2019年10月定例会 庄子春治議員の一般質問

 
質問項目 (クリックするとジャンプします)
1、市長の政治姿勢について
 参議院選挙の結果と憲法改正論議について
 市長選挙に示された民意について
2、パークPFIについて
 木伏緑地 
 盛岡城跡公園への導入の問題
3、ごみ処理広域化について
 市長選挙の結果(「見直し」の票が多数)
 広域化計画の問題
4、保育行政について
 待機児童 給食費無償化
5、学校の部活動の在り方について
 部活動の指針
 中学校部活動における教師のパワハラ

「議会報告」トップへ      市議団トップへ
 
 質問  答弁
≪庄子≫ 最初に市長の政治姿勢について伺います。
谷藤市長は8月の市長選挙において激戦の中、底力を発揮して5選を果たされました。祝意を表します。
市議会議員もこの8月の改選によって新しい体制の議会となり、私も市民の皆様から新たな4年の任期を頂戴し、新たな決意でこの4年間取り組んでまいりたいと存じます。
今年の選挙は、7月の参議院選挙から始まって、9月の知事・県議選まで、国政・県政・市政まで、連続して闘われ、それぞれ有権者の審判が示されたところです。
その審判を、どう受け止めるのか、市政に携わる者としても重要であります。その視点から幾つか市長に伺います。

(1)参議院選挙の結果と憲法改正論議について
まず、参議院選挙の結果についてです。安倍首相は「改選議席の過半数を得ることができた。結果として(憲法改正の)議論をすべきではないかという国民の審判だったのだろう。私の使命として、残された任期の中で当然挑んでいきたいと考えている。」と述べ憲法改正に前のめりの姿勢を改めて示しました。果たして、国民は参議院選挙で改憲議論の促進を求める審判を下したでしょうか。逆ではないでしょうか。
安倍首相が全国の遊説で最も熱心に訴えたのが「憲法改正」でした。岩手県にも2度来県して訴えたのです。
結果はどうだったか。参議院選挙結果の特徴の一つは自民・公明・維新などの改憲勢力が、改憲発議に必要な3分の2を割ったことです。自民党も改選比で9議席を減らし、参議院での単独過半数を大きく割り込んだのではないですか。
 「期限ありきの性急な改憲の動きには賛成できない」――これが参議院選挙で示された主権者・国民の民意であることは明らかではないでしょうか。
そして、この岩手では、「安倍政権の下での経験NO!」を共通政策として掲げた野党統一の横沢たかのり氏が勝利し、県民の審判としてもより明確に示されたのではないでしょうか。市長のご所見を伺います。

(2)市長選に示された民意について

 首長選では達増知事が4選、谷藤市長が5選を果たしました。

①どちらも「多選」が話題となりましたが、達増知事は得票率72%の圧勝でした。市長選では大激戦となり、谷藤市長の得票率は約43%でした。「多選」そのものより、政治の中身に対する有権者の審判だったのではないかと思いますが、市長のご所見を伺います。

②選挙結果に表れた「民意」をどう受け止め、今後に生かすのか。首長にとってはとても重要なことと思います。谷藤市長の得票 5万4483票に対して、二人の新人候補の得票合計は71,574票で合計得票率は約57%といわゆる「批判票」が過半数を超えているのです。「少数意見」ではなく「多数意見」ではないかと思います。この結果を谷藤市長はどう受け止め、これからの市政運営に生かすのか伺います。
≪市長答弁≫ 庄子春治議員のご質問にお答え申し上げます。はじめに。参議院選挙の結果と憲法改正議論についての所見でありますが、去る7月21日に行われた参議院選挙においては、憲法改正のほか、消費税増税や社会保障制度のあり方など、様々なろんてんから選挙戦が繰り広げられ、その結果、岩手県選挙区では横沢たかのり氏が当選を果たされたものと存じます。
 今後、憲法改正が議論される場合におきましては、主権者である国民の幅広い意見を集約しながら、憲法審査会や国政の場で慎重かつ徹底した議論がなされることが必要であるものと存じます。


 次に、市長選の結果は、政治の中身に対する有権者の審判ではないかについてでありますが、今回の選挙においては、3人の候補者がそれぞれの公約を掲げ、他の2人の候補者は、「賑わいのある人口密度の高い市街中心市街地の復活」「自動運転ミニバス特区の実現」や「盛岡の暮らしを豊かにする」「内丸地区の再開発事業推進」など、私は、これまでの市政運営にける実績と7つの挑戦を主張しながら、選挙活動を行ったところでありますが、そのけっかにつきましては、市民の皆様が公約等を評価し、判断したものと存じております。

 次に、選挙結果に表れた「民意」をどう受け止め、これからの市政運営に生かすかについてでありますが。今回の選挙結果におきまして、他の候補者の人物や公約を評価した市民が相当数存在することや、私にも、市民の皆様から、多くの貴重な意見をいただきましたことから、これらを謙虚に受け止め、より丁寧な説明を重ね、市政運営にあたってまいりたいと存じております。

≪庄子≫③「市民起点」について
谷藤市長は、市政運営の基本を「市民起点」だといいますが、果たしてそうか。過半数が「批判票」だったわけです。その「批判票」が過半数を超えた要因の一つに谷藤市政の「市民起点」への疑問が広がって結果ではないかと思うのです。

具体的にお聞きします。

 最も端的に表れた問題の一つが「パークPFI事業」ではないですか。

 平成29年の都市公園法改正により創設された、公募設置管理制度を活用した都市公園の整備について盛岡市は、平成30年6月には木伏緑地で公募を開始し順次盛岡城跡公園で平成30年11月に、そして中央公園については平成31年2月に公募開始と、矢継ぎ早に進めてきました。

 わたくしは、6月議会で、この事業について質問し、「そもそも都市公園は、市民の共通の財産であり、その利用についてはさまざまな思いがあるでしょう。その一部であっても民間事業者のもうけのための用に供することになるとすれば、そのことと公園が持つ自然的、文化的価値、市民全体の公益性とどうバランスをとるのかという視点での判断基準があってしかるべきではないか」と指摘し、「それぞれの公園にこの事業を導入すること自体の是非について、市民的な合意が求められるのではないか」とただしました。

 それに対して答弁は「住民合意についてでありますが、木伏緑地及び中央公園につきましては、地元商店街や町内会を初めとする市民の方々を対象に説明会を開催し、意見交換を行っております」と答えました。
ところがです。木伏緑地については、河北新聞は、地元の町内会や商店組合の計6団体が9月5日までに、谷藤裕明市長と市議会に対し「公園を利用する市民として到底承服できない」「市民の貴重な財産を守るため、建物の撤去を求める」との意見書を提出した、と報じています。

 そして、その意見書では(1)整備方針の周知不足(2)公共空間に飲食店が立地することによる悪影響(3)景観への配慮を欠いたデザイン-などの問題点を指摘。整備事業を「市民の共有の財産である緑地の在り方を全く無視する行為」と断じ、木伏緑地は岩手山や北上川、開運橋を眺望する「盛岡らしさを醸し出す観光にとって非常に重要な場所」であり、コンテナハウスを積み重ねた建物群に「非常に強い憤りを感じる」と批判しているのです。
どのような内容だったのか。開業直前になってなぜこのような意見書が出されたのか。ご所見を伺います。市長は、この意見書に対してどのように対応するのか、そのお考えをお聞かせください。

 盛岡城跡公園についてです。やはり6月議会で私は「400年以上の歴史を持つ盛岡城跡の公園として、歴史的にも文化的にも価値の高い、市民はもちろん県民の共通財産ではないですか。そこにこの事業を導入すること自体、もっと慎重であるべきではないかと思う。官民一体を強調しての拙速なものではなかったか」と指摘しました。
これに対して市の答弁は「盛岡城跡公園につきましては、盛岡の歴史を刻んできた特別な場所であり、安らぎと憩いの場所としても市民から愛されている都市公園であると認識をしております。このように、盛岡市のシンボルともいえる盛岡城跡で行う事業でありますことから、史跡としての価値とともに、盛岡城跡公園の魅力をより高めるものである必要がある」と答えています。しかし、何をもって「盛岡城跡公園の魅力をもっと高める」のか。市の考えは「公園の『市場価値』に着目して 民間事業者を入れて『賑わい』を」というものです。それは谷藤市長の価値判断であって市民的なコンセンサスを得たものでないのではありませんか。

 しかも、不十分ながらも木伏緑地で行った町内会等との説明会など市民に対する直接的な説明も行わず、「市民や有識者等による懇話会等で御意見を伺う」にとどまっているのです。

 8月に開かれた懇話会では、「なぜ事業が芝生広場で行われるのか、基本的な考えの説明がされていない。市が発表した日程では、これから市民の幅広い意見を募ることができるか疑問だ」と指摘した公募委員の声もあり、市は第2回懇話会を9月中旬としていたが、日程を見直すことにした、と報じられています。

 平成29年に都市公園法が改正になって、その内容が市民にも十分周知されないままに、3か所に矢継ぎ早にこの事業を導入するという市のやり方自体、拙速極まりないものであって「市民起点」に程遠いものではないですか。
「市民起点」というのであるならば、この際、この計画は白紙に戻し、盛岡城跡公園にこの事業を導入することの是非から市民の意見を聞くことが必要だと思いますがいかがですか。
 
 ≪谷藤市長≫ 次に、木伏緑地のパークPFI事業における地元説明会の内容についてでありますが、事業者公募を開始した平成30年6月、工事着工時の平成31年4月及び施工中の令和元年7月の3回、説明会を開催し事業内容について説明いたしました。地元からは、説明会の間隔があいてしまったことや、市の説明からは実際の完成イメージが想像できなかったことなど、進め方や説明の仕方について意見が出されましたが、これらを地元の総意として市へ伝えるため、結果として開業直前になりましたが、今回の意見書が提出されることとなったものと存じております。これを受け、令和元年9月6日に改めて地元説明会を開催し、防犯面での課題や、管理・運営の面において、市とも事業者と一体となって取り組んでいくことなどをお伝えするとともに、今後、具体の課題解決に向けた意見交換会や取り組みを継続的に行うなど、地元町内会等としっかり連携していくことを確認させていただいたところであります。



 ≪谷藤市長≫ 次に、盛岡城跡公園のパークPFI事業についてでありますが、当公園は、盛岡の歴史を刻んできた特別な場所であり、安らぎと憩いの場所としても市民から愛されている都市公園であると認識しております。このように、本市のシンボルとも言える盛岡城跡公園で行う事業でありますことから、施設の整備計画やスケジュール等を含め、市民や学識経験者、関係団体による懇話会を開催して意見を伺うほか、市民向けのシンポジウムや説明会を開催し、丁寧な説明に努めるとともに、パブリックコメント等による市民意見を踏まえながら検討してまいりたいと存じます。

(パークPFIに関する再質問

≪庄子≫ パークPFIについて。木伏緑地の意見書について、答弁では、改めて説明会を開催し、「具体的な課題解決に向けた意見交換会や取り組みを継続的に行うなど、地元町内会等としっかり連携していくことを確認させていただいた」という答弁ですね。しかし、意見の内容は非常に重要な内容なわけです。失われた景観は、このままでは戻らないのです。そのもとで、これからどうやるということであって、私は根本的な解決にはならないだろうと思うのです。そのうえで、この答弁では、こういう事態になったことに対する反省が一切ない。たまたま、誤解だったのだ、と済ませていい問題ですか。

≪高浜都市整備部長≫お答えいたします。今、反省が見られないというご指摘だったと思います。今回の件を我々としても。地元の方々とコミュニケーションが不足していたというところは真摯に反省しているところでございまして、今後木伏緑地については丁寧に継続的な会として地元と意見交換するとともに他の事業につきましてもしっかりと市民の方々に説明をし、意見をいただき、検討を深めていくという風に考えているところでございまして、やはり地元の方々、さらに広く市民の方々とのコミュニケーションは不足していたという反省を持っているところでございます。

≪庄子≫私は、最初の質問でも申し上げましたように、拙速な進め方だったのではないかと。法律が(改正され)こういうことに道開かれました、「それやれ」ということになっていなかったか、ということなのですよ。公園にもいろいろあります。例えば中央公園のように新しく、盛南開発の中で新しい開発の中で作られた公園で、しかも公園整備は終わっていない。そう公園のところに公益的な施設を作ることと、長年、盛岡の景観を作ってきた、共通財産のところにあのようなものを作るということついて、いろいろ価値判断があるでしょう。市民の声も。そういう点でやはり公園が持つ歴史的・文化的価値について、市民的な合意を得るという点で非常に拙速ではなかったか、ここについて根本的な反省が必要だと思うのですよ。これは、城跡公園についてもこれからどうするかということにもつながりますから。そういう立場でしっかり検証して今後の取り組みはお願いしたいと思いますがいかがですか。

≪高浜都市整備部長≫ご質問ありがとうございます。城跡公園も含めて、木伏緑地も含めてですが、指摘を受けている通りでございまして、議員のご指摘の通り事前の説明については不十分、あるいはコミュニケーションが足りていなかったと認識しておりますので今後、今進めている事業も含めて、しっかり市民の方々に対して丁寧な説明を繰り返し行ってまいりたいと考えておりますし、様々な意見をいただき検討を深める中で、全体としての、制度自体に対しての理解も含めてですが、理解が深まるようさらに、現時点では具体のものはありませんが別の公園に、今後も取り組みを続けるとすればしっかりその前提条件というか、前段の部分から議論を深めてしっかり努めてまいりたいと考えています。

≪庄子≫私は、今度の木伏の事態というのは、出来上がってしまった。何ともならない。その中で、ではどうするか。防犯とかなんだとかということになるわけですが、城跡公園に同じことをやったらアウトですよ。400年の歴史ある公園なのですよ。これは、「地元」といいますが、大通りだけの問題ではない。盛岡市全体の市民の共通財産ですよ。県民的な財産なのですよ。それを、やれそれと、いうようなやり方は、再検討をして、ある意味白紙から検討しなおすというくらいの対応をするべきだと思いますがいかがですか。

≪高浜都市整備部長≫今、とりわけ城跡公園については全市的、県民的な価値とおっしゃっていただきまして、我々もそのつもりでおります。これまで説明が足りていなかったところは反省しているところでございまして、しっかりと市民の方々の意見を踏まえて検討してまいりますが、ビジョンに対し推進声もあわせて頂いていることもありますので、広い意味で、今後、様々意見をいただきながら今後の検討の中でしっかりと判断していきたいと考えているところでございます。
 
≪庄子≫次にごみ処理広域化計画について伺います。
この問題でも、先の市長選挙の結果は、「広域化計画の見直し」を主張された候補者2人の得票は合計で市長の得票を上回り、過半数を超えていたのです。この民意を市長は真摯に受け止めるべきだと思いますがいかがですか。













 9月21日に市が主催して行った「シンポジウム」は、誰を対象にして、何を目的に実施されたものだったのでしょうか。
 参加者からの感想では、●あらかじめ参加者の座る席が指定され、難聴ゆえに前のほうに座りたいという要望も無視された ●3講師とも広域ごみ処理については一言も触れない講演だった。盛岡市はあえて触れないように依頼したのではないか。広域化の問題をそらして廃棄物エネルギー利用で町づくりをバラ色に描いて見せたのではないか ●休憩時間に質問を文書で受け付けるといいながら、当初の予定時間を突然切り上げたうえ、それに対する回答は3問に限られた。●参加者からのデスカッションでは、たった2分間の質問も許されず、フロアーからの発言が原則取り上げられない一方、当局が用意し指名したフロアーからのやらせともいえる長々とした発言をゆるすなど、住民参加を言いながらあまりにも市民をないがしろにした運営ではなかったか・・・などなどです。
「市民起点」などとは程遠いやり方ではないですか。このようなシンポジウムで住民の理解が得られたとでもいうつもりでしょうか。今後の住民合意への取り組みをどう考えか伺います。

 県央ブロックのごみ処理広域化の問題で問われているのは、「広域化」「大型化」の是非そのものであって、焼却した後のエネルギー利用の在り方は、副次的なものではないですか。なぜなら、循環型社会形成法の趣旨は、第一に減量・資源化であり そのうえで最終的に残った廃棄物を燃やした場合でもそのエネルギーを利用しようというものであって、「ごみを燃やして、そのエネルギーで町おこし」というのは本末転倒であるからです。
今回の広域化計画では、最初に500トンありき。ごみ減量・資源化の計画もない、最初に500トンありきが問題だと指摘してきました。それに対して、ごみ減量計画は後から作る、その内容によっては500トンの見直しもあるようなお答えでしたが、現時点では、ごみ減量計画はどうなっていますか。
現状のごみ処理基本計画において、各自治体の、現時点でのごみ総量とリサイクル率、各自治体の目標年度と、その目標年度におけるごみ量、リサイクル率の目標 その合計の、8自治体の目標年度におけるごみ総量と焼却量、リサイクル率はどうか、現時点で新しい焼却施設の稼働を開始する年度における目標はどうか、お示しください。

 焼却エネルギーの有効利用をメリットとして挙げているようですが、活用できるエネルギーの割合は焼却して発生するエネルギーのうちどの程度と見込んでいますか。大型焼却施設で発生するエネルギーの広域利用は不可能です。もし、ごみ焼却エネルギーを本当に地域活性化に生かしたいということであれば、分散立地こそ生きるのではないですか。その面からも、広域化は見直すべきではないですか。

 今回のシンポジウムでは、この根本問題についての市民の質問・意見を排除したものだったのではないですか。こうしたやり方で本当に住民合意ができるとお考えですか。

 8月には、前潟地区の商店街からも反対の署名が提出されたということではないですか。そのことをどう受け止めていますか。この計画の撤回を求める署名も、9千5百を超え、計画を知れば知るほど、この計画への反対の声が広がっている現状をどうとらえていますか。伺います。
根本問題は「広域化計画」そのものです。その撤回を求めます。ご所見を伺います。
 
 ≪谷藤市長≫「広域化計画の見直し」を主張した候補者2人の得票が合計で私の得票を上回り、この民意を真摯に受け止めるべきではないか、についてでありますが、先の市長選挙においては、各候補者がそれぞれに市政運営やまちづくりについて、幅広い施策を掲げる中で、ごみ処理広域化についても市民の民様から貴重なご意見をお寄せいただいたところであり、引き続き、広域化の意義や内容について、様々なご意見をお持ちの方々にも、丁寧に説明し、意見交換を重ねながら、ご理解を深めていただけるよう努めてまいりたいと存じます。
 次に、広域化計画の撤回にたいする所見についてでありますが、ごみ処理広域化は、既存のごみ焼却施設の老朽化対策と併せて、環境負荷の低減や、人口減少への対応、効率的なごみ処理に共同で取り組みながら、循環型社会の形成を目指すものでありますことから、今後も、広域化について丁寧に説明しながら、取り組みを進めてまいりたいと存じております。

≪環境部長答弁≫シンポジウムの対象と目的はどうか、「市民起点」とは程遠く、住民の理解を得られたといえるか、今後の住民合意への取り組みをどう考えるか、についてでありますが、シンポジウムは令和元年5月26日に開催した「第3回土淵地区の賑わいとふれあいのあるまちづくり懇談会」における地域住民との話し合いに基づき、限られた時間の中にありましたが、専門家による講演やディスカッションを通じて、廃棄物エネルギーの利活用による地域振興やまちづくりについて、理解を深めていただくことを目的として、土淵地区の住民を対象として開催したものであります。
 シンポジウムには、土淵地区以外の26名を含む70名の方の参加があり、アンケートでは、エネルギーの利活用についての具体的な要望や、早期のプラン作りを求める意見など、施設整備やエネルギー利活用についてのご理解を示される意見等が寄せられましたが、その一方でで、ごみ処理施設から排出される有害物質による環境への影響を心配する意見や、広域化に反対する意見、情報が不足しているとの意見等も頂いておりますので、このような意見を踏まえながら、施設整備やエネルギーの利活用についての理解を深めていただくことができるよう、きめ細かやかな情報提供や丁寧な説明に努め、地域の皆様との意見交換を重ねてまいりたいと存じます。

 次に、ごみ処理広域化の問題で問われているのは、「広域化」「大型化:の是非であり、エネルギー利用の在り方は副次的なものではないか、についてでありますが、ごみ処理の広域化は既存のごみ処理施設の老朽化や、人口減少等に対応するため、各市町が連携して3Rを推進しながら、効率的なごみ処理を目指して取り組んでいるものであり、施設の集約化に伴い、エネルギーを有効に利活用するということにより、地域振興やまちづくりに生かしていこうとするものであります。

 次に、各自治体の現時点でのごみ総量とリサイクル率、目標年度とごみ総量、リサイクル率の目標、焼却量、新しい施設の稼働開始年年度における目標についてでありますが、
 平成29年度におけるごみ総排出量は、盛岡市が110,003トン、八幡平市が10,162トン、滝沢市が17,686トン、雫石町が6,662トン、葛巻町が1,807トン、岩手町が4,008トン、紫波町が11,089トン、矢巾町が11,159トンであり、
 リサイクル率は、盛岡市が16.7%、八幡平市が11.2%、滝沢市が26.9%、雫石町が26.6%、葛巻町が30.0%、岩手町が14.7%、紫波町が24.9%、矢巾町が22.8%であり、8市町を合わせたごみ総排出量は、172,576トン、リサイクル率は18.8%となっております。
 各自治体のごみ処理基本計画の目標年度は、
 盛岡市が令和元8年度、八幡平市が令和12年度、滝沢市が令和9年度、雫石町が令和8年度、岩手町が令和3年度、紫波町が令和2年度、矢巾町が令和5年度であり、

 目標年度におけるごみ総排出量については、滝沢市及び葛巻長以外の6市町で目標値や予測値を設定しており、盛岡市が102,369トン、八幡平市が7,182トン、雫石町が5,282トン、岩手町が3,618トン、紫波町が10,384トン、矢巾町が10,382トンであり、
 リサイクル率は、葛巻町及び矢巾町以外の6市町で目標値を設定しており、盛岡市が19.3%、八幡平市が20.6%、滝沢市が30.0%、雫石町が29.3%、岩手町が21.0%、紫波町が27.8%となっております。
 なお、8自治体の総排出量やリサイクル率の目標値の合計につきましては、それぞれに目標年度が異なっておりますことから、今後策定することとしている広域のごみ処理基本計画において算定することとしている広域のごみ処理基本計画において算定する予定としているものであります。

 また、新たなごみ処理施設の稼働開始を予定している令和11年度におけるごみ総排出量及び焼却量につきましては、「県央ブロックごみ・し尿処理広域化基本計画」において、盛岡市が95,461トン、八幡平市が8,894トン、滝沢市が18,964トン、雫石町が5,841トン、葛巻町が1,248トン、岩手町が3,462トン、紫波町が10,585トン、矢巾町が7,470トンとみこんでおり、焼却処理量は、盛岡市が77,563トン、八幡平市が7,477トン、滝沢市が15,752トン、雫石町が4,888トン、葛巻町が851トン、岩手町が2,830トン、紫波町が7,783トン、矢巾町が5,649トンとなっているものであります。

 次に、ごみ焼却により発生するエネルギーのうち活用できるエネルギーの見込みについてでありますが、ごみ焼却により発生するエネルギーの回収率については、発電効率として最新の施設においては20%から25%となっており、同程度となるよう目指したいと存じますが、今後策定する施設整備計画において、詳細に検討してまいります。
 また焼却エネルギーは分散立地でこそ地域活性化に生かされるのであり、その面からも広域化を見直すべきではないか、についてでありますが、ごみ処理広域化は、既存の処理施設の老朽化や人口減少等に伴い、効率的な処理が求められていることを背景に、総費用や環境負荷の低減等の観点から検討を行い、1施設に集約化する方針としているものであり、施設の整備に併せてエネルギー回収を行い、有効活用することにより地域の活性化に役立てていこうとするものであります。

 次に、シンポジウムでは根本問題についての市民の意見・質問を排除したもので、こういうやり方で住民合意ができるのか、についてでありますが、シンポジウムでは参加者からごみ処理の広域化やエネルギーの利活用などについて多くのご意見をいただいており、シンポジウムの開催時間内に回答することができなかった質問・意見については、市公式ホームページへの掲載等により回答することとしており、今後におきましても、お寄せいただく様々なご意見やご質問に丁寧にお答えしていく必要があるものと存じております。

次に、前潟地区の商店街から提出された反対署名のことをどう受け止め、反対の声が広がる現状をどうとらえているか、についてでありますが、処理施設の立地に伴う風評や売り上げへの影響の懸念から前潟地区の商業関係の方々が署名されたものと受け止めており、また、広域化の意義や最新施設についての情報提供が必ずしも十分ではなかったものと捉えており、他都市のまちづくり等の事例などを紹介しながら、環境対策の徹底や、エネルギーの利活用による地域振興策などについて、丁寧に説明し、理解を深めていただけるよう取り組んでまいりたいと存じます。

≪庄子≫保育行政について伺います。
10月からの「幼児教育・保育の無償か」の実施について、去る9月27日の臨時会で、条例改正案と補正予算が審議されたところです。
10月1日時点で、市内の待機児童は何人か。いわゆる「あき待ち」児童はどうか。伺います。「無償化」に伴って、
改めて伺います。今回の無償化の対象になった児童は、それぞれの区分ごとに何人になったのか。無償化の対象にならなかった児童は、それぞれ何人か。

今回の「無償化」の問題では、0歳児から2歳児が住民時非課税世帯に限られたこと、これまで保育に含まれていた給食食材費を実費徴収すること、財源について、市負担部分は一般財源化されることなどです。9月臨時議会で鈴木努議員の、給食副食費への支援が県内11の自治体に広がっていること、そのうち宮古市では0~2歳児も含めて独自に無償化することを示し、市の対応を質問したのに対して「副食費の単独補助は複数の団体から要望がでている。市としても子育て世帯の経済的支援は重要な課題と認識しており副食費の助成を含め幅広い視点でどのような支援が必要か検討していく」と答弁されましたが、具体的に、今後どのように検討されるのか伺います。

 保育園で実費徴収する「副食費食材費」について、市立では4500円 私立では平均4924円ということですが、この価格設定について ①市内の保育園の価格設定の状況を詳しくお知らせください ②市内の保育園で格差があっていいのかなという疑問があります。いかがお考えでしょう ③実費徴収の額を決定する際、前提となっていたのは、保育の工公定価格に含まれていた食材費の物価上昇分の加算額(680円)が無償化に伴って廃止になる という情報に基づいているのではないか。その後国の決定で、680円の加算部分は残されることになったわけですが、その部分の周知はどうだったのでしょうか。保育園の考え方もあろうとは思いますが、是正の必要性はないのでしょうか、伺います。
≪子ども未来部長≫ 市内の待機児童と空き待ち児童数についてでありますが、10月1日時点の待機児童数は、現在、10月の入所選考において入所できなかった子どもが、国の定義に基づく待機児童の要件に該当するかどうか確認作業を行っているところであり、まだお知らせすることができませんが、7月1日時点では、待機児童は45人、特定の保育所の空きを待っている児童は169人となっております。
 
 次に、幼児教育・保育の無償化の対象となった児童とならなかった児童についてでありますが、保育所を利用している児童は、3歳から5歳までの児童と、0歳から2歳まで住民税非課税世帯の児童が無償となりますので、3歳児から5歳までの児童3,787人、0歳から2歳までの児童278人、合計で4,065人の児童が無償化の対象となります。無償化の対象にならない児童は、0歳から2歳までの児童で3,082人となります。幼稚園を利用している児童は、3歳から5歳までの児童となり、すべての児童が無償となりますので3,002人となります。
 また、認可外保育施設を利用している児童は、保育が必要と認められた、3歳から5歳までの児童と0歳から2歳までの住民税非課税世帯の児童が無償となりますが、10月1日時点では、保育が必要であると認められた3歳から5歳までの児童は117人、0歳から2歳までの児童は2人、合計で119人が無償の対象となります。
なお、保育の民定を受けていないため、無償化の対象とならない児童が約180人おりますが、今後、保護者の就業等により、保育の必要性の認定を受ければ、3歳から5歳までの児童や、0歳から2歳までの樹陰税非課税世帯の児童が、無償化の対象となることになります。

 次に、子育て世代への支援に関する今後の検討についてでありますが、支援策につきましては、他都市おける支援策の実施状況を調査するとともに、子ども・子育て会議の委員からのご意見もうかがいながら所要財源の確保の見通しも踏まえ、幅広い視点で有効かつ将来とも持続的な経済的支援制度について、検討してまいりたいと存じます。

 次に、市内の保育所等の副食費の価格設定の状況についてでありますが、副食費の金額の設定にあたりましては、実際に給食の提供に要した食材料費を勘案して定めるよう、国から示されたことから、各保育所等においては国が目安とした月額4,500円を参考に、実際にかかった食材料費を基に、金額を設定したものと認識しており、設定金額の最低は4,500円、最高は5,610円で平均では4,924円となっております。

 次に、副食費の設定金額に差があることについてでありますが、各保育所等においては、食育に力を入れるため、地元産食材へのこだわりなど、仕入れ先や献立の状況などが異なるため、各保育所等で差があるものと認識しておりますが、副食費の金額については、保護者に十分説明し、理解を得られた上で設定するよう要請しているところであります。

 次に、食材費の物価上昇分の加算額廃止の副食費のせって金額への影響についてでありますが、市が保育所等を対象として、令和元年7月に実施した食材料費にかかるアンケート調査では、食材料費は平均で月額5,246円となっておりますが、実際に設定された副食費の平均月額は4,924円となっており、食材料費の平均を副食費の平均が下回っており、物価上昇分の加算額廃止の情報は、影響がなかったものと存じます。

 次に、公定価格における食材料費の物価上昇に係る周知についてでありますが、公定価格から副食費の保護者負担額の目安となる月額4,500円に加え、物価上昇分として加算していた680円を減額する内容については、9月18日の私立保育所園長会において説明したところでありますが、同日付けで、内閣府から680円分の減額を取りやめる旨の通知ああったことからその内容を保育所等へ直ちに周知したところであります。

 次に副食費に関する是正の必要性についてでありますが、7月に調査した食材料費の平均額4,92
4円は、あまり差がないことから、おおむね適正な金額の設定となっているものと存じますが、今後におきましても、副食費の金額について、保護者や保育所等から相談があった場合は、内容を詳しくお聴きしながら、必要な助言を行ってまいりたいと存じます。
≪庄子≫学校の部活動の在り方について伺います。
 夏の甲子園大会を目指す高校野球の岩手県大会決勝戦で、大船渡高校の佐々木投手が投げなかったこと、それを決断した監督の采配について、賛否両面からの議論が沸き起こりました。
監督の決断は、最新のスポーツ科学の知見と、自らもアメリカでプレーしてきた経験をもとに、投げさせれば佐々木投手の健康を害するリスクが高いと判断して、決断したということでした。わたくしは決勝や甲子園でその雄姿が見られないという残念な思いとともに、佐々木投手の健康への配慮、将来への配慮からの監督の決断に拍手を送る気持ちでした。

 今、中学校や高校の部活動の在り方が大きく問われています。近年はけがのリスクを抑えるため、また教員の働き方改革などを念頭に、休養日を定めるなど活動をセーブする動きが広がっています。

 文部科学省の外局であるスポーツ庁は2018年3月に「運動部活動の在り方に関する総合的なガイドライン」を打ち出しました。この中では、スポーツ科学の研究などに基づき活動時間は“平日2時間程度、休日は3時間程度”と上限を設けたり、校外での活動を望む生徒に配慮したりすることなどが記されています。盛岡市教育委員会では、このスポーツ庁のガイドライン基づく部活動につてどのように指導しているのか。その内容と、どう徹底しているか、伺います。

 市内中学校における、部活動顧問教師による生徒に対する「パワハラ」事件について、県議会で取り上げられました。
この問題は、ある部活動において、スーパーキッズにもえらばれて、国のトレーニングセンターで指導を受けて、運動能力も高く、その種目で県内でもトップクラスの生徒に対して、パワハラを行い、その生徒は部活動をやめてしまった。顧問教師によって、せっかくの県内トップクラスの能力を伸ばすのではなくつぶされてしまい、心の傷にもなっているという事案であい、絶対にあってはならないことです。
今回の事案については、事実をあいまいにせず、詳細な究明をもとに、そこからどう教訓を引き出すか、市教委の責任が問われています。
今回明るみに出た、このパワハラ事件について、現時点で明らかになっている内容をお示しください。
何が起きていたのか。どのような経過で明らかになったのか。学校や市教委の対応はどうだったのか。問題解明の現状と今後の見通しなどについて、具体的にお聞かせください。
そのうえで、市教育委員会はこの問題からどう教訓を引き出そうとしているのか、お聞かせください。
≪教育長答弁≫初めに、スポーツ庁のガイドラインに基づく部活動の指導についてでありますが、市教育委員会におきましては、このガイドラインに則り平成30年度に「盛岡市における部活動の在り方に関する方針」を策定したところであり、策定の趣旨を踏まえ、望ましい部活動の実現に向けた各学校の取り組みを推進するよう指導しております。
 方針の内容としましては、部活動の教育的意義を踏まえ、学校内外でのスポーツ活動や文化活動に取り組む生徒に配慮すること、週2日以上の休養日を設けること、1日の部活動時間は長くとも平日は1時間から1時間30分程度、学校休業日は2時間から3時間程度とすること、などであります。
 令和元年度は、各学校がこの方針を理解し、方針に基づく体制を整え、保護者や関係機関にいらせる機関としておりますが、既に、多くの学校が方針に沿った取り組みを行っております。2年度からは、この方針が各学校で徹底されるよう、指導してまいりたいと存じます。










 次に、市内庁学校における生徒に対するパワハラ事件の内容についてでありますが、本件は、平成26年に、市内中学校で陸上部顧問をしていた男性教諭が、自分の指導を受け入れない当時1年生の男子生徒に対し、「あいつは問題児だ」という悪評を流したり、バスにわざと乗せず、自力で遠征に来るよう指示したりするなどの、不適切な指導を繰り返していたものであります。
 その生徒が卒業する平成29年3月の時点で、学校は、男性教諭が行った不適切な指導の事実を確認し保護者に対して謝罪をしたとしておりましたが、保護者の理解を得られなかったものであります。
 生徒が卒業した後、へ生30年5月に、生徒の保護者が、この男性教諭の不適切な指導について国立スポーツ科学センターに報告し、同じ報告文書を学校にも提示し、事実確認を求めたことから、市教育委員会が本事案を把握したものであります。
 その後、学校と市教育委員会が報告文書に示されている男性教諭の不適切な指導について教諭本人及び関係職員への聞き取りや、保護者との面談などを重ねながら、事実確認をすすめてきたところであります。
 次に、問題解明の現状と今後の見通しについてでありますが、現在、保護者から、報告文書の内容とは別に、新たに、保護者による関係する職員への聞き取りや、当時陸上部に所属していた生徒へのアンケート調査の実施などの要望が出され、このことについて対応しているところであります。
 今後は、保護者から要望された調査結果を取りまとめ、保護者の理解を得られた後は、任命権者である県教育委員会に提出し、厳正なる対応を求めることとしております。
 次に、この事案から得られた教訓についてでありますが、市教育委員会としましては、これまでも、部活動における指導を適切に行うよう指導してきたところでありますが、今回のこのような教員による生徒への不適切な指導が発生したことは、誠に遺憾であり、あってはならないことと存じております。
 この事案を教訓として、児童生徒を傷つけるような不適切な指導の防止について、一人一人の教員に対し指導を徹底するとともに、部活動は、学校教育の一環として行われ、生徒の多様な学びの場として、技能向上のみならず、生きる力の育成や豊かな学校生活の実現に資する、という部活動の意義や役割について再確認するよう、改めて指導してまいります。
 また、今回の事案は、学校と離れた場所で発生しているということから、部活動の指導・運営を顧問教員に任せきりにせず、校長等管理職が、すべての活動場所を巡回するなどして、部活動の状況を把握するとともに、必要に応じて指導するなど、部活活動における指導が適切に行われるよう徹底を図り、二度とこのようなことが起こらないようとりくんでまいります。
(部活動パワハラ問題再質)

≪庄子≫次に、部活の問題で伺いたいとおもいます。パワハラ事件について、二度とこういうことの無いように指導を徹底してまいりたい、ということでございますけれども、私は、なぜこういうことが起きたのか、というところまで深めていただきたい、そして今回の事案については詳細に事実を調査してほしいとお願いしましたけれども。実はこの教諭の指導の下で、少なくとも私が知っているだけで同じようなパワハラ指導で部活をやめている生徒がもう一人いるのですよ。少なくとも。調査によれば、さらにいるのではないか。つまりこういう指導が、今お話がありましたA君に対しての個別的な問題ではなくて、少なくともB君も同じような目にあっている。A君の後輩です。継続して行われていた。本当に重大な問題です。なぜそういうことが継続して起きたのか、さらには、単なる部活だけの問題ではなく、その生徒の高校進学にまで悪影響を及ぼしたのではないかと、つまり、内申ですよ。こういうことにも影響を及ぼしたのではないかという、本当に、中身を知れば知るほど、心が痛む、生徒にとって、ご家族にとっては。そういう事案だったということについてさらに詳しく、問題を、その教諭個人の問題ということもありますけれども、そこから、何を学ぶのか。この部活の指導では、休みもなく、学校では17時までのところを19時までやっているとか、ケガしても練習をさせるとか、およそ今日のスポーツ科学では理解できないような指導も行っていた、ということも明らかになってきているのではないかと思いますが、そういう指導の在り方の問題と、今回の事案の原因究明をきちんとして教訓にしていただきたいと思いますのでもう一度お願いします。

≪千葉教育長≫私も議員と同じ思いでございます。これまでも不適切な指導の防止について子どもたちへの対応のしかたについて様々な形で指導を続けてきたわけですけれども、そういう中でまたこういうようなことをしたということに胸を痛めております。それで、さきほど答弁申し上げましたようにまだ事実確認の最中でございます、任命権者である、県教委へ、部分的な報告は上げておりますが最終的な報告書はまだ上げておりませんので、全部調査等終わって、事実確認をし、県教委に報告し、その結果処分等がどうなるかもみ届けた上で教育委員会として改めて今回の事案を分析しまして、なぜこういうことが起きたのか、起きないようにするためにどうするのかについて取り組んでまいりたいと存じます。
 調査の段階で様々部分的に事実を確認しておりますのでそのことについては、機会あるごとに学校等に指導しております。
 例えば子どもを傷つけるような不適切な指導をしてはならないということで各学校を指導していますが、職員にとって「不適切な指導」とはどれがどうなのかということで、これも完全に共通理解する必要があると思いまして、教育委員会といて項目のチェックシートを作っています。例えば「お前みたいなのはダメ」とか「こんな簡単な問題ができないのか」とか、こういうことを言ったらこれは不適切な指導ですよ、ということで示しております。例えば「チビ」「デブ」などの子どもの体や容姿をけなすようなこと、これも「不適切」ですよと、細かな具体亭なことも示しておりまして、繰り返し繰り返し、体にしみこんでいくように指導し続けなければ、つい、様々な子供がいる中で教員の指示に従わないと、カッとなってしまって出てきますから、それではだめだということを繰り返し繰り返し、指導しなければならないということです。いくつか今回の事案を基に現場に指導しなければならないことは行っております。全部報告書とまとまった段階で改めて検証し、防止策をしっかり立ててまいります。

≪庄子≫ ぜひ教訓にして、教員一人一人のかた、顧問一人一人の方に対しての教訓と併せて、学校経営上の問題でも今回の問題から、教訓にして振り返ってみるべきこともあるのではないかということも感じておりますし、教育委員会のかかわり方についても検討が必要な部分もあるのではないかと思っておりますので、しっかりと解明して教訓にしていただきたいということをお願いして終わります。