業として、公立保育園のエアコンの設置や保育園、児童センター、学童保育クラブの施設環境改善のために備品購入費が計上されました。また今回の交付金は単年度の予算措置となっていますが、このような事業については、一過性のものとせず、事業の継続をしていくよう求めます。

 最後に、教育費において、教育施設への太陽光パネル設置のための県補助金「再生エネルギー導入補助金」1億1343万4千円が減額され、2つの公民館などへの太陽光パネル設置事業が先送りされました。県補助金の申請と審査に時間を要して、今年度中の工事ができなくなったことが理由とのことです。また、教育債が4億1220万円も大幅に減額補正されました。これは学校耐震診断や学校建設事業において、当初予算から事業実績の額が大幅に下回ったことによるものです。どちらも、当初予算の見積もりに甘さがあったのではないでしょうか。貴重な財源を有効に活用するという観点からも、精査していただくよう求めます。