2019年12月定例会 鈴木努議員の一般質問概要

 
「議会報告」トップへ      市議団トップへ
 
 
 2019年12月議会での鈴木努議員の一般質問の概要をお知らせいたします。 (質問項目)

1、自治体戦略2040構想について
2、外国人労働者の現状と課題について
 国際都市づくりへの取り組み経過
 外国人労働者の実態、外国人に対する人権侵害等の対策
 医療機関における多言語化、医療スタッフの配置
 無料定額診療の拡大
 ごみ出しなどの地域生活への支援
3、拒食症などの摂食障害について
4、学童保育クラブについて 
1、自治体戦略2040構想について

①「自治体戦略2040構想」とそのもとで進められようとしている「圏域行政」に対する市長の認識について質問

谷藤市長は、「人口減少が深刻化し高齢者がピークを迎える2040年頃から逆算し、人口減少に伴う自治体への影響や対策について、必要な議論が行われており、その審議の内容を注視している。圏域行政における地方強行団体の協力関係については、本市で取り組んでいる連携中枢都市圏構想とは異なる視点で、新たな圏域行政について議論されているが、全国市長会や全国町村会からは、「都市部を中心とした行政の集約化・効率化につながることが強く懸念される」「周縁部の町村を衰退に追い込む危険性をはらんでいる」といった意見が出されており、地方自治の根幹に関わる重要な課題であると認識していることから、審議の状況と国の動向を踏まえ、必要に応じ全国市長会を通じて意見を述べていく」と答えた。
2、外国人労働者の現状と課題について

①ILC誘致及び国際都市づくり調査特別委員会の調査報告の提言をうけ、この間どのような取り組みがされてきたのか質問。

谷藤市長は 1、外国人の方が主に利用する市民登録課や健康保険課、医療助成年金課、都南総合支所での、日本語、英語、韓国語、中国語による多言語の窓口表示 
2、保健所企画総務課の窓口での「いわて医療ネット」を活用した、外国語対応が可能な病院の案内 
3、災害時の対応については、県が作成した冊子「災害から身を守るために」を活用し市の防災訓練に外国人が参加 4、外国人児童生徒の教育環境の整備に向けては、本市及び奥州市、一関市、県において「ILCに関する外国人児童 生徒教育環境整備連連絡協議会」を平成30年11月に設置し、外国人子弟の受入れ上の課題を整理し、その対応に ついて検討。
5、今後の対応で情報基盤であるWi-fiの整備拡充など外国人受入れ環境の整備について取り組んでいると答えた。

②盛岡市の外国人労働者の状況、外国人労働者に対する法令違反・人権侵害等の実態把握と対策について質問

商工観光部長は、盛岡公共職業安定所管内の状況 外国人労働者1615人、在留資格別で、技能実習生751人、専門的・技術的分野312人、永住者・定住者283人(平成30年10月末現在)
技能実習生を受け入れている企業担当者と情報交換を行い、適切に受入れがされているとの認識を示した。

④市内医療機関における多言語化の対応と通訳スタッフの配置の状況について

・多言語対応 病院:英語対応15カ所 診療所:英語147カ所、中国語4か所、ドイツ語3か所、フランス語2か所
・通訳スタッフ 公益財団法人岩手県国際交流協会が運営する通訳ボランティア登録サイト「いわて国際化人材」を紹介し、利用者の希望にあった医療通訳ボランティアを紹介。
令和元年7月から県立中央病院にタブレットを配備し、映像を使って主要5か国語の医療通訳ができる取り組みを試行。

⑤川久保病院で開催された医療相談会で、経済的理由から受診を控える傾向があることから、無料定額診療を行う医療機関拡大の働きかけと無料定額診療の対象外となっている薬代の助成について求めた。

保健福祉部長は、薬代にかかる市独自の助成について、現時点では考えていない。無料定額診療拡大のための働きかけについては、無料定額診療にかかる税制上の優遇措置等など、ホームページに盛り込むなどにより、制度の周知・啓発に努めると答えた。(現在無料定額診療を実施している病院2施設)

⑥外国人の方のごみ出しの問題等、地域に住む外国人が抱える課題について関係機関や地域の代表が中心となった協議の場を設け、課題解決の取り組みを進めるよう求めた。

市民部長は、現在、「町内会・自治会協働推進計画」の見直しに向けて、各地域の皆様から地域活動に関する現状を伺っている中でも、外国人を受け入れる地域としての不安の声や、トラブルが発生した事例などがあげられていることから、外国人居住者が多い自治体などの取組を研究しながら、地域団体や関係機関が連携した取組について検討していくと答えた。
3、拒食症などの摂食障害について

 15歳未満の摂食障害の市の状況、早期発見、対応する体制や連携強化について質問した。

教育長は、医師から拒食症と診断されている児童生徒は、小学生1名、中学生4名(令和元年度)。摂食障害の子どもの早期発見の取組について、学級担任や養護教諭を中心とし、日常の観察を通して、変化を見逃さないよう努め、定期健診における身体測定の結果などをもとに、児童生徒の健康状態を把握している。摂食障害が疑われる場合には、早期に医師に診察を受けることが必要なので学校医の指導・助言を受けながら、適切に対応する体制をとっていると答えた。
 4、学童保育クラブについて

 平成27年以降に開設された学童保育クラブについては、国、県の交付金を活用し年額296万6000円の家賃補助が実施されている一方、平成26年以前に開設されたところについては、8分の1の補助(市が実施)を行っている。
 開設された時期によって家賃の違いが生まれていることから、26年以前に開設された学童保育クラブに対する家賃補助の見直しについて求めた。


子ども未来部長は、実施団体の公平性を保つ必要性があるので市としては、平成30年度に中核市市長会を通じて、平成27年度以降に実施する場合等に限定されていた補助制度の見直しについて国に要望し、また各クラブから状況を伺いながら、単独補助の見直しを含め、有効な支援策を検討していくと答えた。