質問 |
答弁 |
(髙橋和夫) 最初に「みちのくアラート2014」について「について質問いたします。
昨年12月6日、第185国会で機密保護法が成立し、同年12月13日に公布されました。
この法律は、漏えいすると国の安全保障に著しい支障を与えるとされる情報を「特定秘密」に指定し、それを取り扱う人を調査・管理し、それを外部に知らせたり、外部から知ろうとしたりする人などを処罰することによって「特定秘密」を守ろうとするものです。早い話が、この法律は国民の知る権利を侵害し、重い刑罰を科す法律で、秘密指定の対象事項を公務員が漏らし、国民が知ろうとすれば処罰されるというもので、国民の知る権利を侵害するものです。
いま、この秘密保護法の運用基準の素案作りが進められておりますが、今までに無い「米軍の運用」や「米軍の防衛力の整備」などが盛り込まれていると言われます。
一方では、集団的自衛権容認の閣議決定が進められ、8月29日の平成27年度概算要求は、防衛費が5兆545億円となり、日本は戦争する国へと進んでいるように思えてなりません。
さて今年も9月に入り、1日の「防災の日」には首都直下地震に備え政府の総合防災訓練を実施しました。また岩手県は、8月30日、八幡平市・滝沢市・雫石町など3市町を主会場に総合防災訓練を実施しています。
こういう状況の中で、平成26年11月6日(木)~11月9日(日)までの4日間、自衛隊東北方面隊が「実行動による方面隊震災対処訓練(みちのくALERT2014)を実施して、宮城県沖地震対策計画の実効性を検証するとともに、方面隊の震災対処能力の向上を図る」ことを目的に演習・訓練を行うと言われております。
その規模は、陸上自衛隊が東北方面隊はもとより北海道の北部方面隊、関東の東部方面隊、座間にある中央即応集団が参加。海上自衛隊は護衛艦と3空団、横地隊、大地隊が参加。
航空自衛隊は北空、中空、松島・秋田救難隊・三ヘリ隊の救難隊、1輸空と4空団が参加します。
自治体関係は東北6県と盛岡市を含む48市町村が参加。関係機関は25機関。
そして在日米陸軍と第3海兵機動展開部隊、豪州軍。この様に、震災対処訓練で能力の向上とありますが、疑問があります。
確かに「三陸津波と震災」で自衛隊を始めアメリカ軍等の協力を頂きましたが、今回のこの訓練は軍事演習の感がいたします。
9月2日の岩手日報3面に、「離島防災、初の統合訓練」の見出しで9月3日から6日までの4日間、陸海空の3自衛隊が、沖縄で離島統合防災訓練を実施するというものです。
離島防災を目的とした3自衛隊統合の訓練は初めてで、昨年の東京・伊豆大島の台風災害の経験を踏まえて計画されたもので、防衛省によれば、訓練は大津波を想定した沖縄県主催の防災訓練への自衛隊艦艇や航空機の参加と、伊豆大島でも使われたホーバークラフト型揚陸艇(LCAC)の陸揚げ場所の調査が柱で、防災訓練は宮古島・多良間島・伊良部島の各島。陸揚げ調査は渡名喜島・栗国島の2島で行い、調査には県庁や村役場の職員が同行すると言います。
防災訓練には、海上自衛隊輸送艦「しもきた」や陸海空自衛隊のヘリコプターなどが参加し、洋上の「しもきた」宮古島にホーバークラフト型揚陸艇(LCAC)で陸上自衛隊の要員を輸送し、ヘリコプターが多良間島と宮古島の間で被災者を運ぶというもの。
防衛省は、沖縄を選んだ理由を「本土と距離があり、交通機関が限られる環境で、多くの訓練成果が得られる」と説明している。
こうして並べてみると、私の様に戦前のことを多少知っているものからすればどうしても防災訓練という名前ではあるが軍事訓練の感はぬぐいきれません。
盛岡市はこの訓練にどの程度参加するのでしょうかお知らせください。
今後、大きな災害が発生した場合、災害対策本部の設置は県ですか。市ですか。それとも自衛隊ですか。また、指揮は誰が執るのですかお知らせください。
オスプレイの参加について
もう1点は、オスプレイの問題です。
防衛省は、米軍が沖縄普天間飛行場に配備している垂直離着陸輸送機MA22オスプレイを、沖縄の負担軽減を理由に日本全土を対象に訓練場にしようとしています。
オスプレイは、米海兵隊が任務とする他国への侵攻作戦を強化するために導入した新型の輸送機です。オスプレイはこれまでも多くの事故を起こしており、非常に危険な輸送機であることは周知の事実です。
7月末の産経新聞は、防衛省がこのオスプレイの飛行訓練に滝沢市の岩手山演習場を候補地に挙げているという報道がありました。
市民の安全を守る立場から、市長はオスプレイが盛岡市上空を飛行することを禁止することを国に申し入れを行うべきであります。
そして訓練を名目に、みちのくALERT2014にオスプレイが来なように申し入れを行うべきと考えますが市長の見解を伺います。 |
(総務部長) 「みちのくアラート2014」の訓練にどの程度参加するのかについてでありますが、本年11月に実施される「みちのくアラート2014」は、宮城沖地震を想定し、災害対応の実効性を検証することを目的として、東北の各県、48市町村、県警や医療関係など25の関係機関の参加が予定されております。
本市を含む県央部のエリアは、「岩手県広域防災拠点配置計画」において、県内全域で発生する大規模災害に対応するため「広域支援拠点」に位置付けられており、「盛岡市アイスアリーナ」が支援活動の拠点施設に指定されております。
このことから、「みちのくアラート2014」における市の訓練内容としては、自衛隊等の支援機関の受入態勢や手順の整備・確認、関係機関との情報伝達訓練などが予定されており、現在、陸上自衛隊との間で、訓練の詳細や参加の規模等についての調整を進めているものであります。
次に、今後、大規模な災害が発生した場合に、災害対策本部は、県、市、自衛隊のいずれが設置するのか、また、その指揮は誰が執るのかについてでありますが、災害対策本部は、災害対策基本法の規定により、都道府県や市町村がそれぞれに、地域防災計画に基づいて設置しており、都道府県の災害対策本部においては知事が、市町村の災害対策本部においては市町村長が、災害対策本部の長となり、その指揮を執ることとされております。
なお、本市では災害対策本部を設置したときは、警察、消防などの職員が連絡員として本部に常駐し、また、県の災害対策本部に職員を連絡員として派遣しているなど、各関係機関と連携を図りながら、災害対応に当たっているものであります。
(谷藤市長) 髙橋和夫議員のご質問にお答え申し上げます。
はじめに、市民の安全を守る立場から、オスプレイの盛岡市上空の飛行を禁止すること、また、みちのくアラート2014にオスプレイが来ないよう国に申し入れることについてでありますが、オスプレイにつきましては、国において、安全性に問題がないことを確認しているとされております。
しかしながら、住民の懸念は、いまだ払拭されていないことから、今後のオスプレイの飛行につきましては、岩手県や関係自治体と連携しながら、住民への事前の説明や万全の安全対策を講ずることを、国に働きかけてまいりたいと存じます。
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(髙橋和夫)次に「玉山区民の意思伝達」について質問いたします。
6月議会で玉山区生出地区に隣接する滝沢市域に、産業廃棄物処理施設が予定されている問題で、生出地域住民から玉山区に産廃施設建設反対の署名が提出され、玉山区はこれを受理しなかったことが明らかになりました。
どのような理由があるにせよ、市民の声を聞き入れない対応は問題だと考えます。一般住民は、この様な意見提出の方法はよく理解できていないことが多く、適正でなかったかも知れもしれませんが、具体的な指導が必要と考えます。
これとは別な団体が、玉山区地域協議会に対して「産業廃棄物施設建設に対する見解」を求める申し入れを行いましたが、地域協議会は区民からの意見を受理できる組織ではなく、文書による回答もできないということでした。
考えてみれば可笑しなことです。私は玉山村議会議員当時から合併は村民の声が届かなくなることもその一つとして反対しておりました。
他にも同様の意見があり、区民の意見を伝える機関として地域協議会を設けて村議会のように区民の声を反映する組織を作ることになりました。
今回、玉山区の回答を聞いて、「玉山区民が行政に意見を述べるときは市長に対して意見を述べることが基本で、地域協議会ではない。ただし、地域協議会で委員から出された意見がまとまれば市長に具申するとができるとのことです。
そうであれば、地域協議会が住民の意見を取り入れ、市長に意見を述べれば問題はないわけですが、地域協議会は全く反応せずの状態です。
だからそれでは困るということで地域協議会と玉山区自治会連絡協議会に申し入れがあったわけです。
このままいけば、あと569日で玉山区は無くなってしまうわけですが、玉山区民はますます無視されていくのでしょうか。地域協議会から何も上申が無いから済む問題でしょうか。何が対等合併なのかわかりません。
盛岡市のホームページで玉山区の地域協議会を見てみると、地域協議会の役割として「玉山区の将来を見据えながら、この地域を発展させるためにはどうしたら良いのかを考えていくことが最も大きな役割であり、そのことに重きを置いた活動を展開する。」とあります。
地域協議会が、区民の意見を十分に把握しているかどうかはわかりませんが、少なくとも区民の政治不信につながらないようにしなければならないものと考えます。今後の市の対応で、何か変化があるものかどうかを伺います。
もう一つは市街化区域、市街化調整区域、農業振興地域の見直しです。
滝沢市が玉山区の隣接地区に産廃施設棟を建設するのは、県の都市計画から除外されているからではないでしょうか。
昨年の台風被害に際も、住宅移転を希望しながら自分の農地に家を建てられないなど苦情がありました。農地を守るための規制はわかりますが、地権者の重い道理にならない規制は見直すべきではないでしょうか。
このことは、地域の過疎につながり人口減少の一つに挙げられます。
市街化調整区域や農業振興地域など、地権者の立場に立った見直しが必要と考えますがいかがでしょうか。
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(玉山総合事務所事務長)「玉山区民の意思伝達」についてですが、ご案内のとおり、地域協議会は市長の諮問機関として設置されており、地域住民の意見を市政に反映することをその役割としております。今般の政党から地域協議会長に対しての、産業廃棄物処分施設建設の判断と回答を求める公開質問状につきましては、地域協議会の設置の根拠となっております地方自治法や、盛岡市と玉山村合併に際して定められた地域自治区の設置等に関する協議書等を検証した結果、市の付属機関である地域協議会が個別の団体等から直接申し入れを受け、見解を申し述べる権限がないものと判断されましたので、その旨を口頭でご回答申し上げますとともに、申し入れの趣旨について、地域協議会として議題に取り上げ、市長に意見具申してほしい旨の内容であれば、地域協議会の中で協議できる旨のご回答もさせていただき、ご理解をお願いしたものでございます。
地域協議会の委員は、玉山区内の公共的団体からの推薦や、玉山区内に住所を有する知識経験者及び公募によりご就任いただいており、居住されている地域からのご意見や、各委員の所属する団体を通じたご意見、あるいはこれまでのご経験や、住民懇談会や住民アンケートで把握したご意見などをもとに、自主的な審議を含めた審議を行い、その結果について玉山区住民の総意として、市長あるいは市の機関に意見を述べ、市政への反映を行っております。
市といたしましては、今後も、地域協議会をはじめ、市の各種施設におきましても、広く住民の意見を伺い、市政への反映がなされるよう引き続き努めてまいる所存でありますので、ご理解を賜りたいと存じます。
(谷藤市長) 次に、市外化区域及び市街化調整区域の見直しにつきましては、岩手県が定めている盛岡広域都市計画区域区分の見直しに関する基本的事項に基づき、人口減少社会の進展を踏まえた、コンパクトな市街地の形成に努めているところでありますが、市外化調整区域におきましても、地域の日常生活圏を考慮し、農家住宅の建築が可能なほか、分家住宅や日常サービス店舗などの開発許可の要件を満たすものにつきましては、建築を認めているところであります。
また、農業振興地域の見直しにつきましては、本市では、土地の有効利用と農業の健全な発展を図ることを目的として「盛岡農業振興地域整備計画」を策定しているところですが、農業者等から農用地を農用地以外の用途に変更したいとの申出があった際には、個別に相談に応じながら、農用地以外の用途に供することが必要かつ適当であって、代替すべき土地がないこと等の要件を充足する場合には、当該農用地を農用地区域から除外することを内容とする計画の見直しを行っているところであります。
なお、産業廃棄物施設につきましては、市街化調整区域におきましても、関係法令の基準を満たすとともに、定められた手続きを行うことにより、建築可能となる場合があるものであります。 |
(髙橋和夫)三番目に「ジェネリック医薬品」の使用指導について質問します。
今年も7月に国民健康保険証が新規のものと切り替わりました。
その際に「ジェネリック医薬品希望カード」も一緒に来ます。
先日、次のような相談がありました。
何時も通院している病院でジェネリック医薬品を使用したら、体調が悪くなったので、お医者さんに相談したら、お医者さんから元の薬に戻す様、処方箋を書いていただきました。
薬局に行ったら「『生活保護を受けている人はジェネリック医薬品を使うようになっている。』と、人の居る前で言われ大変つらかった。」と言う相談でした。
そこで質問ですが、市は病院や薬局にジェネリック医薬品の使用について、どのような指導をしているのでしょうか。
ジェネリック医薬品希望カードに記載されているように「あくまで希望者」が自主申告した場合のことであって、仮にも医師が患者の状況から元の薬に戻すように処方箋を書いているものを、薬局が勝手にジェネリック医薬品にしようとするのは問題ではないでしょうか。
医療費の高騰はわかりますが、人の命はもっと大事です。もしかすれば、この様な事例が他にもあることが想定されます。
6月議会で私は人権の問題について触れておりますが、市民・住民は日本国そして盛岡市の主権者であることを忘れないよう肝に銘じ、行政に当たっていただきたいと思います。
最近、行政は株式会社の様になり、損得ばかりが優先する傾向が見られます。
財政問題も大事ですが、行政の本旨に立ち返ってみることも必要であることを述べておきます。
納得のいく回答を頂きたい。
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(市民部長)ジェネリック医薬品の使用指導についてでございますが、市では、医療費の増加を抑制するため、毎年8月の国民健康保険証更新時に、被保険者を対象に、ジェネリック医薬品希望カード付きの利用促進のパンフレットを同封しているほか、ジェネリック医薬品に切り替えると一定の医療費の抑制が期待できる被保険者に対し、年2回「ジェネリック医薬品に関するお知らせ」で、ジェネリック医薬品を使用した場合の被保険者が軽減できる自己負担額を通知しているところでございをます。
議員ご指摘のとおり、ジェネリック医薬品に切り替えるかどうかの決定は、あくまでも患者さんと医師や薬剤師との相談の上で決定すべきものと存じます。
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(髙橋和夫)最後に玉山区生出地区の尻志田川の河川改修について質問いたします。
この場所は、広い生出といわれる中で尻志田と呼ばれる場所で、啄木マラソンの際に選手に配られる「味付け卵」の本社「岩手ファーム」の西北に位置する水田地帯と言った方が皆さんのイメージが湧くと思います。
この地域は岩手山のすそ野であり、広い面積がありながら川らしきものが無く、堰という程度のものしか無いという状況で、雨が降ればこの堰に水はあふれ、水田は水の中と言う状況になるということです。
わたくしも承知していなかった問題で、現地を見てまいりました。
昨年も補修していただきましたが、毎年のことであり河川改修していただく以外に方法がないということです。
測量調査なども行われたようですが、この尻志田川の河川改修計画はどのようになっているでしょうか伺います。
以上で私の一般質問を終わります。
ご静聴ありがとうございました。 |
(藤田建設部長) 尻志田川についてですが、玉山区生出地内の延長約2.5キロメートルについては市が管理しており、市の災害復旧事業や、道路改良事業、及び農業サイドの補助金を活用した地元団体による補修などを行ってきたところでございます。
河川改修につきましては、以前にも要望が出され、検討を行った経緯がありますが、用地確保や費用面での課題があり、測量や改修計画策定を実施していない状況にございます。
今後につきましては、昨年度の豪雨等による他の被災河川を含めて優先度を勘案し整備を進めており、早期の事業着手は難しい状況でありますことから、引き続き地元団体による農業サイドの補助金を活用していただいての補修や、日常点検などを行いながら、必要に応じて維持管理費の中で対応してまいりたいと存じます。
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