2019年10月定例会 三田村亜美子議員の一般質問

 
質問項目 (クリックするとジャンプします)
若者の地元定着のための支援について
 住まいの確保に対する支援
  家賃補助、空き家・市営住宅の活用
 奨学金変換支援の拡充
男女共同参画推進計画の策定について
 働き方改革について
 女性への暴力なくすとりくみ
 ハラスメントをなくす取り組みについて
 パートナーシップ条例・制度について
 
子どもの医療費助成制度拡充について
 中学校までの窓口無料化を
学校給食について
 自校方式の存続
 親子方式の検討
地域の交通安全対策について
 松園交番前交差点に歩車分離式信号機を
 

「議会報告」トップへ      市議団トップへ
 
 質問  答弁
 日本共産党盛岡市議団の三田村亜美子です。台風19号によってお亡くなりになられた方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げ、質問に入ります。

 はじめに、若者の地元定着のための支援についてお伺いします。今若者は、政治と社会の矛盾の集結点ともいうべき実態に置かれています。「学費が高くて、やりたいことを諦めた」「奨学金の返済が苦しい」「雇用が不安定で、将来設計が立たない」という声は後を絶ちません。高い学費や長時間・過密労働、低賃金、不安定雇用などの働き方が、若者から希望を奪っています。

 今月初め、2019年度の最低賃金(時給)が全都道府県で改定されました。最高は東京の1,013円で、神奈川県とともに初めて1,000円を超え、最低額は岩手県を含む15県の790円です。東京と最低県の地域間の格差は223円で、依然として、年収にすると45万円以上の格差が存在します。全労連が、全国各地で、25歳の単身者を試算のモデルに、憲法で定められた健康で文化的な暮らしを送るために必要な賃金額を調べたところ(最低生計費調査)、盛岡市は「時給1,524円」で、〝全国どこでも時給1,500円以上は必要〟であることが、明らかになっています。
 このような調査とはかけ離れた賃金の実態によって、親の家に身を寄せるしかない非正規雇用・低所得の若者も増えており、年収200万円未満の若者では親との同居率が77.4%に達しているデータもあります。自立を希望する若者が、よりよい収入と生活を求めて県外に流出するケースも多いのではないでしょうか。盛岡市は高校、大学、専門学校等が多く立地することから、県内外から多くの若者が集まる条件があり、盛岡で学んだ若者が卒業後も県内で働くことを選択でき、安心して暮らせる施策の充実が求められます。

住まいの確保に対する支援を

 特にも住まいの確保は生活の基本であり、東北の県庁所在都市で見ると、民営借家の1カ月当たりの賃料が仙台市に次いで高い水準となっている盛岡市で暮らすことを考えた際に高いハードルとなるものです。県内就職率を上げ、市内への定住促進を図る上でも、地域間における最低賃金の格差を埋める家賃補助等、市独自の施策が効果的ではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 また、自立したくてもできない若者が多く存在する一方で、空き家が増え、市営住宅の空き部屋に募集がかけられていない現状もあります。この矛盾を解消する手立てがあれば、若者に選ばれる地域づくりを進め、空き家の増加の抑制と再生、街の活性化など、多くの効果に繋げることもできるのではないかと考えます。

 盛岡市でも、空き家等改修事業補助金など住まいへの補助事業に取り組まれていますが、この制度の実績と効果をお知らせ下さい。また、この制度を利用する前提として「空き家等バンクに登録された物件を購入する」ことが必要となりますが、現時点での空き家等バンクへの登録物件数も併せてお示し下さい。

 他の自治体において空き家バンクが活用されている事例を見ますと、不動産事業者や宅地建物取引業協会等と連携し、運営の充実が図られている点や、固定資産税納税通知書の送付の際に、封筒の裏面・余白に空き家バンク制度に関する周知文を記載する、周知チラシを同封するなどの工夫が多く見られます。このような事例にならい、盛岡市の空き家等バンク運営に生かしてはいかがでしょうか。

 また、高いニーズのある公営住宅は、老朽化とともに、住民の高齢化も大きな問題となっています。盛岡市では、市営住宅長寿命化計画に基づき、建物の修繕や建て替え等が計画されていますが、住民の退去後の修繕が予算不足等によって行えず、空き部屋のままとなっているケースもあると伺っております。現状についてお知らせ下さい。

 今、若い世代の中で、資金を抑えながら、好みの資材を調達し、自分の手で施行するなどの手法、いわゆるDIYによるリフォームやリノベーションに注目が集まり、需要が高まっています。このニーズに応え、築年数を重ねていたり近い将来建て替えや取り壊しが決まっている場合等において、退去の際の現状回復義務を免除する賃貸物件も市場に登場しており、自由に壁紙を張り替えたり、作り付けの棚を設置するなど、好みの住み心地や自分らしい居住空間作りが可能な賃貸物件が人気を博しております。都市再生機構が管理するUR賃貸住宅でも、「DIY住宅」という「原状回復不要」、「3ヶ月家賃不要」などの特典のある住宅が展開されております。

 盛岡市において、入居前の修繕を行えないなどの理由から新規入居募集をかけられてない市営住宅の空き部屋について、とりわけ、建て替えの候補となっている岩脇緑が丘住宅等について、このような現状回復義務や初期費用の免除等を条件に、入居者を募集できないものでしょうか。また、広島県呉市では、空き家バンクに登録されているDIYが可能な賃貸物件を、借主がDIYリフォームをする場合に費用の一部を助成しています。盛岡市の空き家等バンク制度、市営住宅等にもこのような助成制度を実現することで、若い世代のニーズに応えつつ住宅確保の一助となり、空き家・空き部屋への入居促進、団地や地域の若返りに繋げることができるのではないかと考えますが、ご所見をお伺い致します。

 次に、奨学金制度についてお伺いします。高すぎる学費が学生を苦しめています。大学の初年度納付金は、国立で約82万円、私立で平均133万円と過去最高です。親の収入が減るもとで、学費や生活費のために、約130万人の学生が奨学金を利用し、約8割がアルバイトをしています。盛岡市では、保育士、介護職員奨学金返還支援補助制度等によって人材の確保に取り組まれていますが、これらの制度の目的である、職員確保、他業種への転職や市外への流出を抑止することに加えて「市外からの転入促進」「人材育成」「若者支援」という観点から、更なる拡充を図って頂きたいと思いますがいかがでしょうか。北海道・旭川市、長崎県・佐世保市、和歌山県・和歌山市など多くの自治体でも、若者の市内定住促進等を目的として独自の奨学金返還支援事業に取り組んでおります。その多くは業種を限定せず、市内に定住する、市内もしくは近郊の事業所等に就職し継続して勤務する見込みのある方を対象にしております。未来を担う若者が、安心して学び、働くことができ、将来に希望の持てる社会の実現は、一人ひとりの権利を守るとともに、日本の社会、経済の発展に繋がります。ぜひともご検討頂きたいと思いますが、ご所見をお伺い致します。
≪市長公室長≫ 最低賃金の格差を埋める家賃補助等の市独自の施策についてでありますが,盛岡市まちづくり研究所によれば,地域間の所得格差と社会動態との関係性について, 所得水準が相対的に高い都道府県では,転入超過の傾向が強く。逆に所得水準が相対的に低い都道府県では,転出超過の傾向があることが指摘されておりますことから,最低賃金水準の低い本県から,最低賃金水準の高い他の都道府県へ転出する傾向があるものと分析しております。
このような中におきましては, 地域間における最低賃金の格差を埋める家賃補助等の独自施策は本市にとっても, 若者の地元定着の促進など, 人口減少対策の1つとして考えられるものと存じておりますことから, 本市の独自施策といたしましては,現在, 保育士や介護福祉士など,特に不足する職種の人材確保を目的に, かつ政策効果が期待できる場合に限り,奨学金返還支援補助や宿舎借上など, 可処分所得を上昇させる取組を実施しております。
御提案の賃金の格差を埋める家賃補助等につきましては,東京園と地方との賃金の格差という根本的な問題もありますが,本市といたしましては, 本来雇用主が負担すべき賃金の一部を公費で肩代わりすることへの意見もある中で,財源確保や政策効果,他の施策との関連性など, 制度設計には多くの課題があるものと存じておりますので, 実施には慎重な判断が必要なものと存じております。










≪都市整備部長≫「空き家等改修事業補助金」制度の実績と効果についてでありますが,運用を開始した平成29年6月から令和元年9月末日時点におきまして,4件の補助を実施しております。

 また,この制度の開始以降,「空き家等バンク制度」に関する問合せや,利用希望登録者数が増加傾向にありますことから,空き家の利活用の啓発や推進に一定の効果があるものと認識しております。

 次に,現時点での「空き家等バンク」への登録物件数についてでありますが, バンク制度が開始された平成24年12月から令和元年9月末日までの累計で23件の登録があり,利活用等により抹消された物件を除いた,現在の登録件数は2件となっております。

 次に、「空き家等バンク制度」の不動産事業者や関係業界団体との連携による運営の充実についてでありますが, 平成24年度に「一般社団法人岩手県宅地建物取引業協会」及び「公益社団法人全日本不動産協会岩手県本部」と「空き家等バンク制度」の運用に関する協定を締結し, 不動産取引に関する相談等の協力をいただいており,今後も連携を図ってまいりたいと存じます。

 また, 「空き家等バンク」制度の周知の工夫につきましては,平成29年度に国土交通省において構築された「全国版空き家·空き地バンク」に参加し,広く市の登録物件の周知を行っているところでありますが,議員御指摘の固定資産税納税通知書の送付用封筒の活用につきましては,バンク制度周知の面で効果的と考えられますことから, 関係部署に相談しながら検討するとともに,他都市の取組も参考にしながら制度の運営に生かしてまいりたいと存じます。
 次に, 空き家等バンク登録されている賃貸物件のDIYリフォームに対する費用の助成についてでありますが,現在の「空き家等改修事業補助金交付」事業につきましては,市内に定住する方を対象としていることや, 「空き家等バンク」登録物件の大多数が売却を希望望するものであること等の理由により,賃貸物件への補助事業は実施していないところでありますが, 機動的な空き家の利活用に対して,賃貸物件への補助も有効な策とも考えられますことから, 今後も空き家の利活用に対するニーズの把握に努めながら,必要に応じて制度の見直しを検討してまいりたいと存じます。


≪建設部長≫予算等の理由により空き部屋となっている市営住宅の現状についてでありますが,入居募集の際に行う修繕の実施待ち状態となっている住戸,及び今後の活用手法の方向性が定まるまでの間,入居募集を控えている住戸は,平成31年4月1日現在,約260戸となっております。

 次に,原状回復義務や初期費用の免除等を条件にしたDIY住宅の入居募集についてでありますが,国土交通省においても空き家対策としてDIY型賃貸借を提案しており,空き家の入居促進について一定の効果が期待されますが,公営住宅の目的が住宅に困窮する低額所得者に対しての低廉な住宅の供給にありますことから,市営住宅での適用につきましては,関係法令や他都市の事例等を調査し,検討してまいりたいと存じます。
次に, 市営住宅の入居者がDIYリフォームを行う場合の助成制度についてでありますが, DIY住宅として入居を募集する場合でありましても,床や設備等について所要の修繕が必要であり,更なる負担が伴うことから,市営住宅での補助制度の実施は難しいものと存じております。
今後とも予算を確保し,空き室の解消に努めてまいります。
≪市長公室長≫次に,奨学金返還支援事業の更なる拡充についてでありますが,獎学金返還支援事業は,若者の地元就労や移住の促進,人手不足となっている産業における人材確保などの観点からも,効果が期待できるものと存じております。
このことから,他都市においても様々な視点から取組を進めております。現在,本市におきましても,保育士及び介護福祉士などに係る獎学金返還支援を子育てや介護福祉を支える人材確保の視点から実施しているものでございます。
ご提案の『業種を限定せず,市内に定住する, 市内もしくは近郊の事業所等に就職し継続して勤務する見込みのある方を対象とした奨学金の返還支援事業』につきましても,若者支援と定住促進という視点において,一つの方法であると存じております。
なお,実施に当たって本市では,特にも限られた財源で政策効果が期待できる職種を限定した人材確保を図るという観点で取り組んでおりますので,今後につきましても,人材確保の面で拡充できるものがあれば検討してまいりたいと存じております。
 次に、男女共同参画推進条例に基づく推進計画の策定についてお伺いします。

 今年6月に公布・施行された盛岡市男女共同参画推進条例(以下「条例」)は、性別及び性的指向並びに性自認等(以下「性別等」)に関わらず、誰もが互いの人権を尊重し、一人ひとりの個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会を実現するための基本理念を定めたほか、市・市民・事業者・教育関係者の責務、性別等による人権侵害の禁止等、全国に先駆けた画期的な内容が定められております。この条例を受けて策定される推進計画において、男女の賃金格差、女性の非正規雇用の解消をはじめ、能力や役割などが正当に評価される社会実現に向けた取り組みとなること、またあらゆる差別と暴力を根絶し、多様性を認め合い、尊厳を持って生きられる環境整備が整えられるよう具体化を図って頂くことを期待するものですが、計画策定の進捗状況について伺います。

 はじめに、働き方改革についてお伺いします。日本では、男性の正社員にくらべて、女性の正社員の賃金は7割と大きな格差があります。また、女性の約6割がパートや派遣などの非正規労働者として働いており、正社員との不当な格差や差別が女性の低賃金、男女格差につながっています。日本の労働法には、ILO(国際労働機関)条約で定めている「同一価値労働・同一報酬」の原則が明記されていません。また、国連やILOなどでは、形式上は「差別」ではないようにしてあっても、一方の性に不利益な影響を与える行為を「間接差別」と規定し、違法な差別としています。
 ところが日本で「間接差別」とされるのは、募集や採用・昇進の際に「身長や体重、体力を要件」としたり、「転居を伴う転勤ができることを要件」とする場合程度で、コース別雇用管理で昇進機会や賃金に格差をつけるなど、働く場で横行している「間接差別」のほとんどが野放しとなっています。
 働き方改革の実現には、法令化されていないこれらの問題に対する具体的な対策が求められますが、計画の策定においてはどのように位置付けておられるでしょうか。また、条例の「禁止事項」(第8条)の中で、情報を発信する際の、「男性は仕事、女性は家庭」などの固定的な役割分担の表現、その他の偏見、差別、暴力的行為を助長させるような表現などの禁止(努力義務)が盛り込まれましたが、このような性別等による固定的な役割分担を反映させた表現の禁止のみにとどまらず、実際に、育児や介護など家族的責任を持つ労働者が、性別等を問わず、時間外労働・深夜労働・単身赴任や長時間通勤を伴う転勤を原則行わないよう定めることや、看護休暇や育児介護休業制度を拡充するなどの具体化は図られるものでしょうか。

 また、市の幹部職員への女性の登用、審議会等の委員も男女同数をめざすなど、女性の政策・意思決定の場への参加を飛躍的に拡大させ、民間に対しても、企業はもとより、あらゆる分野・団体での意思決定の場に女性の参加を拡大させる努力が求められますが、ご所見をお伺い致します。

 次に、女性に対する暴力をなくすための対策についてお伺いします。性暴力被害者の6割が「どこにも(誰にも)相談しなかった」と答え(内閣府「男女間における暴力に関する調査」)、警察に相談した人は3%にとどまります。「性犯罪は加害者が悪い」「相談を」というメッセージを大きく打ち出し、相談体制を充実させ、被害者へのケアを十分に行うとともに、潜在化も防ぐ対策の強化が急がれますが、盛岡市では性暴力の実態をどのように掴み、対応されておりますでしょうか。今後の取り組みについてもお示し下さい。全国287カ所の配偶者暴力相談支援センターには、年間10万件を超す相談が寄せられていますが、盛岡市に寄せられる相談件数をお知らせ下さい。また、DV被害者の保護、切れ目のない支援体制が必要ですが、どのように対応されているか、併せて、加害者の更正対策についてもお示し下さい。




















 次に、セクハラ、パワハラ、マタニティーハラスメントなど、あらゆるハラスメントをなくす取り組みについて伺います。ハラスメントの加害者の範囲は、使用者や上司、職場の労働者にとどめず、顧客、取引先、患者など第三者も含めるとともに、被害者の範囲も就活生やフリーランスを含め、国際水準並みに広く定義する必要があると思いますが、どのようなご認識でしょうか。被害の認定と被害者救済の体制についてもお知らせ下さい。また、学校やスポーツ団体、大学・研究所など、社会のあらゆる分野でハラスメントをなくすために、市として実態調査等を行うなどの予定はありますか。それぞれの分野に対応した相談・支援体制についてもお示し下さい。






































 次に、差別のない社会の実現を目指す取り組みについてお伺いします。今年、同性婚を容認することを求める訴訟が全国4都市で始まりました。同性パートナーシップ条例・制度をもつ自治体は全国27自治体(2019年10月現在)に広がり、具体的な導入時期を含めて検討中の自治体も増え続けていることから、同条例・制度は今後も全国的に広がるものと考えられます。日本経団連が実施した「LGBTへの企業のとりくみに関するアンケート」では、90%以上の企業が「性的少数者に関して社内の取り組みが必要」と回答しています。性的マイノリティに対する差別をなくすための運動が、社会を大きく動かしています。

 ここ盛岡市でも、加藤麻衣議員が代表を務めておられる「いわてレインボーマーチ」の「性的マイノリティを含むあらゆる社会的マイノリティへの理解促進・差別や暴力の根絶」を目指す活動が大きな共感と注目を集め、同団体が2018年に岩手県で初めて開催したプライドパレードでは、若者を中心とした参加者から「自分は一人じゃないと思えた」「生きていてよかった」「心に余裕を持って自分と向き合えるようになった」「生活に光が射した」など感動に溢れた多くの感想が寄せられ、差別と抑圧に日常的にさらされてきた方々の、自信と希望に満ちた多くの笑顔があったと伺っております。この喜びと希望を、1年に一度の特別な機会によってもたらされるだけではなく、全ての人に平等に保障される当たり前の日常としてあってほしいと強く願います。

 まずは婚姻を、特定の条件に当てはまる人々だけの特権にしておくのではなく、全ての人の平等の権利として、自治体から動くこと。パートナーシップ条例・制度の実現が待たれています。盛岡市外から「いわてレインボーマーチ」に参加した方にお聞きした声をご紹介します。「将来は海外か、最低でもパートナーシップ条例のある東京へ行こうと思っていた。でも、盛岡でレインボーマーチに参加し、同じ悩み・苦しみを抱える人達や理解者と知り合えて、ここでなら生きていけるかもしれないと思えた。身近な地域では、将来パートナーシップ制度ができる希望が一番あるように思う。最近、盛岡で就職することを考えている。」この声に応える針路を、推進本部長である市長にぜひともお示し頂きたいと思います。

 同時に、多様な性のあり方への無理解や偏見に苦しみ、自尊感情を育てることができずにいる子どもや若者たち、本人の了解を得ずに、公にしていない性別等に関する秘密を暴露するアウティングの問題など、まだまだ克服すべき課題が多くあります。また、性別等のみならず、年齢、国籍、障がい等のあらゆる多様性を認め合う社会ほど、社会のすべての構成員が個人の尊厳を大事にされ、暮らしやすい社会になる、という立場で、関係各位が推進計画の策定に当たって頂きたいと思いますが、ご所見をお伺い致します。

 
≪市民部長答≫働く場における「間接差別」の推進計画への位置付けについてでありますが,間接差別は,男女屋用機会均等法の中で,全ての労働者への禁止が調われており, 「盛岡市男女共同参画推進条例」におきましても,働く場を含めた, あらゆる活動の場面において, 「性別等による差別的取扱」などを禁止しております。
 新たな推進計画におきましても,まずは法令で定められた間接差別の内容についての啓発活動を位置付けるとともに, 他にどのような事例が該当するかなどを調査·研究してまいります。
 次に,家族的責任を持つ労働者のための時間外労働や休業の制度の具体化についてでありますが,仕事と育児や介護等との両立に向けた,それぞれの職場における環境整備を進めるため,働き方改革実現に向けた取組を実践している企業等の表彰や, 就業規則など様々な勤務条件·休暇休業制度の取組例を参考としていただくための紹介,意識啓発のための研修開催などを推進計画に位置付けてまいりたいと存じます。
 
 次に,あらゆる分野·団体での意思決定の場への女性参加の拡大についてでありますが,女性の社会への参画は, 市民ニーズの多様化への対応や,男女間の実質的な機会の平等を担保する観点からも重要な視点であるものと存じております。
 市におきましては, 審議会等委員の登用についての均衡を条例に定めたところであり,さらに企業活動においても,人材の確保など企業の成長戦略にもつながりますことから,取組の有効性などの周知啓発を進めてまいりたいと存じます。





























 次に,市における性暴力の実態把握と対応についてでありますが,市内の件数は把握できませんが、県内では, 性犯罪·性暴力被害者へのワンストップ支援ネットワークである「はまなすサポート」があり,その中核施設である「はまなすサポートセンター」を運営する公益財団法人いわて被害者支援センターによりますと,平成30年度に, 電話や面接などの相談が303件,裁判関連や警察など関係機関への付き添いなどの直接支援を 198件行っていると伺っております。

 県と関係機関で構成するこの支援ネットワークには,もりおか女性センターも参画しておりますことから,本市におきましても相談体制の周知に努め,被害者の悩みを,ひとりで抱え込ませない支援につなげてまいりたいと存じます。
次に,市に寄せられるDV相談についてでありますが,平成30年度は,盛岡市配偶者暴力相談支援センターでは837 件,子ども青少年課女性相談では45人の相談が寄せられており,ここ数年は横這いで推移している状況となっております。

 これらの相談支援センターと女性相談においては,専門的な知見と経験を有したスタッフによる相談対応や,緊急宿泊支援,県で実施する一時保護との連携,関係機関への同行支援,法律相談会の開設など,生活再建に向けた支援を切れ目なく実施しているところです。

 また,市役所内におきましても, 「DV被害者対応の手引き」の作成や,職員研修の実施,口関係課の担当者会議の実施などを通じ,被害者支援に対する職員の意識の共有化を図り,支援体制の構築を進めているところであります。
次に,加害者の更生対策についてありますが,民間団体において,グループ討議などを中心とした加害者更生プログラムを実施している例がありますことから、 必要に応じて紹介等を行ってまいります。

 次に,ハラスメントの加害者や被害者の範囲を国際水準並みに広く定義することの必要についてでありますが,国においては,本年5月に制定した「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律」において,事業主の義務として,職場におけるパワーハラスメント防止のために,相談体制の整備など,必要な措置を講じることや,セクシュアルハラスメント等の防止対策を強化することなどが規定されたところであります。
性別等を起因とするハラスメントをはじめ,あらゆる形態のハラスメントは,個人の人格と尊厳を傷つけるものであり,社会全体で解消に向けた取組を進める必要があるものと存じております。

 また,被害の認定と被害者救済の体制についてでありますが,働く場におけるハラスメントについては,国労働局の総合労働相談などにおいて,相談や解決のための支援を受けることができるほか, 解決に至らない場合には,裁判所において判断を求めることができるものと存じます。
特に,性別等に起因するハラスメントについては,本市が今般, 制定した条例において,性別等に関する人権侵害の禁止の項目や,性別等の侵害に関する相談があった場合に公平かつ適切に対応することなどを盛り込んでいることから, 関係機関と連携し、取り組んでまいりたいと存じます。

 次に,実態調査とそれぞれの分野に対応した相談·支援体制についてでありますが, 実態調査については,現在のところ実施する予定はありませんが,厚生労働省では平成28年度にパワーハラスメントの実態調査を行っており,この調査結果によりますと「過去3年間にパワーハラスメントを受けたことがある」と回答した従業員が32.5%であり, 前回24年度の調査結果25.3%より増加している状況となっております。

 また, 岩手労働局に伺いましたところ,県内の平成30年度の個別労働紛争に関する相談では, パワーハラスメントを含む,いじめ·嫌がらせの相談が3割を占め, 6年連続で1千件を超える状況となっているほか, セクシュアルハラスメントの相談が135件となっていることのことであります。
各分野の相談·支援体制については,それぞれの組織·機関における相談·支援窓口の活用があるものと存じておりますが,本市におきましても, 労働分野では商工観光部経済企画課が,性別等に関する人権侵害については市民部男女共同参画推進室がそれぞれ窓口となり,相談者の問題解決に向け,専門的な相談窓口がある国の機関と連携して対応するなどの支援に取り組んでまいりたいと存じます。

≪谷藤市長≫ パートナーシップ条例例,制度についてでありますが,本市におきましては,まずは,性的マイノリティの方々が直面している困難や不便を理解,尊重して支えあう市民意識の醸成が必要であると存じております。
このため,現在,策定を進めている「第三次盛岡市男女共同参画推進計画」において,相互理解のための取組を位置付けながら推進を図ることとしておりますが, 制度の導入につきましては, 引き続き,当事者の方々及び関係団体からの御意見を伺うとともに,意識醸成の段階を見極めながら, 判断してまいりたいと存じます。

 次に, あらゆる多様性を認め合う立場で計画策定に当たることについてでありますが,本市においては,まちづくりの基本となる総合計画において, 互いを理解しながら個人が尊重される社会を実現するための「人権尊重·男女共同参画の推進」を重要な施策の一つに掲げております。
新たな推進計画の策定にあたりましても,持続可能で多様性と包摂性のあるまちづくりの理念を念頭に, しっかりと対応してまいりたいと存じます。
 次に、子どもの医療費助成制度の拡充についてお伺いします。8月から、未就学児の医療費が完全無料に、小学生までの子どもの医療費の窓口負担が自己負担金のみ(現物給付)となりました。子育て世代からも「手続きも要らず、お金の心配をせず病院にかけこめるのが本当にありがたい」と喜びの声をお聞きしています。

 「子どもの医療費の窓口無料化(現物給付)を中学校卒業時まで拡大」することを公約に掲げ、先の岩手県知事選で、得票率72.1%、402,803票を得て4選を果たした達増拓也県知事は、10月8日、県議会での所信表明演説で、「中学生までの医療費窓口無料化を目指して市町村と協議を進める」と語りました。県と足並みを揃えるならば、盛岡市としても子どもの医療費窓口無料化を中学校卒業までさらに拡大することは早期に実現可能だと思われますが、現時点で制度拡充の見通しを持っておられますか。
また、実際に中学校卒業時まで医療費窓口無料とする場合に必要な予算についてもお示し下さい。子どものけがや病気の際に、お金のあるなしに関わらず適切な医療を受けることは当然に保障されるべきであり、県や他の市町村と連携しながら更なる助成の拡充を図って頂きたいと思いますが、ご所見をお伺い致します。
 
 ≪谷藤市長≫ 次に,子どもの医療費助成制度の更なる拡充についてでありますが,子どもの医療費助成は,子育て世代の負担軽減を図るとともに,急な傷病の時にも安心して医療機関で診療を受けられる環境整備に資するものと考えております。これまでも,国に対しましては,全国市長会などを通じて,全国一律の保障制度として創設することについて要望してきたほか,県に対しましても,対象の拡大や所得制限及び自己負担額の撤廃について要望してきたところであります。今後におきましても,県や他の市町村と連携しながら,全県一律の保障制度の実現に向けて,強く要望してまいりたいと存じます。

≪市民部長≫次に,中学校卒業までの医療費助成制度の拡充についてでありますが,市では,既に,平成30年4月から自己負担額を通院750円,入院2,500円を上限とする医療費助成を中学校卒業までを対象に実施してきたところであります。

 また,現物給付化につきましても,県内統一した実施が必要なことから県に対し,現在の小学校卒業までから,中学校卒業までに拡大するよう要望してきたところであります。今般, 県から中学生まで対象の拡大方針が示され, 今後, 市町村等と必要な調整を進める予定であると伺っておりますことから,拡大の実施に向け,対応してまいりたいと存じます。

 次に, 中学生までの医療費無料化に係る費用についてでありますが,無料化に伴う扶助費の増額分は年間で, 対象を小学生までとした場合で, 約1億270万円, 中学生までとした場合は, さらに約3,260万円,合わせて約1億3, 530万円が追加で必要になるものと考えております。なお,同時に,現物給付方式を中学校卒業まで拡大した場合は, 事務的な経費として約140万円,現物給付化によって生じるペナルティー分として約190万円を年間で要するものと試算しております。

 次に、学校給食についてお伺い致します。

 学校給食を巡っては、長年にわたり議会でも様々な議論が交わされ、平成30年6月議会において盛岡市議会が全会一致で採択した「盛岡市の中学校給食の格差是正を求める決議」等を経て現在の「第二次学校給食施設整備実施計画」に至ることと承知しておりますが、策定された計画において「ウエット方式の単独調理場(24 場)は,新たな共同調理場に集約化するものとし、老朽化が進んだ施設を優先として段階的に移行する」と定められた小学校の自校方式給食については、保護者や児童からも存続を求める声が多いことや、温かい食事を提供することができる、学校行事等に細かく対応できる、日常的に児童の食育に資することができる、食中毒や災害等のリスクを分散させることができるなど、様々なメリットが児童の日々の食事にとって重要であると考えることから存続を求めますが、いかがでしょうか。

 また、今後予定されている新たな給食センターの整備については、第2センターが令和9年度、第3センターが令和11年度のそれぞれ供用開始を目指して計画されておりますが、盛岡市内全域で完全給食を実現するために最長で10年かかる計画では遅すぎます。第3センターに至っては、候補地すら定められておらず、現在小学校から中学校に通っている児童生徒の一人として中学校給食を食べられる対象となっておりません。盛岡市内全ての子ども達が一日も早く完全給食を食べられるよう、今までも議論に上がっておりました小学校の自校方式給食を中学校にも供給する親子方式を検討するべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 教育長は以前「単独調理場が維持できるのであればよりきめ細かな給食の提供ができることはその通りで、最初はそこを検討したが、特に財政その他諸々から考えて難しい」という主旨のご発言をされておりますが、成長期の子どもの大切な食事をコスト扱いしていいものではないということは充分にご承知の上であることはお察し致します。しかし、その財政面ですが、少子化による児童生徒の減少に対し、将来的に機能余剰となる可能性のある大型センターの土地購入費・施設建設費等の必要経費を鑑みても、親子方式を採用することが最も適切ではないかと考えますが、改めてご所見をお伺い致します。
 ≪教育部長≫ 単独調理場の存続についてでありますが,学校給食における自校方式の良さについては,十分理解しておりますが,単独調理場の調查結果や,盛岡市学校給食懇話会の意見,施設整備や運営に係る経費,「学校給食衛生管理基準」への適合性等を総合的に検討した結果,第二次学校給食施設整備実施計画において,ウェット方式の単独調理場(24場)は,新たな共同調理場に集約化するものとし, ドライ方式の単独調理場(4場)は,機能を維持しつつ,運営を継続するものとしたものであります。

 次に, 親子方式の検討についてでありますが, ウエット方式の単独調理場(24 場)について行った実態調査及び現地確認の結果,当該単独調理場において適切な衛生管理を実施し, 安全安心な給食を安定的に提供する施設とするためには, 24場のうち23場は,拡張を伴う建て替えが, 1場は, 拡張を伴わない建て替えが必要であること,さらに, 親子方式とする場合は,更なる建物の拡張が必要となり,これに対応する十分な敷地を確保することが難しいことなどから,親子方式の実施は難しいものと判断したものであります。

 次に,必要経費を考慮した場合における親子方式の採用についてでありますが,単独調理場に親子方式を採用した場合の経費については,具体的には試算しておりませんが,令和元年5月28日付け「全員協議会資料の資料5の参考2経費比較」でお示ししておりますが,ウェット方式の単独調理場(24場)(1日当たり1万食)を改築して存続させた場合の15年間の経費は,約156億円,一方,ウエット方式の単独調理場(24 場)を集約し,更に盛岡地域の中学校10 校に給食を供給するため,第二センター及び第三センター(1目当たり合わせて1万3千食)を建設した場合の15年間の経費は,約146億円であり,単独調理場を改築した方が10億円多く経費を要することになります。

 さらに,単独調理場を親子方式とするためには、単独調理場を改築した場合の経費である156億円に加えて,提供食数3,700食の増加分の費用と運搬のために調理場を拡張する費用や,拡張に伴う人件費,トラックによる運搬費用等の経費が, 更に必要となりますことから, ウェット方式の調理場を新たな共同調理場に集約化する方が, 必要経費を鑑みた場合, 有利であると存じております。
 最後に、地域の交通安全対策についてお伺いします。盛岡市西松園地内松園交番前交差点について、地域住民の方複数名から「スピードを出したまま曲がってくる車が多く、横断歩道を渡るのに恐怖心を感じる。昔から事故も多く、安全に渡れる歩車分離式の信号機にしてほしい」というご相談がありました。当該交差点について調べた所、人身事故の発生件数は平成21年から今年の8月末時点の過去10年間で、重傷1件を含む13件に及び、そのうち歩道を横断中に発生した人対車両の事故は8件となっています。今年に入ってからだけでも、2件の人身事故が発生しています。当該交差点付近にはスーパー等の商業施設、保育園、幼稚園、病院、公園、小中学校等が立地し、保育園・幼稚園に通う子ども達が園の散歩等で横断する姿もしばしば見られます。警察庁が示す「歩車分離式信号機に関する指針」の「歩車離制御の導入を検討すべき交差点」に該当すると考えられることから、この方式の導入をもって地域の子ども達、住民の皆さんの安全を図って頂きたいと思いますが、ご所見をお伺いし、この場からの質問を終わらせて頂きます。ご清聴ありがとうございました。
≪市民部長≫松園交番前交差点における歩車分離式信号機の導入についてでありますが,この方式の信号は,人対車両の事故が約7割減少するとの調査結果がある一方,認知度が低いことによる誤発進,待ち時間が増加することによる信号無視の誘発などの影響があるといわれております。

 松園交番前交差点は,付近に地区活動センターや児童センター,小学校,保育所などがありますことから「歩車分離式信号に関する指針」の要件を満たすものと存じますが,交差点の面積が広く,歩行者用信号の時間が長く必要であるなどの特徴があるところです。
御提案の内容については, 所轄の警察署に伝えるとともに,夕暮れ時時から夜間にかけての事故が多い傾向がありますことから,反射材の着用の啓発を行うなど対策を進めてまいります。