2019年10月定例会 髙橋和夫議員の一般質問

 
質問項目 (クリックするとジャンプします)
交通問題に関し、過疎地対策について
光回線について
好摩地区公民館へのホール整備について
補聴器支援について
IGR渋民駅の改築について

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 質問  答弁
日本共産党市議団の髙橋和夫です。
5点について質問します。 

 最初に交通問題に関し、過疎地対策についての質問です。
岩手県交通が、盛岡バスセンターから好摩駅間の好摩直通線を令和2年3月で運行を廃止するとの情報があります。
理由は乗客数が少ないことと運転手不足があるとのことであります。 
経営者側から見れば理解できないわけではありませんが、利用する側としては、誠に困った問題であります。
9月に開催された玉山地域の自治会敬老会で、バスを存続してほしいとの要望が寄せられました。同様の要望が城内地区からもありました。
この問題は玉山地域に限っての問題ではなく、盛岡市全体の問題でもあります。
私はこの問題を以前から取り上げてきましたが、解決策が具体的に出ていないように思います。
これから冬季に向かいます。年度初めまで伸ばすことなく速やかな対応をすべきと考えますがいかがでしょうか。

 また、運転免許返納者に対する支援についても以前に質問していますが、市独自の対策がありません。どのような内容の対応を検討し何時から始めようとしているかをお知らせください。
髙橋和夫議員のご質問にお答え申し上げます。
はじめに、好摩直通線についてでありますが、マイカー等の普及や少子高齢化などによって利用者が年々減少し、バス事業者としては、運行の効率化や深刻な運転士不足等から運航継続が困難になってきており、岩手県生活交通対策協議会あて廃止の申し出があったものであります。
利用実態については、市による乗り込み調査を実施しておりますが、利用者は少ないものの一定の利用があり、本路線が廃止となりますと、代替交通がない地域については、公共交通空白地となりますことから、市といたしましては、令和2年4月以降の継続について、事業者に働きかけているところであります。
また、このバス路線継続の取り組みと並行しながら、好摩直通線に代わる交通手段として、市による代替交通について検討しているところであり、公共交通空白地が生じないよう、コミュニティバスなど、交通弱者の移動手段を確保する対策を講じてまいりたいと存じます。




 運転免許返納者に対する支援についてでありますが、これまでも、満70歳以上の方を対象とした「まちなか・おでかけパス」事業により、高齢者の公共交通の利用促進に取り組んできたほか、運転免許返納時に65歳以上の方を対象としたMORIO-Jカードにポイントを付与する事業や、岩手県タクシー協会が行っているタクシー料金の1割引となる支援があり、これらが運転免許返納の一助になってきたものと存じております。
一方、現在策定を進めている「盛岡市地域公共交通網形成計画」において、スクールバスや患者輸送バスの運行形態を見直し活用することに加え、デマンド交通など移動手段を確保する取り組みを行うこととしております。これらの対策により、自家用車に代わる移動手段が確保されることによって、運転免許返納のきっかけや促進に繋がるものと存じております。


 次に光回線について質問します。
8月31日、玉山地域内の生出地区で活動する企業との懇談会がありました。
そこで出された企業各社の要望は、光回線が開通していないため営業に差し支えるということでした。
盛岡市の状況を見ると、盛南地域がすべての面で先進を行っており、北部に位置する玉山地域は市の発展から疎外されている気がしてなりません。
光回線の問題は、盛岡市が直接工事を行うものではないにしても、盛岡市の均衡ある発展のために配慮する思いがあってもよいのではないでしょうか。
そこで質問ですが、盛岡市内の整備状況はどのようになっているのか。
未整備地域はどの地域で、今後の整備計画はどのようになっているか伺います。
 光回線の整備状況と未整備地域についてでありますが、NTT東日本株式会社岩手支社に伺ったところ、基幹設備からの距離や見込まれる利用者数などにおいて、採算性を確保することが難しい地域、具体的には、旧玉山区の一部のほか、東部の山間地域などに未整備地域があるとのことでありますが、令和原燃10月1日より、市内の一部地区において、新たに個人向け光回線の提供が開始されております。
次に、今後の光回線の整備計画についてでありますが、光回線の整備につきましては、民間通信事業者による整備を基本と考えておりますことから、市では、整備計画は策定しておりませんが、NTT東日本株式会社岩手支店では、光回線のエリア拡大については、個別に寄せられる整備要望について、採算性を精査しながら、検討しているとのことであります。
また、企業向けの光回線を提供している、東北インテリジェント通信株式会社では、説明会などを通じて個別に相談に応じているとのことであり、NTTの提供エリア外でもサービスの提供が可能になる場合もあると伺っております。
本市といたしましては、機会を捉えながら、民間通信事業者に対し、引き続き光回線の更なるエリア拡大を要望してまいりたいと存じます。

 次に公共施設保有最適化・長寿命化実施計画に関連して質問します。

 具体的には好摩地区公民館にホールを整備する問題です。
好摩公民館にホールを整備してほしいという要望はこれまでも何回も地元自治会から出されてきました。これに対し市はホールの整備について明言を避けてきております。
令和元年7月1日開催の好摩地区まちづくり懇談会において、市長は「まとめ」の発言の中で「新しいノウハウ、アイディア、これらを活用した整備手法というものが無いかを検討していく必要があろうかと思います」と答えています。
そして最後に「ホールに関わる話については、いろんな専門的な方々からのご意見とか、どうやったらうまくいくのかというところを掘り下げて研究して行きたい」と締めくくっております。
この8月、市長選挙、市議会議員選挙がありました。市長も議員も任期は4年であります。この任期中に好摩公民館にホールを整備していただきたい。
これまでも何回も検討してきたのでありますから、時間をかけないで整備すべきと考えますが市長のご見解を伺います。

 次に、好摩地区公民館へのホールの整備についてでありますが、ホールの整備につきましては、これまで大規模改修を計画している就業改善センターと一体に整備できないか、地元の皆様から、ご意見を頂戴しながら、検討を進めてきたところであります。
今後は、就業改善センターの大規模改修について、外部の専門家からご意見を伺うため、官民連携に意欲的な地元事業者との意見交換の場である「もりおかPPPプラットフォーム」でのテーマに取り上げ、民間事業者のノウハウやアイディアを生かした整備の可能性を調査することとしております。
その調査結果などを踏まえ、改めて「公共施設保有の最適化・長寿命化のための基本方針」に基づき、ホールの整備が可能か、判断してまいりたいと存じます。

 次に補聴器支援について質問します。
 近年、高齢者人口の増加に伴い耳が聞こえにくくなって仕事や社会生活に困る高齢の難聴者が増えてきております。
国際医療福祉大学の神崎教授によれば、70歳代男性の23.7%、女性では10.6%、80歳代男性は36.5%、女性は28.8%の人が難聴者となっているといわれています。
原因は、動脈硬化による血流障害が原因とされていますが、さらにストレス、睡眠不足、騒音、運動不足などがあげられています。
難聴になると家族や友人との会話が少なくなり、会合出席や外出の機会が減り、コミュニケーション障害がおこるとされて、さらに認知機能低下が正常聴力の人より32~41%の悪化が見られるといいます。
 厚労省「介護予防マニュアル改訂版(平成24年3月)」では「社会活動が不活発であることが認知症の発症リスクを上げる」、「閉じこもりは認知症の発症のリスクとなっている可能性がある」とした上で、閉じこもりの身体的要因の一つに「聴力の低下」をあげ、対策を求めています。
盛岡市の高齢者はどのような現状にあるのでしょうか。調査結果があればお知らせください。
高齢者の加齢による難聴はほとんどの場合規定聴力に該当せず、法による補助の対象外になっています。
補聴器は3万円くらいから30万円以上のものもあり、平均で15万円と、「価格が高すぎる」との声や「高すぎて買えない」という声が多く上がっています。
現在、難聴者の14.4%しか補聴器をつけていないとの推計もあります。
本来は国が公的助成を行うべきものでありますが、地方自治体で助成制度を実施している自治体が20自治体もあり、盛岡市として独自の対応を求めるものですがいかがでしょうか。

高齢者の難聴の現状についてでありますが、現在は、難聴の診断を行った医療機関から情報収集する仕組みがないなどの理由から、現状を把握するのは難しい状況でありますが、難聴を含む聴覚障害による身体障害者手帳の交付者数におきましては、平成31年3月31日現在で754人、うち65歳以上は522人となっております。
また、加齢に伴う難聴を対象とする補聴器購入に係る助成制度につきましては、現在は、難聴による聴覚障害で、身体障害者手帳の交付対象者の方を対象に、日常生活を補うための補装具として、補聴器購入費用の一部又は全部を支給しているところであります。
聴力の低下は、議員御指摘のとおり、高齢者の社会参加の意欲に影響する要因の一つとなりうるものと認識しており、国においても、補聴器を用いた聴覚障害の改善による認知機能低下への効果を検証するための研究を、平成30年度から開始していると伺っておりますことから、こうした国の動向を注視いたしますとともに、他都市の取組事例を踏まえ、研究してまいりたいと存じます。

 
 最後にIGR渋民駅の改築について質問します。
市長選挙・市議会議員選挙の時期に「渋民駅が無くなる」とか「渋民駅が無くなり渋民駅と下田の中間点に新しい駅ができる」とか噂が流れました。
地域住民にとっては寝耳に水の話で、私のところにも問い合わせがありました。
この噂がどこから出たものか、ご存じあればお知らせください。
これに関連してIGR渋民駅改築計画について伺います。かなり老朽化しておりますが、改築計画はないものでしょうか。
また、新市建設計画の下田駅の見通しについてもお知らせ下さい。
以上で演壇からの私の一般質問を終わります。
ご清聴ありがとうございました。

次に、「IGR渋民駅ななくなり渋民駅と下田の中間点に新しい駅ができる」との噂についてでありますが、市ではその出所については承知していないところであります。
次に、IGR渋民駅の改築計画についてでありますが、IGRいわて銀河鉄道に伺ったところ、駅舎等の改修につきましては、平成28年度に策定した「駅舎等の改修に係る基本方針」に基づくこととしており、この方針において、渋民駅は駅舎の構造体に根本的な支障はみられないことから、今後も看視継続し修繕対応を行うこととしております。
次に、新市建設計画の下田駅の見通しについてでありますが、令和6年度までの新市建設計画の中で、全体の事業費等も勘案しながら、引き続き新駅設置の可能性を検討してまいりたいと存じます。